オーストラリアの川の街・ブリスベン「摩天楼ボードウォーク」と植物園を歩く | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.01.24

    オーストラリアの川の街・ブリスベン「摩天楼ボードウォーク」と植物園を歩く

    オーストラリア国内で「リバーシティー(川の街)」と称されるように、町の中心部を蛇行した川が流れるブリスベン。その川沿いの印象的な遊歩道を紹介するシリーズの第2弾はなんと摩天楼直下を歩くちょっと変わった遊歩道です。

    左手に川、右手に高層ビルの不思議な風景

    その遊歩道の名前はオーストラリア・ブリスベンにある「シティーリーチボードウォーク(City Reach Boardwalk)」。

    ブリスベン中心部の東端にある橋(ストーリーブリッジ)の北詰西側あたりから最初は南西(左下)に向かって、途中から南下。「ブリスベンシティー植物園」までの1.7キロほどのボートウォーク(板張りの道)です。

    西側は日差しを完璧すぎるほど遮断してくれる高層ビルの連続ですが、東側は川で開けています。というわけで夏場は日差しをもろに浴びる午前中や昼過ぎは避けて、気温も少し下がる夕方から歩きはじめるのがオススメです。逆に冬は朝日を浴びて歩くのも心地いいかもしれません。

    スタート地点はこんな感じ。グーグルマップで検索する場合は「5B Boundary Street, Brisbane City QLD」と入力するといいと思います。

    右に曲がるとすぐにこんな遊歩道が始まります。

    「ボードウォーク」という名称ですが、このへんはまだ下はコンクリートです。

    気持ちのいい日陰をつくってくれるのは北側(写真右側)に建ち並ぶ高層ビル群。「北側だったら日差しを遮らないでしょ?」と思われるかもしれませんが、南半球では太陽は南中ではなく「北中」します(南回帰線から北では南中する時期もありますが)。ちなみに私の知人で「南半球では本当に西から昇った太陽が東に沈むんですか?」となんともバカボンのパパな質問をしてくれた人がいますが、太陽は当然東から昇ります。東→南→西ではなく東→北→西となるだけです。

    話がずれました。でも左側がスコーンと川で解放感、右側がストーンと高層ビルの存在感。なんとも不思議な風景ですが、川側が開けているおかげで威圧感とか圧迫感はありません。

    見上げるとこんな感じ。

    さらに真正面から見るとかなりの迫力です。

    川をゆくカタマランを眺めながら

    川面を船が流れるように進みます。カタマラン(双胴船)で揺れがほとんどないので、まさに流れるような感じです。ちなみにこのカタマラン乗船も爽快でオススメのアクティビティー。公共交通機関なので最上流から最下流まで乗っても、いちばん高い紙のチケットで5豪ドル10セント(約455円)。ゴーカード(Go Card)というICカードで平日の昼間や休日だと2豪ドル84セント(約253円)とさらにお手頃価格になります。船首と船尾にあるアウトドアスペースでぜひ風を感じてください。※2023年1月17日現在の為替相場です。

    通勤通学の足でもありますが、土日はこのカタマラン乗船を楽しむ観光客もいっぱい。みんなたぶん口にしていると思います。「ウウ~ッ。カタマラン、たまらん!」と。

    横に視線を向けたり、高層ビルを見上げたりとかなり忙しいです。でも気をつけて。道幅は46メートルほどありますが前回紹介した「ニューファームリバーウォーク」と違って、歩行者用と自転車用に区分されていない部分もあるので景色を見るのに熱中しすぎると危険です。

    写真右上に自転車は「ベルを鳴らすように」と注意書きがありますが……景色に心を奪われながら歩いているときに後ろからチリンチリンとベルを鳴らされると心臓が止まりそうになりますよね。もう少しまぬけな音でお知らせしてもらえないかなといつも思います。

    じつはこの「シティーリーチボードウォーク」、途中でちょっと通行止めになっています。

    少しだけ一般道を通って、また戻ります。

    少し進んでふりかえるとこんな感じ。

    ちょうどカタマランの船着き場。

    見上げるとやはりここも大迫力。

    太い鎖。柵としての実用性はないのですが、船着き場らしさを出しますね。

    そしていよいよボードウォークが登場!

    そろそろ終わりかなと思ったらまだ先があります。

     

    ちょっとここは見逃しそうです。

    トンネルを抜けるとそこは板張り! この遊歩道の名称は「シティーリーチボードウォーク」ですが、ようやくそれにふさわしい感じになってきました! 山の木道はもしも自分がマリオだったらBダッシュしたくなるくらいテンションが上がりますが、水辺の板張りはむしろのんびり楽しみたいです。

    心地いい板張りがしばらく続きます。ちょっと裸足になろうかな?

    塗装が剥げたところもまた「味」がありますね。

    このあといくつかトンネルになっているところを抜けるのですが、そのうちの一つがこんな吹き抜けになっていました。小技を利かせています。

    川でなにやら工事中。歩行者自転車専用の橋をつくっているそうです。ブリスベン川を渡る歩行者自転車専用橋はこれで3つめ。ますますウォーキングが楽しくなりそう。

    空はうろこ雲。

    このあたりでそろそろ「シティーリーチボードウォーク」の終点です。

    途中で歩行者側と自転車側にわかれていました。

    この終点は「ブリスベンシティー植物園」につながっているので、そのまま見学するのも楽しいです(入場無料)。1平方キロメートルほどの大きさで、整備された遊歩道もたくさんあります。また植物園を取り囲むようにある遊歩道もジャングル感がなかなかあっていいです。

    ちなみにこの木、Fig treeということなのでイチジクの一種のはずですが、垂れ下がった枝が根っこ化しているのか、なんだか妙な迫力です。

    次回はマングローブと先住民アボリジニのアートが楽しめる「マングローブウォーク」を紹介します!

     

    私が書きました!

    オーストラリア在住ライター(海外書き人クラブ)
    柳沢有紀夫

    世界100か国350人以上のメンバーを誇る現地在住日本人ライター集団「海外書き人クラブhttps://www.kaigaikakibito.com/」の創設者兼お世話係。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など同会のメンバーの協力を仰いだ著作も多数。オーストラリア・ブリスベン在住。

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