
松本明子のアポなし軽キャン日記 第12回
松本明子の"ケチ道"教えます
春になると外国人のお客さんが増えるアムズレンタカーですが、外国の方って気前がいいというかなんというか。
カップラーメンやスープなどのあまった食材や、割り箸、薪まで、“帰るのに荷物になるから〜”って置いていかれる方が多いんです。なかにはミニクーラーボックスやランタンまで。ありがたく使わせていただいています。
それにも増して多いのが忘れ物!外国の方って布団セットを借りる方が多いのですが、そこに挟まってついつい見落としちゃうんでしょうね。小さい枕がふたつ残ってて、写真撮って送ったら“いらない、いらない”。
車に取り付けられる磁石式のライトも“いらない、いらない”、冷蔵庫に入れっぱなしのワインも“いらない、いらない、どうぞ飲んでください”って。
この“いらない、いらない”シリーズも、すべて事務所で使わせていただいています。
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、私、松本明子、芸能界きっての“ケチ”でございまして。もったいない、まだ使える、と思うと、なかなかモノが捨てられないんです。これを機会に、そんな私の“ケチ道”を少々ご紹介しようと思います。
ケチ道の花形ストッキング
まずはストッキング術。以前、結婚したばっかりのころ『徹子の部屋』に出させていただいたときに、黒柳徹子さんから教えていただきました。
「これから主婦としてやっていくのなら、ストッキングは伝線しただけで捨てちゃダメよ」
と。ストッキングはナイロン製で静電気を発生させるから、ホコリ取りに最適なんだそうです。捨てる前に棚とかテレビ画面を拭きなさいと。それ以降、30代前半から、ストッキングお掃除法を続けています。
針金ハンガーを菱形に変形させ、それにストッキングをかぶせると、冷蔵庫と棚の隙間とか、とにかく狭〜い場所をきれいに掃除できます。車掃除でも、窓の内側を拭いたり、棚の上なんかを拭くのに役立っています。
とくにストッキングと相性抜群なのが、旦那が高校時代に使っていた竹刀!これに片足分かぶせて棚の隙間やベッドの下なんか掃除すると、ホコリやゴミがごっそり取れます。
旦那も最初はちょっと怒り気味でしたけど、もう諦めてますね。いろんなの試してみたんです。息子のバットとか、掃除機のノズルとか。でも片手で拭うにはちょっと重すぎるんですよ。その点、竹刀はグリップもいいし、真っ直ぐでかぶせやすいし、重さも太さもベストでしたっ!!
究極は、はくだけじゃなくて、“着る”ことに見つけたり。マイヒートテックですよ。これがまたいいんです。伸びますし、体にフィットするし、アウターに響かない。しかも、薄手で温かい。アウトドアでいうところの、アンダーウェアですよ。
腹巻じゃないですよ、ちゃんと手を通してかぶります。伸びるからおへそまで隠れます。いやいや、侮ることなかれ、ファッションモデルさんもやっているとかいないとか。衣装に響かないからいいんだそうです。手作りアンダーウェア、ぜひ試してみてください。
新聞紙のブーツキーパー

ストッキング製シュシュ

ヘアゴムを通せばシュシュに変身。髪にゴムの跡が残りにくいので、仕事の前でも使える。
手作りヒートインナー

足首のところをカットして、股の部分に首が通るように切り込みを入れるだけで完成!

竹刀&ストッキング製の掃除棒

アイデア次第で広がるケチ道
まだまだあります。旦那のデニムを切って、バッグを作りました。ひざに穴が開いていたんで。
「俺のジーパン知らない?」って探してましたけど。切ったとはいえず。
夫のジーンズ製バッグ


事務所の窓際には、ズラッとペットボトルを並べています。昔は黒いガムテープを巻いていたんですけど、もうこれが、7〜8年経ってボロボロになっちゃって。剝がすのにも苦労するんです。
で、今度は2ℓのペットボトル(ウーロン茶か水限定)を、黒のマジックで塗りました。何になるかというと、これに水道水を入れて日向に置いておくと、丁度いいぬるま湯になるんです。いつも車を掃除するときに、業務部長の廣田さんとふたりで使っています。
自家製太陽熱温水器

出がらしのティーバッグも重宝しますよ。紅茶はアルカリ性で油のような酸性の汚れを中和して落とすことができるらしいんです。少し水に濡らして油汚れの部分を擦ってみると、9割方落ちます。まさにエコ洗剤。キャンプのときにも活躍します。ただし、力を入れすぎると破れるので、気をつけてください。
下着も穴が開いてもはくので、お姑さんに「頼むから穴が開いたパンツは捨ててくれ」って懇願されちゃって。今は飯島直子ちゃんにいただいた靴を1年間履いてます。
底がペラペラになった靴も旦那に捨てられましたが、ゴミ箱から戻しました。家族とは捨てる、拾うのせめぎ合い。登山リュックもハイネックの長袖も手袋も息子のお古。
メガネも息子のお古をもらいました。視力?視力はメガネに合わせれば大丈夫、なんとかなる。あ、仕事はコンタクトです。とにかく自分のことに関しては捨てられない。靴下でもパンツでも、穴が開いたら先ず縫う。1回は縫う。これは廣田さんも一緒。使えるものは直せばいいじゃん精神です。
究極の節約は、お金を使わない山登りをしていて、交通費と宿泊費を節約するために「寝られる車があればいい」とアムズレンタカーを始めたことです! 車中泊みんなで乗れば一石二鳥。
その他節約の数々。まず直す、直して使うがアムズのモットーです
セーター製のスポンジ

着古したセーターをほどいて編んでカラフルたわしに。アクリル混合毛糸を使うのがポイント。
息子のお古ジャージ

車掃除の定番ユニフォームは、息子が小学生のときに着ていたジャージの上下。
5/24にライブをやりました!


’83年デビュー組「お神セブン」の同期、森尾由美さんが奉納した桜まつりの提灯。
●松本明子さんのレンタカー、オフィスアムズはこちら→https://officeams.com/
※構成/大石裕美 写真提供/オフィス アムズ
(BE-PAL 2025年6月号より)