抜群の使いやすさが限られた室内空間を補完する、フォルクスワーゲン・ポロを試乗レポート! | 試乗記 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

抜群の使いやすさが限られた室内空間を補完する、フォルクスワーゲン・ポロを試乗レポート!

2022.07.25

フォルクスワーゲンといえば実直なクルマ作りで定評のあるブランドだ。なかでも主力車種のゴルフは実用的なハッチバックのお手本とされるほどの仕立ての良さで高い人気を誇っている。そして、そんなゴルフの美点をさらにコンパクトなボディに凝縮したのが弟分のポロ。コンパクトサイズながら空間を目一杯活かした実用性の高さや軽快なフットワークは、ミニマルなアウトドアスタイルを好む人にはうってつけの相棒となるはず。マイナーチェンジを受けてさらに商品力を高めたポロの出来栄えを紹介しよう。

フォルクスワーゲン・ポロってどんなクルマ?

ゴルフとともにフォルクスワーゲンの屋台骨を支えてきたポロは、1975年に初代が登場。以来、半世紀近くにわたって時代の要請に合わせながら着実に進化を遂げ、文字どおり人々の足として生活を豊かにしてきた。そんなポロの現行型(6代目)が登場したのは2017年のこと。ゴルフと同じ車体をベースに、全長約4.1mのコンパクトなサイズながらしっかりと作り込まれているのが特徴だ。

今回のマイナーチェンジでは基本骨格はそのままに、1ℓ直列3気筒ターボエンジンに新型の可変ジオメトリーターボ(低回転域からでも安定的な過給をもたらしてエンジンレスポンスを高める)や排ガスをクリーンにするガソリンPMフィルターなどを採用。環境負荷の低減に注力している。

目元とともにグリル下部の形状が改められた新型ポロ。写真の「TSI R-Line」グレードは開口部の大きいアグレッシブなデザインとなる。

初めて乗ったその日からストレスなく運転できる

装備面では先進運転支援システムがゴルフなどの上位車種と同様の最新バージョンに改められた。アダプティブクルーズコントロールは高速道路などの同一車線内でドライバーがあらかじめ設定した車速と車間で前走車に自動追従しつつ車線内走行をキープする、全車速対応型の“Travel Assist”に進化。

加えてフロントカメラで前走車や対向車を検知してヘッドライトの配光を最適化する“IQ.LIGHT”を一部グレードに標準装備するなど、特に安全面での備えが充実した。そのライト形状の変更とともにグリル下部も新デザインとなり、顔つきがすっきりとした印象に。運転席周りのレイアウトに変更はないが、アップライトなシートポジションや見切りのいいサイズなど、初めて乗ったその日からストレスなく運転できる設計は、さすが。

モニター類のレイアウトはそのままに、エアコンの操作スイッチがタッチコントロール式となった。

大人でも無理なく座れる後席。前席下の空間も大きめで、足元はさほど窮屈ではない。背もたれの角度調整や座面の前後スライド機能はなし。USBポートが2か所備わる。

荷物の積載性も充分に練られている。ラゲッジルームは余計な凹凸の少ない形状で、荷室幅は約100cm、奥行きは通常時で65cm、分割可倒式の後席を前倒しすれば最長で約125cmの長尺物も積載可能。ファミキャンで使うような、容量のあるハードクーラーボックスだとそれだけで荷室の大半を占めてしまうが、ソロやデイキャンプ程度ならひと通りのアイテムが無理なくきっちり収まるだろう。

ラゲッジルームの容量は351〜1125L。荷室床板は高さ調節が可能。床板からトノーカバーまでの高さは43cm。

外遊び主体の使用にはベーシックグレードが合う

荷物を満載した状態で走らせたとしても、ポロは力強いフットワークを見せてくれる。新しい1Lエンジンは出力数値に変更はないものの、最大トルクの発生回転数がこれまでの2000rpmから1600rpmに引き下げられ、低回転域から充分なトルクを発揮するため、特に4060km/h付近の扱いやすさが増した。それでいて高回転まで綺麗に吹け上がり、小排気量エンジンだからといって、山道の登りなどでひ弱さを覚えることはない。

今回テストした「TSI R-Line」はスポーツサスペンションや電子制御式ディファレンシャルロックの“XDS”を採用し、径の大きい17インチタイヤの高いグリップ力や素直な操舵特性でスポーティな走りを楽しむこともできる。ただ、しなやかな乗り心地という点ではノーマルサスペンションに16インチタイヤを履く標準グレードのほうが一枚上手。外遊びで往復移動する際の気持ちよさを味わうなら、「Active」や「Style」といったベーシックグレードがおすすめだ。

テールランプもLEDとなって視認性が高まった。写真の標準グレードのほうがタイヤも小さく快適な乗り心地が味わえる。

エンジンのオン/オフ切り替えが滑らかなアイドリングストップ機構やブレーキエネルギー回生システムも継承されており、高効率のエンジンと軽量な車体のおかげでWLTCモード燃費は総平均で17.1km/L、高速モードでは19.7km/ℓを標榜。国産ハイブリッド車には一歩及ばないものの、モーターなどの電気的なアシストシステムを持たない純粋なエンジン搭載車としては充分に優秀といえるだろう。経済面でも環境に対してもユーザーフレンドリーな一台だ。

機動性の高さを有効活用

小さなボディーでもしっかりとした作りと充実した装備、快活な走りっぷりが印象的なのが新型ポロ。ことさらに個性を主張せず、すべての面においてバランスの取れた性能を有しており、乗り心地を始めとした快適性はもちろん、使い勝手の良さは外遊びでも充分に享受できるはず。たとえば大勢でアウトドアアクティビティを楽しむなら、テントやタープ、クーラーボックスなどの大物は仲間のSUVなどに委ね、旅先での食材の調達といったちょっとした移動は機動性の高いポロに任せる、というふうな役割分担にはちょうどいい。

ソロやデイキャンプのときはもちろん主役として、また一方で仲間たちとの本格的なキャンプならば名バイプレイヤーとして立ち回ってくれる、変幻自在の役者がポロなのである。

コンパクトカーであっても安っぽさ皆無の作り、運転操作からシートアレンジまでかっちりとした使い心地のよさを手軽に味わえるのが、ポロだ。

フォルクスワーゲン・ポロ TSI R-Line

  • 全長×全幅×全高:4,085×1,750×1,450mm
  • 車両重量:1,190kg
  • 最低地上高:--mm
  • 最小回転半径:5.1m
  • エンジン:999cc 直列3気筒ターボ
  • 最高出力:70kW95PS)/5,0005,500rpm
  • 最大トルク:175Nm17.9kgm)/1,6003,500rpm
  • WLTC燃費:17.1km/ℓ
  • 車両本体価格:3,299,000円(税込み)

問い合わせ先:
フォルクスワーゲン・カスタマーセンター
TEL0120-993-199

私が書きました!
ライター&エディター
桐畑恒治
1973年生まれ。琵琶湖のほとりで生まれ育ち、学生時代はスキー、スノーボード、サーフィン、釣りなど、ひと通りのアウトドアアクティビティを経験。自動車専門誌の編集記者となって以降はその活動も停滞気味だったが、フリーランス・ライターとなった現在は改めて外遊びを満喫したいと目論む今日この頃。まずは自分自身の相棒(愛車)選びも含めてクルマの魅力を探り、紹介していきたいと思います。。
この記事をシェアしよう!

関連記事

『 試乗記 』新着編集部記事

おすすめ記事

【消費税の価格表記について】
記事内の価格は基本的に総額(税込)表記です。2021年3月以前の記事に関しては(税抜)表示の場合もあります。