小さな王様と女神が大接近、どちらが強い?
はじめに9日の金星としし座レグルスの大接近を紹介します。
宵の明星の金星が、先月から日没後の西の空でひときわ明るく輝きつづけています。7月の上旬から中旬にかけては、しし座の1等星レグルスに接近します。

しし座は東から上がってくるときは雄々しい姿ですが、西に沈むときは頭から地平線に突っ込んでいきます。その胸元にある1等星レグルスに金星がどんどん近づいていきます。
最接近は7月9日で、約1度まで近づきます。1度というのは満月を2つ並べたくらいの間隔です。
金星の光度はマイナス4等と、もっとも明るい惑星です。一方、レグルスの光度は1.4等と、全天に21ある1等星の中では一番暗い1等星です。
とはいえ、しし座の心臓のあたりで輝くレグルスは存在感があります。ラテン語で「小さな王様」を意味します。一方の金星はラテン語でVenus(ビーナス)。そのキラキラ輝く様子は、ローマ神話の美と愛の女神ビーナスの名にふさわしいものです。小さな王様対ビーナスの共演。明るさでは圧倒的にビーナスですが、その隣でレグルスがどのように見えるのかが、この大接近の見どころです。
多くの地域で梅雨の季節でもあるので、9日の前後数日、空の晴れる日を待ちましょう。
7日の夜は七夕伝説で織姫星と牽牛星の逢瀬の日。織姫星はこと座の1等星ベガ、牽牛星はわし座の1等星アルタイルです。この時期、20時頃には東の空にベガとアルタイルが昇ってきています。織姫星(ベガ)と牽牛星(アルタイル)の明るさを比べてみましょう。

7月4日の午前3時、天王星を見つけるチャンスがやって来る
日付が前後しますが、7月4日の未明、東の空で火星と天王星が大接近します。
土星の外側を回る天王星は、暗すぎて肉眼では見えません。双眼鏡でも初心者には見つけるのがむずかしい惑星です。
その天王星が4日の未明、火星と大接近。0.3度まで近づきます。満月の半分くらいの間隔です。火星は赤く明るいのですぐ見つけられますから、火星を目印に天王星探しにトライしてみましょう。
同じ時間帯に、火星とおうし座のプレアデス星団(すばる)もかなり接近しています。7倍くらいの双眼鏡なら火星、天王星、すばるがひとつの視野に入ります。

望遠鏡なら100倍程度の低倍率レンズを使いましょう。4日の火星天王星大接近は、100倍くらいなら1つの視野に収まります。
また、火星とすばるの接近は7月10日頃まで楽しめます。夏の未明、冬の星座のおうし座が東の空を昇ってくる姿も新鮮です。夜空が晴れてくれるのを願いましょう。
構成/佐藤恵菜




