山ごはんに「ごま豆腐」はいかが?
先日トレッキングで訪れた比叡山延暦寺。お土産として買ったごま豆腐がとてもおいしく、後日、近くの山に出かけた際に、ごま豆腐で山ごはんを作ってみました。比叡山延暦寺トレッキングレポートはこちらからご覧ください。
ごま豆腐は、禅寺などで僧侶たちが食べている精進料理のひとつ。多くの寺院は山の中に建てられたことから、お寺近くの売店には、ごま豆腐がお土産物として並んでいます。植物性の食材のみで作る精進料理。なかでも、ごま豆腐は貴重な栄養源として重宝されています。ごま豆腐は、栄養面からみても、とても優れた食品で、山歩きにもおすすめの食材です。
まるで白子のような味わい「ごま豆腐のせうどん」
ごま豆腐は、一般的に冷やしたものに、味噌だれやわさび醤油、甘めのたれをかけて食べられていますが、ごま豆腐は温めて、煮たり、焼いたり、揚げものにしてもおいしくいただけます。ごま豆腐の原料の葛に熱が入ることでとろ〜りとけて、まるでフグの白子のような食感になるんです。
【ごま豆腐のせうどんのレシピ】
【材料】1人分
- ごま豆腐 1パック
- ゆでうどん 1袋
- だしの素(精進だし、かつおだしやいりこだしなど好みのもの) 適量
- 醤油 適量
- みりん 適量
- 塩 適宜
- 湯(水) 300〜400ml ※湯は自宅から持参
- 小ねぎ(九条ネギやわけぎ) 適量
- ゆず皮 適宜
- 七味唐辛子(好みで)
<家で下準備>
- 小ねぎを斜め薄切りにして、ラップし保冷します。
- 黄ゆずの皮を適宜カットして、ラップし保冷します。
<作り方>
(1)鍋に湯を沸かし、だしの素、醤油やみりんで好みの味にします。
(2)沸いてきたら、ごま豆腐をそっと入れます。
(3)ごま豆腐が温まったら、うどんを加えてひと煮立ちさせます。
(4)斜め切りにした小ねぎ、ゆず皮を添え、お好みで七味唐辛子を振ります。
疲れを癒してくれる甘味「ごま豆腐バナナしるこ」
寒くなるこれからの時期、山歩きの小休止に、あたたかくて甘いものは助かります。さぁ、もうひと踏ん張りしようと新たな活力も湧いてきます。
【ごま豆腐バナナしるこのレシピ】
【材料】1人分
- ごま豆腐 1/2パック
- ぜんざいやおしるこ 1袋(適量)
- 湯(コーヒー) 100ml程度 ※湯は自宅から持参
- バナナ 小1/2本
- 黒ごま 少々
- クコの実(好みで)
<作り方>
(1)シェラカップ(小鍋)にぜんざいやしること、湯(コーヒー)を入れ温めます。
(2)汁がふつふつとしてきたら、4等分にしたごま豆腐2つ(1人分)をそっと入れます。
(3)(2)にスライスしたバナナを加え、温まったら火を止めます。
(4)黒ごま、クコの実を散らします。
非常食用にも
日帰り山歩きの場合でも、非常時に備えて準備する習慣をつけておくと安心です。ごま豆腐は、常温保存が可能なので、山の非常食用としても使えそうです。また、疲れて食事が喉を通らないときも、柔らかく食べやすいごま豆腐はおすすめです。
ごま豆腐の主な原料は、ごまと葛粉
ごまと葛粉の栄養、効能を調べてみると。ごまには、糖質、必須アミノ酸や必須脂肪酸、ビタミン、カルシウム、鉄分などが含まれています。
葛は秋の七草のひとつ。ごま豆腐に使われている葛粉は、葛の根からでんぷんを精製して作られます。葛根(カッコン)は、かぜの引き始めに飲まれている葛根湯のもと。血行促進効果があります。
ごまは山歩きの栄養源として、葛は寒さが厳しくなるこれからの時期、カラダを温めてくれる素材です。冬の山ごはんにごま豆腐、いかがでしょうか。