駅チカ日本一!? の高架下デイキャンプ場「神戸デゴイチパーク」ではBBQも楽しめるぞ~
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    2023.09.15

    駅チカ日本一!? の高架下デイキャンプ場「神戸デゴイチパーク」ではBBQも楽しめるぞ~

    高架下に人工芝を貼りアウトドアの雰囲気を演出した神戸D51-PARK。この右側にBBQエリアが設けられている。

    東海道本線の終点であり、山陽本線の起点であるJR神戸駅は、それを示す「ゼロキロポスト」がある駅として、鉄道ファンにはおなじみの存在。2023年8月、同駅から徒歩3分の高架下にLOGOS認定のデイキャンプ場「神戸D51-PARK(神戸デゴイチパーク)」が誕生した。

    高架下のキャンプ場と言えば、同年3月に東京・秋葉原駅近くに期間限定でオープンした「キャンプ練習場 campass」が知られるが、ホームページによると同施設は駅から「徒歩5分」。つまり神戸D51-PARKは「日本一駅近の高架下デイキャンプ場」になるかもしれない。果たしてどんなデイキャンプが楽しめるのか、実際に現地へ足を運んでみた。

    日本で二番目にできた終着駅に新たな賑わいを

    神戸D51ーPARKの道を挟んで正面には、旧国鉄の「D51」(デゴイチ)蒸気機関車が屋外展示されている。

    1972(明治5)年、新橋〜横浜間に日本初の鉄道が走り出した2年後、日本で二番目の路線(大阪〜神戸)の終着駅として開業した神戸駅。1930(昭和5)年竣工で三代目となる現在の駅舎も、その歴史と風格を今に伝えている。ところが「神戸のターミナル駅」と言えば、2駅東にある三ノ宮駅。複数の私鉄や地下鉄も乗り入れ、人の流れが多く繁華街も同駅周辺に広がる。

    神戸駅周辺にもショップやレストランが入る大型ショッピングモールがあるものの、賑わいは三ノ宮駅周辺に劣るのは事実だ。そんな神戸駅に「隣接する」と言っても過言ではない場所に誕生したデイキャンプ場。オープン間もないながら、週末には数十人のグループで予約が途切れないほど、人気を集めているらしい。

    「詳しくは分かりませんが、ここは元々資材置き場や何か施設があったらしいです。JR関連企業が進める高架下の耐震改修工事に合わせた再開発を機に、デイキャンプ場として改装しました。おかげさまで週末は多くの方にお越しいただいてます」と手応えを感じている店長の寺谷静さん。

    ポップでカラフルな装飾が施されたエントランスに気分も上がる。

    LOGOSのギアを使ってノウハウや機能を体感できる

    手前のドーム型テントは、LOGOSグランベーシック エアマジック PANELトンネルドーム XL-BJ。フレームの代わりにエアチューブに空気を送り簡単に設営することができる。

    入場してまず目に入る緑鮮やかな人工芝のスペースには、LOGOSのテントが大小3張り設置されている。LOGOSとのコラボにより、場内にあるギアは全て同社のものを使用。利用者はこのテントやハンモックなどを利用して、ドリンク片手にくつろいだりと、キャンプの疑似体験ができる。もちろん設営方法もスタッフが教えてくれるので、初心者にとってノウハウを学べる絶好の機会だ。スペースの一角には、土を敷いたコーナーがあり、ペグ打ちの体験もできる。

    最大二人が就寝可能なLOGOS Fes PANELラムダΛ DUO-BC。設置されているギアを気に入ったら、タグにあるQRコードを読み取れば同オンランショップにリンクし、購入することができる。

    「人工芝のエリアは、自由に走り回れて、キャンプごっこができると子どもたちに大人気です」と寺谷さん。大都市の真ん中にありながら、裸足で走り回れる環境は、子供連れのファミリー層にはありがたい限りだ。またスタッフはLOGOSで研修も受けているため、ギアに関する知識も万全というのも頼もしい。

    ある意味「全天候型」の高架下の強みを活かしたBBQの楽しみ方

    ズラッと並んだBBQのスペースの折りたたみチェア。同チェアも何種類か用意され、それぞれの座り心地を確認することができる。

    高架下といえば、上を走る列車の騒音が気になるもの。東海道・山陽本線は日本の大動脈だけに、確かに列車の行き来は頻繁だ。とはいえ、隣の人との会話が成り立たないほどの騒音ではないので、ここは割り切って楽しむしかない。それよりも高架が大きなタープの役割を果たし、強い日差しや雨を遮ってくれる恩恵のほうを歓迎したい。

    少人数のグループなど向けのBBQスペース。高架下は安全に配慮し炭火が使用不可のためBBQグリルは電気式を使用。その分焼き加減の微調整や蒸し焼きなども出来る。当然のごとく、施設内には流し台とトイレも設置されている。

    そんな高架下で楽しむBBQこそ、同キャンプ場の醍醐味が詰まっている。BBQエリアは人工芝の奥に広がり、最少2名から最大約80名まで対応が可能。予約は前日21時まで。主に以下の4つのコースが設定されている。

    ・スタンダード5300円
    ・デラックス6000円
    ・海鮮コース6300円
    ・食材持ち込みバーベキュー4000円

    いずれも3時間(ラストオーダー終了時間30分前)の飲み放題付き1名料金(税込)で小学生以下は半額。スタンダードは厳選した牛肉、豚肉、鶏肉に野菜の盛り合わせがセットだ。またデラックスは、スタンダートの内容にさらに牛肉が追加されボリューム満点。各コース共に、飲み物や他の食材を持ち込み可能というのも嬉しい。肉類などの食材は追加でオーダーもできる。そのほかポテトフライやからあげ(いずれも500円)など一品料理も揃う。

    スタンダートの3人前。LOGOSオリジナルのバーベキューソースやスパイスも付いてくる。

    ドリンクはセルフサービスのドリンクバーで。生ビール、サワー、ワインなど19種類のアルコール、5種類のソフトドリンクが用意されている。

    会社の同僚達とBBQを楽しんでいるグループに話を伺った。「これまでBBQをするには、クルマで遠くまで行かないといけませんでしたが、ここなら電車ですぐに来ることができるので便利です。しかも手ぶらで気軽に楽しめます。今度は会社帰りに居酒屋感覚で使ってみたいと思います」。<居酒屋感覚>という言葉が、まさに都会の高架下のロケーションを象徴している。

    デラックスコースにさらに食材を持ち込んで楽しんでいたグループ。仕事帰りでも立ち寄れると好評だ。

    同キャンプ場を運営しているのは、隣接して店を構える「神戸麦酒」。BBQを楽しんだ後の二次会に、そのまま同店へ流れていくグループも少なくない。デイキャンプ場→ビアレストランを「ハシゴ」するというのが、この環境ならではのユニークなムーブメントだ。

    同キャンプ場エントランス正面に店を構える「神戸麦酒」。ここで提供しているクラフトビールも注文に応じてくれる。

    「キャンプやBBQに不慣れな方でも安心して楽しんでいただけるのが強みです。また今後は人工芝スペースを利用してイベントなどにも活用し、周辺の活性化にも寄与していきたいです」と抱負を語る寺谷さん。人工芝スペースでイベントをする際は、条件に応じて相談に乗ってくれる。

    同キャンプ場と周辺道路はフェンスに仕切られているものの、通行人が視界に入ることもある。時にその視線が気になることもあるが、それはあくまで羨望の眼差し。フェンス一枚で仕切られた非日常の世界で、優雅にBBQを楽しむ姿を見せつければ、ここだけで味わえる優越感に浸れるかもしれない。

    神戸D51 PARK

    住所/兵庫県神戸市中央区相生町2-1-336 TEL/090-1258-0782
    営業時間/12:00~22:00(月~日、祝日、祝前日)
    休/不定休
    URL https://kobed51logosbbq.owst.jp/

    私が書きました!
    ライター/カメラマン/編集者
    藤川満
    大雪山山中での勤務、札幌の情報誌編集長などを経てフリー。現在は神戸を拠点にして、六甲山の茶屋の酒を目当てに登り、時に仁淀川や四万十川まで足をのばしカヌーで川を下る。全国各地の低山にも出没し、下山後の地酒に目がない日本酒党。「にっぽん百低山 吉田類の愛した低山30」(NHK出版)の執筆・写真・編集担当。

     

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