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    2022.02.03

    『鎌倉殿の13人』が話題!鎌倉のアウトドアスポットをご紹介します

    もう「1192(イイクニ)作ろう鎌倉幕府」って、いわないの?

    観光地としてつねに高い人気 を誇る鎌倉。2022年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』が放送スタートし、今また熱く注目されている。海と山、市街地とも距離が近く、アウトドア派にはお馴染みの遊び場だ。

    今からおよそ800年前、鎌倉幕府が開かれた鎌倉は日本の中心だった。ヒトとモノが山を越え海を渡り、遠く外国からも集まってきた。人口は現在よりも多く、密だったと伝わる。

    近年は、アウトドアブランドの直営ショップが増え、ますます魅力的な場所になっているのだ。

    学校の授業などで「1192(イイクニ)作ろう鎌倉幕府」と年号を暗記した世代も多いかもしれない。実際には段階的に支配していったので、1185年など諸説あるが、おおむねそのころが鎌倉幕府の成立時期だろうというのが多くの研究者の考えとなっている。

    源氏ゆかりの鶴岡八幡宮を始め、名刹多き所だが、自然の中に埋もれている中世の先人の痕跡を探しに山へ海へ行ってみよう。

    鎌倉のおすすめは「切り通し」ハイキング

    まずは山。鎌倉時代の鎌倉は 平地から谷が入り込む山裾まで外部から入るには海から上陸するか、山を越えねばならない。そこで造られたのが「切り通し」という道。今は車道と化していたり、崩落の危険があって立入禁止の切り通しもあるが、ハイキングを楽しめる場所もいくつかある。

    人ひとりがようやく通れる狭さの第1切通。

    なかでも「名越切通(なごえきりどうし)」は、距離は短いもののじつに歩き甲斐がある。所々展望があり、遠くに江ノ島を望むこともできる。そんな眺望がありながらも道のすぐ傍まで民家が建ち、人の暮らしが近い。大昔の人びとの往来を想像しながら歩く面白さがある。歩き足りないときは、ハイランド口からさらに北へと進み、衣張山(きぬばりやま)まで繋げて足を延ばしてみるといいかもしれない。

    ビーチコーミングで陶磁器の破片をさがそう

    お次は海。鎌倉といえば海マリンスポーツが盛んだが、手軽に誰でも楽しめるビーチコーミングで古を感じてみよう。

    海上に浮かぶ三艘の船。その近くに見える島のような石積みが和賀江島だ。

    「昔、港(和賀江島)があった ので、古い陶磁器の破片を見つけることができます。材木座海岸東側によくありますよ」

    と、惜しげもなくホットスポットを教えてくれたのは、NPO法人鎌倉考古学研究所の古田土俊一さん。

    和賀江島想像図

    江戸時代の和賀江島復元想像図。提供/国土交通省東京湾航路事務所

    そして、陶磁器より割とカンタンに発見できるの が、「かわらけ」の破片だ。素焼きの皿形で薄茶色をしている。 「鎌倉時代、かわらけは神聖な器で、使うのは一度きり。洗って使い回すことはしないんです」そのため、発掘調査でも断トツの出土数だとか。数百年を経 て大豆粒ほどに摩耗し判然としないものも多いが、わずかに皿の形状を残しているものもある。目を皿にして探してみよう。

    最後に。鶴岡八幡宮に立ち寄 ったならば、階段を登り切ったところで、ぜひ後ろを振り返っ てみてほしい。海へと真〜っ直 ぐに続く若宮大路。鳥瞰図とはいかないが、鎌倉の町の形を少しは感じられるかもしれない。

    鶴岡八幡宮にて

    鶴岡八幡宮の階段上から。後ろを振り返ると、若宮大路が海へと真っ直ぐ延びている。

    そして、いまでは想像もつかないが、中世は白兵戦の地であったこと。 わずかでも心を寄せつつ、鎌倉巡りを締めくくれればと思う。

    企画展「北条氏展vol.1 伊豆から鎌倉へ―北条氏の軌跡をたどる―」(3月26日まで)が開催中!

    大河ドラマの放送開始に合わせて、鎌倉市内では企画展も始まった。ドラマにちなんだ全4回の展覧会が予定されている。第1回目は、北条氏の出自にスポットが当てられた展示だ。物語の主人公である北条義時とはどのような人物だったのかが分かる。これまであまり注目されてこなかっただけに、この企画展で人物の大枠を掴むことができるだろう。

    そして、同交流館では永福寺(ようふくじ)をVRで再現している。永福寺(ようふくじ)とは、源頼朝が建立した寺で、現在はその跡地が国指定史跡になっている。源義経など奥州合戦の戦没者の慰霊のために建てられたが、焼失してしまったのだ。史料をもとにデジタルで再現された永福寺は迫力があって必見! 頼朝が平泉中尊寺の美しさに心打たれて建てたという幻の姿をぜひ。

    そして、常設展示では原始から近代までの鎌倉の歴史を映像などを交えて紹介している。鎌倉についてより深く知ることができるので、企画展と合わせて見るとより理解が深まる。

    鎌倉歴史文化交流館

    • 鎌倉市扇ガ谷1-5-1
    • 0467(73)8501
    • 料金/一般300円、小中学生100円
    • 開館/10~16時(入館は15:30まで)
    • 休館/日・祝日

    鎌倉へ行ったらここにも立ち寄りたい! 

    鎌倉鍛冶の伝統を現代に  

    鎌倉時代末期に「相州伝」という作風を確立 した五郎入道正宗の技を継承。刀剣はもとより包丁や鋏を製造販売。切れ味は抜群だ。

    正宗工芸美術製作所

    農家さんとの会話も楽しい 

    鎌倉市内と横浜市長尾台町の農家が自ら販売 する。採れたて新鮮野菜が山積みだ。出店者は日替わりなので、HPでチェックを。

    鎌倉市農協連即売所

    • 鎌倉市小町1-13-10
    • 営業/8時ごろから売り切れか日没まで
    • 休み/1月1〜4日
    • http://kamakurarenbai.com/

    カレーも甘味も! 大根料理専門店 

    大根をふんだんに使った料理が人気。近くの佐助稲荷神社には、大根が疫病から人びとを救ったという言い伝えあり。幸せを呼ぶ大根だ。

    鎌倉福来鳥(かまくら ふくどり)

    ※構成・撮影/須藤ナオミ

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