これが「手漉き和紙」製造工程だ!
蒸すことで、木の芯と表皮が剥がれやすくなります。
芯から表皮だけを剥ぎ取り、剥がした皮は完全に乾燥するまで天日干しに。
表皮の外側から順に黒皮、甘皮、白皮の3層からなっていますが、白皮だけ残します(石州は甘皮も残す)。
水洗い後、ソーダ灰を入れた熱湯に入れ、2時間ほど煮て不純物を出し、柔らかくします。
水のなかで灰汁抜きをしながら、一本一本に付着しているホコリなどを取り除いていきます。
堅い木盤の上に原料を乗せ、樫の棒でていねいに叩き、繊維を砕きます(叩解と呼ばれる)。
漉き舟に水と紙料、トロロアオイを入れ均等に分散させたら、漉き桁で紙漉き。
漉きあげた和紙はよく絞って、ひと晩水を切ったあと、専用の板に張り天日乾燥して、ようやく完成。
まさに自然との共存から生まれた伝統文化。手漉き和紙体験にもチャレンジしてみませんか?
「手漉き」体験ができるオススメ施設
小川和紙体験学習センター(埼玉県比企郡)
http://www.town.ogawa.saitama.jp/0000001515.html
石州和紙会館(島根県浜田市)
http://www.sekishu.jp/kaikan/about.html
美濃和紙の里会館(岐阜県美濃市)
http://www.city.mino.gifu.jp/minogami/
◎構成/大石裕美
◎撮影/石州和紙会館(コウゾ、トロロアオイ)、小川町教育委員会(和紙製造工程)