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車中泊にぴったりの暖房。FFヒーターや電気毛布、防寒グッズまで

2022.04.03

車中泊を予定している人の中には、就寝中の暖房をどうすればよいか迷っている人もいるでしょう。冬はもちろんですが、春や秋の車中泊でも、夜間は予想以上に冷え込むことが少なくありません。車中泊の暖房には、FFヒーターや電気毛布がおすすめです。春秋冬の車中泊に向いている暖房器具や、おすすめの商品を紹介します。

車中泊の危険!エンジンのかけっぱなしはNG

(出典) photo-ac.com

車中泊をするとき、車の暖房を使うのが手っ取り早いと思うかもしれません。しかし、暖房を付けたまま寝るのは危険です。就寝中にエンジンをかけっぱなしにすることの危険性を解説します。

一酸化炭素中毒に陥るリスクがある

エンジンのかけっぱなしが危険なのは、特に雪が降っているときです。雪がマフラーを覆ってしまうことがあり、そうなるとうまく排気ができなくなります。排気されなかった空気は車内に戻ってきますが、ここに含まれるのが一酸化炭素です。

車内に一酸化炭素が充満すると、一酸化炭素中毒に陥るリスクがあります。一酸化炭素中毒は、最悪の場合死に至る危険な症状です。一酸化炭素は無色無臭で、気づかぬうちに大量に吸い込んでしまう危険性もあるので、車中泊中はエンジンを必ず切りましょう。

また、万が一車が立ち往生したときにガソリンを蓄えておくためにも、雪が降っていないところでもエンジンを切るのが得策です。

車中泊におすすめの暖房は「FFヒーター」

(出典) photo-ac.com

車中泊で暖房を使用する場合は、車のエアコンの代わりにFFヒーターがおすすめです。FFヒーターの特徴やメリットを3つ解説します。

エンジン停止中も使用可能

FFヒーターとは、強制給排気式を意味し、車のエンジンをかけなくても使用できるヒーターのことです。エンジンを切っても使える理由は、エンジンではなくFFヒーター内の燃焼室で燃料を燃やし、その熱で車内を温める仕組みだからです。

FFヒーターに車外の空気を取り込み、燃焼後の混合気はマフラーから排気するため、車内の空気はクリーンなままで汚れません。一酸化炭素中毒の心配をせずに使えるのが大きな魅力です。

暖房能力も高く、冬でも車内でTシャツで過ごせるくらいに暖かくなります。また、使う燃料が少ないのもメリットの1つです。ガソリンを使う場合、1時間あたりの消費量は約0.27リットル、一晩使用しても2リットル前後の消費量で済みます。

燃料の種類は主に2つ

FFヒーターに使われる燃料は、走行用の燃料とLPガスの主に2種類です。

走行用の燃料で稼働するFFヒーターの場合は、通常通りガソリン・軽油を給油するだけで、FFヒーターの燃料も補給したことになるので楽です。一晩使っても、消費するのは1〜2リットル程度のため、ガス欠の心配はほぼありません。ただし、軽油は一定の温度下では凍ってしまうため、寒すぎる地域で使う場合は注意が必要でしょう。

FFヒーターの燃料にLPガスを使用する場合は、LPガスを充てんしたガスボンベを購入し、ボンベから燃料を補給します。LPガスのメリットは、燃料残量や作動の確認が取れていれば、定期的なメンテナンスをする手間がかからないという点です。走行用のガソリンを使うことに抵抗がある人や、お手入れを簡単に済ませたい人は、LPガスを選ぶと良いでしょう。また、キャンピングカーの場合は、キッチン用コンロのガスと燃料を共有できるメリットもあります。一方、LPガスのデメリットは、ガスボンベが空になったときに、LPガス販売業者で充填・購入をしなくてはならない点です。

本体・取り付け価格の目安

FFヒーターの使用にかかる費用は、本体代に加えて設置作業費やパーツの取り付け費用などが発生します。全体でかかる金額としては、約30万円を見積もっておきましょう。

本体代は約17〜18万円で、オプションを付けるとプラスで料金がかかります。設置費用は車が使う燃料によって異なり、ガソリン車の場合は約4万円、ディーゼル車の場合は7000円程度です。両者の差が大きいのは、燃料取り出し管の要否が異なるためです。

車内から操作するためのコントローラーなど、パーツを取り付ける際は追加で6万円程度かかると見積もっておきましょう。ただしこれらの費用は一例であり、具体的な金額は車両設備などによって変わってきます。また業者によっても取り付け費用が異なるので、複数の業者から見積もりをしてもらってもよいでしょう。

人気メーカーのFFヒーター

FFヒーターで人気のメーカーの製品を2つ紹介します。使う燃料やメンテナンス性にも注目し、自分に合ったものを探してみましょう。

エバスペッヒャー「エアトロニック」

軽バンからSUV、キャンピングカー、輸送コンテナまで、幅広い車種に使えるよう開発されたFFヒーターです。エンジンをかけたときの1/5の燃費で使えるため、長時間の使用でもコストを気にせずに済みます。細かい制御ができるコントローラーが付いており、温度の微調整ができるだけでなく騒音も少ないので、就寝中も快適でしょう。

ヒーターを取り外すことなく部品の交換が可能なので、メンテナンスが容易なのも魅力的です。コントローラーはタイマーや温度設定など、求める機能に合わせて数種類から選ぶことができます。

  • 商品名:エバスペッヒャー「エアトロニック」
  • 公式サイト:商品ページ

ベバスト「Air Top 2000 STC」

気圧が低く酸素の薄い高地でも、設定温度での運転が可能なFFヒーターです。最大2200mまでの高度なら、問題なく作動します。設定温度に達したら自動で運転を制御するので、省エネなのもうれしいポイントです。

時間・曜日・温度の設定ができるコントローラーを付けることもできます。ドイツ製の製品ですが、コントローラーは日本語表記なので安心して使えるでしょう。燃焼装置は騒音が少ない設計となっているので、寝ているときも邪魔されることはありません。

  • 商品名:ベバスト「Air Top 2000 STC」
  • 公式サイト:商品ページ

電気毛布+ポータブル電源で寒さ対策

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車中泊のもう一つの暖房手段として、電気毛布が挙げられます。車中泊における電気毛布の使い方やメリットを解説します。

安価で手軽に使える

電気毛布はFFヒーターに比べ、安価に手に入るのが大きなメリットです。FFヒーターは業者による設置が必要で、費用も全部で30万円程度かかりますが、電気毛布は高くても数万円あれば手に入ります。

また電源には電気を使用するので、一酸化炭素中毒の心配がありません。ポータブル電源があれば、コンセントがなくても手軽に使用できます。軽量な商品が多く、折りたためばコンパクトになるので持ち運びしやすいのもうれしいポイントです。

電気毛布は「種類」「素材」「機能」で選ぶ

電気毛布は敷き用と掛け敷き兼用、膝掛け用の3種類があります。敷き用はホットカーペットの代わりとして使えて、底冷えを防ぐのに役立ちます。掛け敷き兼用は下に敷くのも良し、掛け布団のように使うも良しの万能タイプです。膝掛け用はコンパクトさを求めている人におすすめです。

電気毛布に使われている素材は、コットンなどの天然素材とポリエステルなどの化学繊維、両者を混紡したフランネルなどがあります。肌触りや保温性を重視するならコットンやフランネル、コスパ重視や丸洗いできるなどの利便性を求めるなら化学繊維のものがおすすめです。

多くの電気毛布には、タイマー機能や温度調節機能が付いています。モデルによっては、ダニ退治機能が付いたものもあるので、手入れが気になる人はダニ退治機能付きのものを選ぶとよいでしょう。

ポータブル電源は500Wh以上を選ぶ

車中泊で電気毛布を使う際は、ポータブル電源を用意しましょう。ポータブル電源はさまざまなデバイスに電源を供給できるため、車中泊だけでなくアウトドアシーン全般で活躍する便利アイテムです。

ポータブル電源は、本体の容量と電気毛布の使用時間に合わせて選びましょう。ポータブル電源の容量を表す単位は『Wh(ワットアワー)』といい、電力(W)×時間(h)で計算できます。

電気毛布の消費電力を50Wとし、10時間使用したい場合は、500Wh以上のポータブル電源を選べば連続使用が可能です。また、スマホの充電など電気毛布以外にも使用したい場合は、それに合わせた容量のポータブル電源を選ぶ必要があります。

使うデバイスの消費電力から、ポータブル電源に求める容量がわかるので、購入時の参考にしましょう。

車中泊で使いたい電気毛布

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車中泊で使うのにおすすめの電気毛布を4つ紹介します。種類や素材、機能に注目して、用途に合ったものを探しましょう。

パナソニック「電気かけしき毛布 DB-RP1M」

弱酸性素材を使っており、肌に優しい電気毛布です。グレーを基調としたシンプルなデザインとなっています。室温センサーを搭載しており、車内の温度に合わせて自動で温度を調節してくれるのが魅力的です。

メンテナンス性にも優れており、丸洗いができるだけでなく、消臭機能も付いているので、臭いが気になりにくいでしょう。さらにダニ防止機能も付いているので、清潔に使い続けたい人におすすめです。

パナソニック

電気かけしき毛布 DB-RP1M

サイズ:188L x 137W cm

椙山紡織「Premium Boa 電気毛布」

質感・デザイン・機能面をバランスよく備えた、ポリエステル100%の電気毛布です。室温センサーによって温度を自動調節してくれるだけでなく、頭から足にかけて温度を高くする『頭寒足熱』配線によって、快適な睡眠をサポートしてくれます。

メンテナンス性にも長けており、抗菌防臭機能とダニ退治機能を搭載していることに加え、丸洗いOKなのも特徴です。自動オフタイマーも付いているので、電力の使いすぎも防げて省エネにも繋がります。

椙山紡織

Premium Boa 電気毛布

サイズ:180L x 85W cm

山善「消臭元 電気掛敷き毛布

滑らかな肌触りが特徴のフランネル素材を使った電気毛布です。188×130cmのゆったりサイズなので、1枚あると安心です。小林製薬とのコラボ商品で、臭いの元を増やさない『制菌』効果に加え消臭加工が施されています。

電気掛敷毛布ダニ退治機能を搭載していたり、丸洗いOKだったりと、手入れが簡単なのもうれしいポイントです。ダニ退治機能の使用後は、掃除機で死骸を吸い取りましょう。

カラーはブラウンとワインレッドのリバーシブルです。

山善

消臭元 電気掛敷き毛布

サイズ:タテ188×ヨコ130cm

広電「電気毛布 CWB801R-HVAD」

掛け敷き兼用で、さまざまなシーンで使える電気毛布です。抗ウイルス仕様や、気になる臭いを素早く消臭する『デオテックス ライト』機能により、きれいな状態を保ちながら長く使うことができるでしょう。

素材はフランネルでできているので、肌触りも抜群です。不織布の収納ケースが付いているので、持ち運びにも重宝します。消費電力は80Wと少々高めなので、ポータブル電源と一緒に使う際は、大容量のものを買うなど注意が必要です。

広電

電気毛布 CWB801R-HVAD

サイズ:約188×130㎝

大容量のポータブル電源

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電気毛布を使う際は、ポータブル電源も一緒に用意しましょう。ポータブル電源は車中泊だけでなく、日中のキャンプ中も使えるので、どのような用途があるかを考慮しながら選ぶことをおすすめします。大容量のポータブル電源を四つ紹介します。

Jackery「ポータブル電源 1000」

1002Whの大容量のポータブル電源です。これ一台あれば、2〜4日程度のキャンプ中の電力を賄えるでしょう。電気毛布なら約13時間、スマホの充電なら約54回使える想定なので、車中泊には十分です。

電気毛布だけでなく、大きな電力を必要とする炊飯器やトースターなどの家電に給電できるのもポイントです。別売りのソーラーパネルを接続すれば、太陽光でも充電できます。さまざまなデバイスを充電したい人や、車中泊以外でも使いたい人におすすめです。

Jackery

ポータブル電源 1000

サイズ:33.2 x23.3 x 24.3 cm 重量:10.6kg

JVCケンウッド「ポータブル電源 BN-RB10-C」

折りたたみ式のハンドルが付いており、車にも積みやすくなっています。容量は1002Whとパワフルなので、車中泊だけでなく、屋外でのキャンプや日常でも活躍するでしょう。ピーク時の出力は2000Wとなっており、小型のポットなら約3回、IH調理器なら40分間使用できるのは、大容量の電源ならではの魅力です。

ACアダプターからの充電なら、約7.5時間で完了します。別売りのソーラーパネルからも充電可能なので、災害時にも使える万能アイテムといえます。国内メーカーで信頼性が高いのもポイントです。

JVCケンウッド

ポータブル電源 BN-RB10-C

サイズ: 333mm×244mm×234mm 重量:10.9kg

Anker「PowerHouse II 800」

液晶ディスプレイにより、バッテリー残量などが一目でわかるのが特徴です。容量は778Whと車中泊をするには十分でしょう。最大出力は500Wとなっており、小型の家電であれば電気毛布と一緒に使用可能です。

本体に8つある角と側面を強化することで、アウトドアでも安心の頑丈な設計となっています。バッテリーの自然消費も少なめなので、充電した状態で保管しておけば、いざというときもすぐに使える優れものです。

Anker

PowerHouse II 800

サイズ: 35 x 28.4 x 26.8 cm 重量:8.3kg

ECOFLOW「RIVER Pro」

3つのACコンセントを含む、全10台のデバイスに同時給電できるのが特徴です。容量は720Wh、重さも約7.2kgなので、容量と重量のバランスが取れた電源といえます。大容量にもかかわらず、0%から80%までは1時間以内、フル充電は約1.6時間で完了するX-Streamテクノロジーを採用しています。

キャンプ前に充電を忘れてしまったときも、直前にある程度充電できるのはうれしいポイントです。別売りのエクストラバッテリーを接続すれば、最大1440Whのパワーを発揮できます。便利さを求める人におすすめの一台です。

ECOFLOW

RIVER Pro

サイズ:28.8 x 18.5 x 25.3 cm 重量:9.04 kg

防寒グッズも活用しよう

(出典) photo-ac.com

これまで燃料や電気を使う暖房器具を紹介しましたが、防寒グッズも併せて使うことで、より暖を取りやすくなるでしょう。動力源を必要としない防寒グッズを3つ紹介します。

冬用寝袋

電気毛布にくるまるのも良いですが、寝袋を使うことでも十分暖を取ることができます。冬用の寝袋を選ぶ際は、種類や快適温度に注目して選びましょう。

寝袋の種類はマミー型と封筒型に分けられます。マミー型は体を包み込むような形状で、一般的にイメージされる寝袋の種類です。封筒型はその名の通り長方形の形をしており、通常の布団のように寝られるのが特徴です。保温性を重視するならマミー型、いつもと同じ寝心地を重視するなら封筒型が良いでしょう。

また寝袋には、「ここまでなら快適に寝られる」という下限の温度が設定されています。たとえば、下限温度が0度Cの寝袋を外気温マイナス10度Cの場所で使うと、寒くて寝られないでしょう。車中泊で使うなら、ほかの暖房器具と併せて使うことでこの点をクリアできます。

湯たんぽ

湯たんぽはお湯を注ぐだけで使える、昔ながらの暖房器具です。安価で手に入りやすく暖房効果も高いので、ほかのアイテムと組み合わせることで大きな役割を果たしてくれるでしょう。寝る前に寝袋に入れておくことで、寝袋が温まった状態で使えるようになります。

湯たんぽの素材はいくつかありますが、中でもメジャーなのが熱伝導率の高い金属と、安価で保温力もあるプラスチック製です。持ち運びを考えると、やや保温力は劣りますがゴム製やウエットスーツ素材のものもおすすめです。

湯たんぽを使う際は、体の同じ部位に当てることで起きる低温火傷を防ぐため、カバーやタオルを巻いて使うことをおすすめします。

断熱シェード

車内の温度は、窓から伝わる冷気の影響を大きく受けます。これを防ぐのが、断熱シェードです。車種専用のシェードを使うのが一番効果的ですが、市販で安価に手に入るものでも十分効果が期待できます。

またシェードを使うことで目隠し効果も生まれるため、防犯対策にもなります。遮光性能やUVカット機能を搭載したものであれば、日よけにもなり、夏場でも車内の高温化を防ぐのにも使えて便利です。

まとめ

車中泊で暖房を使用する場合は、くれぐれもエンジンをかけたまま寝ないよう注意しましょう。暖を取る方法はいくつかありますが、中でも一番効果が見込めるのがFFヒーターです。FFヒーターは一酸化炭素中毒のリスクなく、車内を温めてくれます。燃料は、メリット・デメリットを考慮して、自分に合うものを選びましょう。

FFヒーターにかかる費用の面で購入に迷う人は、電気毛布やそのほかの防寒グッズを組み合わせて使うのも効果的です。電気毛布を使う場合はポータブル電源が必要になりますが、ポータブル電源はアウトドア全般で使える便利なアイテムなので、1台持っておいて損はないでしょう。

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