F1由来の楽しい走りをフィールドで!無二の個性を味わえる「ルノー・アルカナ」試乗レポート | 試乗記 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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  • F1由来の楽しい走りをフィールドで!無二の個性を味わえる「ルノー・アルカナ」試乗レポート

    2022.07.09 桐畑恒治

    キャンプ場で見かけるクルマは新しいものから旧車まで多種多彩。とはいえ主流はやはり国産ミニバンやSUVだ。実用性は当然の条件として、他人とは違うものを狙うなら、フランス車がおすすめ。日本人の感性に合うしなやかな走りと経済性を誇り、価格帯も常識的。今回はルノーが導入したSUV「アルカナ」を紹介しよう。

    ルノー・アルカナってどんなクルマ?

    F1をはじめとするモータースポーツ界で高い人気を誇るのがルノーだ。1990年代はアイルトン・セナ(ウィリアムズ・ルノー)やミハエル・シューマッハ(ベネトン・ルノー)、2000年代はフェルナンド・アロンソ(ルノーF1)といったスタードライバーを擁し、彼らの活躍に興奮を覚えた方も少なくないだろう。

    また一方では現実主義的なフレンチ・ブランドらしく、実用性に重きを置いたクルマを多くリリースしていることでも知られる。特に商用車をベースとしたカングーはポップなデザインと高い実用性のおかげで欧州のみならず日本でも根強いファンが多い。そんなルノーからリリースされたSUVの最新作がアルカナである。

    クーペライクなデザインをまとうアルカナ。緑に映えるデザインだ。

    輸入車では初のフルハイブリッドカー

    アルカナは、日産との共同開発による車体をベースに作り上げられた全長約4.6m、全幅約1.8mの中型SUV。全高は約1.6mと同クラスの一般的なSUVよりも低く抑えられているのが特徴で、最近流行のクロスオーバー・クーペのスタイリングをまとう。もっとも、個性的なのはデザインだけに留まらず、メカニカルな部分でも注目ポイントが多数ある。

    日本に導入されたのは2WD(前輪駆動)のみだが、最低地上高は200mm確保されており、河原などにも入って行きやすい。

    第一の特徴は輸入車として初めてフルハイブリッドシステムを採用したところ。最近の欧州車では小型モーターや48Vバッテリーシステムを組み合わせたマイルドハイブリッドが主流だが、アルカナは1.6ℓ4エンジンをベースに、メインモーターとハイボルテージスターター&ジェネレーター(HSG)、容量の大きな駆動用バッテリーを搭載したフルハイブリッド機構を採用した。

    クーぺスタイルのSUVは後席からラゲッジにかけて屋根が低いため、たくさん積む人には不向き。ラゲッジの詳細は一番下の写真にて。

    モータースポーツに由来する、「ドグクラッチトランスミッション」を組み合わせているのも新しい。これは通常のトランスミッションよりもパワーの伝達効率に優れるギアボックスだ。ギア同士が直接噛み合うこともあって変速ショックが大きいために市販車では敬遠されてきたが、アルカナでは先述のHSGを活用することで変速ショックを抑え、快適性を高めている。

    アルカナに乗ってみた

    実際に見るアルカナは、その全高の低さとも相まって威圧感もなくスタイリッシュだ。運転席に収まってみても窮屈さは覚えず、いっぽうで着座位置は一般的なセダンやハッチバックよりも高いから、見晴らしがよく、SUVらしい開放感が味わえるのがいい。

    スターターを押し込めばすぐに走る準備は整い、まずはモーターのみですっと歩みを進めていく。ほどなくしてエンジンが始動するが、基本が94PS1.6ℓ4エンジンとは思えないほど力強い。そもそもの車重は1470kgと、ハイブリッド機構を積んだ同クラスの国産SUVよりも軽いのが奏功しているのだろう、とにかくフットワークが軽快。

    重心が低いことも走りっぷりの気持ちよさに寄与していて、山間のキャンプ場へ向かうワインディングロードでも車体が大きく左右に揺れることなく、安定した姿勢を保ったまま駆け抜けて行ける。

    滑りやすい箇所にスエード調の表皮を配するなど、ホールド性が高いフロントシート。室内は、ちょっと広いハッチバックに乗っている感覚の広さ。

     その間、例のドグミッションがほとんど変速ショックを伝えてこないのもいい。このトランスミッションは合計12段階でのギアの切り替えを自動的に行ってくれて、そのマナーがとにかく洗練されているのだ。

    パワーを無駄なく使い切れるという点も含めて、積極的に採用されていい機構だと思う。なにより市販SUVF1の活動を支えるエンジニアたちの技術が注ぎ込まれているという点にロマンを感じる。

    SUVにも走りの楽しさを植え付けることに成功したのは、やはりルノーだからこそ成し得た技と言えるだろう。

    頭上、足元はともに広く、窮屈さは覚えない後席。座面のスライドや背もたれの角度調整機能はなし。USBポート、12Vソケットとも前後に備わるのがうれしい。

    アルカナの経済性と安全装備は?

    そんなフルハイブリッドシステムやドグミッションの採用による高効率化は燃費にも効いているようで、WLTCモードでの平均燃費は22.8km/ℓを達成しているというからなんとも頼もしく、財布にも優しい。実際、峠道や地方一般道、高速道路を含めた約2時間(約80km)の試乗でもオンボード燃費は20.8km/ℓを示していたから、この公表値も現実的。アルカナは欧州車らしく高速向けのセッティングを行っているとのことで、高速道路を使って郊外へのアウトドアフィールドに向けても足を伸ばしやすいだろう。

    オーソドックスなレイアウトのインパネ周りには機械式スイッチなどが多く、瞬時に使いやすい。カーナビはスマホを接続して使う方式。

    先進運転支援システムが充実しているのも見逃せない。“ルノーイージドライブ”と称されるそれは、0-170km/hの間で先行車に追従走行もできるアダプティブクルーズコントロールをはじめ、車線内走行を制御するレーンセンタリングアシストやレーンキープアシストなどが長距離ドライブでも疲労軽減に役立ってくれる。

    俯瞰位置から車体周辺の状況を映し出す360度カメラや車体後部が確認できるリアクロストラフィックアラートなどは、キャンプ場などでの注意喚起に大いに役立ってくれるはずだ。

    480ℓの容量を持つラゲッジ。フロアボードは取り外しも可能で、用途によって高さが変えられるのが便利。

    ルノー・アルカナR.S.ラインE-TECH ハイブリッド

    • 全長×全幅×全高:4,570×1,820×1,580mm
    • 車両重量:1,470kg
    • 最低地上高:200mm
    • 最小回転半径:5.5m
    • エンジン:1,597cc 直列4気筒
    • エンジン最高出力:69kW94PS)/5,600rpm
    • エンジン最大トルク:148Nm15.1kgm)/3,600rpm
    • メインモーター最高出力:36kW49PS)/1,6776,000rpm
    • メインモーター最高トルク:205Nm20.9kgm)/2001,677rpm
    • サブモーター最高出力:15kW20PS)/2,86510,000rpm
    • サブモーター最高トルク:50Nm5.1kgm)/2002,865rpm
    • WLTC燃費:22.8km/ℓ
    • 車両本体価格:4,290,000円(税込み)

    問い合わせ先

    ルノー・コールTEL:0120-676-365

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    ライター&エディター

    桐畑恒治

    1973年生まれ。琵琶湖のほとりで生まれ育ち、学生時代はスキー、スノーボード、サーフィン、釣りなど、ひと通りのアウトドアアクティビティを経験。自動車専門誌の編集記者となって以降はその活動も停滞気味だったが、フリーランス・ライターとなった現在は改めて外遊びを満喫したいと目論む今日この頃。まずは自分自身の相棒(愛車)選びも含めてクルマの魅力を探り、紹介していきたいと思います。

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