
洗浄に不要なものは入れない“無香料・無着色”の透明な洗剤
自然にやさしい洗剤として、多くのキャンパーから愛されている『ヤシノミ洗剤』。環境に負荷をかけない植物性洗剤として、50年以上前からそのスタイルを守り続けている。
「ヤシノミ洗剤が誕生したのは1971年です。当時日本は高度成長期の後期にさしかかっていて、経済優先でコストにすぐれた石油系洗剤が一般的でした。ただ、そういう石油系の洗剤が排水として海に流れることで引き起こす環境汚染が社会問題になっていて、その状況を改善するために開発されたのが、ヤシ油を使ったヤシノミ洗剤です」Check Pointで解説をみる
と、桶谷さんは語る。
今では家庭用として当たり前に使われているが、当初は業務用としてのスタートだった。
「工場や給食センターで使ってもらったところ、“手が荒れなくていい!”と話題になり、家庭用が欲しいという要望にお応えして、誕生しました」
当時の社会状況を考えると、かなりのチャレンジだった。
「植物由来の洗剤を発売するのは、はじめての試みでした。サラヤはもともと環境、衛生、健康に対してかなり重きをおいていたので、環境に良く、かつ人にもやさしいモノを、という考え方がベースとなった製品開発の結果でした」

余計なものは入れないシンプル処方がカギ
人と環境にやさしい“ものづくり”にこだわり、誕生したのが、『ヤシノミ洗剤』。
「手肌や環境に対して配慮する以上、余計なものは入れないことが製法のポイントになってきます。それに加え、無香料であること。そう考えて、原料にはヤシの油=パーム油を使うことになりました」
ところが、2004年、パーム油の原料生産地、マレーシア・ボルネオ島の環境破壊が取り沙汰された。
「パーム油は洗剤ではなく、実は食用に使われることが多く、パームヤシの木が大量に伐採されることが問題となっていました。そこで、2代目社長の更家悠介(さらやゆうすけ)が実態を把握するため現地に赴きました。
その結果、パーム油を持続して使いつつ、売り上げの1%を寄付することが現地農家の支援や野生動物の保護につながると考えました。Check Pointで解説をみる
そのような仕組みを作っていくことが、環境や、その先に住む生き物に真摯に向き合っていくということではないかと」
今ではキャンプ場でもおなじみになっているヤシノミ洗剤に、こんな背景があったとは…。しかも、複合汚染などが取り沙汰される以前の、1971年から持続しているのは、“スゴイ”のひとことに尽きる。
「洗剤以外に衛生商品や食品なども手掛けていますが、50年前から軸になっているのは、持続可能なものづくりです」
ヤシノミ洗剤の進化としては、1979年に、手から滑り落ちるのを防ぐため、ポンプ式のボトルを発売。その後、1982年には国内初となる詰め替え用パックを開発した。Check Pointで解説をみる
「当時は使い終わったらボトルごと買い換えるのが当たり前でしたが、それでは石油系のゴミが増えていくばかり。それを改善するにはどうしたらいいか、ということから詰め替え用が誕生しました」Check Pointで解説をみる
その後、2016年には直接肌に触れる衣類にもこだわりを、ということで、無香料、無着色の洗たく用洗剤や柔軟剤が誕生。同時期に登場したのが『ヤシノミ洗剤プレミアムパワー』だ。洗剤に必要な成分以外は使用しないエコロジカルなポリシーを受け継ぎつつ、それを濃縮タイプにし、洗浄力を高めたものだ。Check Pointで解説をみる
「アウトドアとかなり親和性の高い製品となりました。キャンプではカレーや肉料理のような油汚れが多いと思いますが、少ない量でよく泡立つので、汚れがスルッと落ちます。
しかも流れ出た排水も生分解性が非常に高いものになっているので、人にはもちろん、環境にも配慮され、キャンパーの皆さんにも安心して使っていただけます。シンプル処方で無香料、肌にもやさしい。そのいちばん重要な軸を保ちながら、今後も世の中のニーズに合った機能性を加え、ブラッシュアップしていけたらと思っています」







ヤシノミ洗剤はボルネオ島の環境保全活動に取り組んでいます





