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    2023.10.28

    次は2年後!10月29日は夜明けの月食を見逃すな

    2023年に日本で見られる唯一の月食

    10月29日の夜明け前、今年、日本で見られる唯一の月食が起こります。わずかに欠ける部分月食ではありますが、早起きして、西に沈む前の満月と月食を楽しんでください。

    東京では435分から欠け始めます。薄明が始まるのが4時半ごろなので、ちょうど夜明けと重なります。食の最大は514分。月の高さは西の地平線から10度以下ですので、観察するには西の方角が開けた場所を選ぶ必要があります。食の終わりは553分です。

    東京4時35分の部分月食の始まり。地上の風景と一緒に楽しめる月食。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

    地上の風景といっしょに撮影する絶好のチャンス

    今回の月食は地平線に近い分、撮影するのに絶好のチャンスです。地上の風景が入った構図で撮影できるからです。地上の屋根や木々などの上に浮かんで見える月には、また趣があるものです。

    しかも夜明け前ということで、空の色も刻一刻と変化していきます。写真のフレームを楽しみ、かつ、空の色の変化も楽しめる月食です。

    スマホのカメラでも十分いい写真が撮れると思います。月の明るさに合わせ、露出を抑えて撮りましょう。カメラがブレないよう固定することが肝心です。三脚に据えるのが確実です。天体写真向けの専用アプリも利用してみるといいでしょう。

    ところで、皆既月食の時は影に入った部分が赤銅色に見える様が楽しめますが、部分月食では月が十分明るさを保っているため色の変化は見にくいと思います。ただ、西の地平線に沈み行く月食と、東の空から昇ってくる月食とでは色合いも違います。そんな色の違いも観察してみてください。

    4時半ごろの南の空。冬の星座たち。月は西の地平線近く。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

    せっかくの早起きですから、他の星も観察してみましょう。月のすぐ近くで、明るく輝いているのは木星です。南の空にはすでに冬の星座たちが集まっています。また、東の空には春の星座が昇り始め、しし座にひときわ明るい金星が光っています。月食とともに冬と春の星座もひとあし早く楽しめるでしょう。

    29日の部分月食は、日本で今年見られる唯一の月食です。来年は部分月食も日本では見られないので、29日を見逃すと、次は2025年の9月まで待たなければなりません。夜明けの快晴を祈りましょう。

    構成/佐藤恵菜

    私がガイドしました!
    星空案内人
    廣瀬匠
    星空案内人 天文系ライター。株式会社アストロアーツで天文ニュースの編集などに携わる。天文学の歴史も研究していて、パリ第7大学で古代インドの天文学を 扱った論文で博士号を取得。星のソムリエ®の資格を持つ案内人でもある。アストロアーツより、宇宙の不思議に出会うモバイルアプリ「星空ナビ」が好評発売中。

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