スペインのピレネー山麓で爽快サイクリング!この速度がちょうどいい! | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

海外の旅

2026.07.05

スペインのピレネー山麓で爽快サイクリング!この速度がちょうどいい!

スペインのピレネー山麓で爽快サイクリング!この速度がちょうどいい!
突然ですが「場所に合った移動手段」ってあると思うんですよね。たとえば都会の商店街で店を冷かしたり繁華街でウィンドウショッピングしたりをするのであれば徒歩がいい。自動車では速すぎます。

逆にどこまでも続く砂漠地帯や雪を冠ったアルプスの山々を眺めるのであれば、自動車よりも早い飛行機のほうがいい。

で、田園地帯を楽しむには…自転車っていい手段だと思うのです。

どうも、オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。
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前回はこちら↓

人生初の熱気球!ピレネー山を見下ろす絶景、そこで見つけた意外な「落とし穴」とは…? | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

【柳沢有紀夫の世界は愉快!スペイン・カタルーニャ旅編3

さて今回お届けするのもスペインのカタルーニャ州から。前回熱気球と同じ「ガロッチャ火山地区自然公園」からです。州都バルセロナから車で約1時間半、今回の旅の出発点であるジローナからは約50分の場所です。

ヨーロッパでサイクリングをするってあまりピンと来ない方も多いかもしれません。でもヨーロッパの人たちにはすごく人気があるアウトドアアクティビティです。

以前ヨーロッパの某政府観光局の方に「サイクリングに特化した数日間のプレスツアーってないんですかね?」とすり寄ってみたところ(笑)、「あるにはあるんですが自転車ツアーはヨーロッパの観光客に人気なので、日本人ジャーナリストへの割り当てはないんです」とのつれない返事。

そんなに人気のアウトドアアクティビティをヨーロッパの人たちに独り占めさせておく手はありません!

実際、今回も「数日のサイクリングツアー」ではなく2時間くらいの短い時間だったのですが、景色が次々に変わって興味深かったです。

乗ったのは電動アシスト自転車。

以前南米のチリでやっちまったような「ギアチェンジを忘れる」という失態はもうしません。笑 こちらの記事です。

不思議だなと思ったのが自転車を立てかけておくためのキックスタンド。スペインは他のヨーロッパ大陸の国々やチリと同様、自動車や自転車は右側通行。路肩は右側にあります。つまり左側通行で路肩も左側にある日本とは逆です。

それなのにキックスタンドは日本同様、左側についています。

スペインと同じく右川通行・右側路肩の南米チリではキックスタンドも右側にあったのですが…。スペインの人たちはこれにどうやって左から乗るんでしょう。それを考えたら一晩中寝られないの。

往年の名夫婦漫才コンビ「三球・照代」の地下鉄漫才は置いておいて、いよいよスタートです!

青空の下の田園地帯へ

日本の田舎を思わせるようなのどかな田園風景からスタート。

水たまりが見えるのはこの数日前までかなり雨が降ったから。

そのぶん緑が青々としています。

畑の向こうの道を行く同じツアーの参加者たち。

こんなのを撮影しているからどんどん遅れをとります。

時々止まって説明が入ります。

これが遅れがちな私にとっては貴重な「追いつきタイム」。

地すべりが見える山は火山なのだとか。

そういえばここ、「ガロッチャ火山地区自然公園」ですからね。前回の熱気球のパイロットは41峰の火山があると教えてくれました。

気が付けばいつの間にか舗装道路。
いわゆる「切り通し」ってやつですね。
道のわきにあった古い建物。

小さな窓が上のほうにあるだけなので古民家ではなく牛舎か何かなのかな?

脇道にある興味深いあれこれに目をひかれ、すぐに遅れがちになる私。そういえば小学校低学年の通信簿にはいつも「注意力散漫」みたいなことが書かれていたな。

…それからチンドン屋さんについていって見知らぬ街にたどりつき、見事に迷子になっていたという貴重な経験をした人はそうはいないはず。笑

そして必死に追いつく私。

マラソン大会で言ったらダッシュしては立ち止まり、またダッシュしては立ち止まるという無茶苦茶効率が悪く疲れがたまる走り方。涙

でも道のわきにこそおもしろいものが転がっているんです。旅も人生も。

…いいこと言ったようなフリをするのもいいですが、集団行動も大切ですよね。でも取材と集団行動の兼ね合いはいつもむずかしいです。

分かれ道では標識も。
途中で馬車に出会ったので道を譲ります。

乗らなくてもいいけど乗りたくなる。それが馬車。…今度は名言っぽさもゼロです。

さわやかな新緑の森へ。ところが…

さて道は一転して森林の中へ。こんなふうに風景がガラッと変わるのも田舎サイクリングのいいところです。

ところが最後尾で何かを撮影してから必死で追いつこうと漕いだのですが同じグループの気配がまったく感じられない。行っても行っても緑の森。すみません、種田山頭火の自由律俳句「分け入っても分け入っても青い山」を真似してみました。

でもじつはこのときそんな余裕はなく。このまま進んでいいのか? ガイドに連絡したかったのですが電波の圏外です。

ここでガキンチョのころ親から「迷子の天才」と絶賛され続けてきた私が才能の片りんを見せます。「迷子になったらはぐれた場所で待て」の原則でその場に留まることにしたのです。すると。

「お~い。ユキ~ッ!」。20秒もしないうちに見事に私を呼ぶ声が聞こえました。で~も。それはなんと背後から。えっ、先に行ってたんじゃないの?

私のところまで来たガイドは「こっちだよ~」と踵を返します。そしてついていくと…途中で完全に死角になっている脇道に入っていきました。脇道かあ。

いや、悪いのは私です。記事にするためとはいえみんなと集団行動をせずに撮影していて、置いて行かれたのですから。

でも道なりに進むのならまだしも脇道に入るのならそこで待っていてほしかった。そして10人以上の参加者がいるツアーなのだから少なくとも前と後ろに2人ガイドがいるべきだと思うのは私のわがままでしょうか。…はい、わがままです!

けどまあ、記事にするっていうのもいろいろ大変なんですよ。はぐれて遭難する危機と隣り合わせです。

とにかく完璧にはぐれなくて助かりました。

さてさて。森に入ったので動物の話を。このあたりはシカはしょっちゅう出るそう。イノシシも棲息しているのですが、ガイドさんは3年間ここで暮らしていて一度も見たことがないそうです。

木漏れ日が心地よい道でした。迷子にさえならなければ。笑

雪山を眺めながら山の中のチャペルへ

再び開けた場所に出ました。

今度はきれいな舗装道路です。
画像検索してみたところヒナゲシの花だそうです。

ある年齢以上の方々はここで一斉に「おっかのうえ~」と鼻声でアグネス・チャンのモノマネをしたはず。笑

ちなみにこのときまでヒナゲシは白い花となぜか思い込んでいた私です。

雪を冠ったピレネー山脈も見えてきました。

先週までは雪がほぼなくなっていたのですが、また雪が積もって白い部分が増えたそう。5月中旬です。

森に入って急な山道を登って小さなチャペルに到着しました。
中には入れなかったので隙間から撮影。
ハイキングコースもたくさんあるみたいです。
その山道。登りのときは急登でスマホを取り出す余裕なんてなかったので、下りで撮影。
山道を降りて再び舗装道路を快走します。

遠くにまたピレネー山脈が見えてきましたが、かなり雲が出てきました。

道の脇の小さな牧場で飼われていたロバ。

馬を見ることは多いのですがロバは考えてみたら久しぶり。そしてこの目を見ていて気づきました。「ああ。シャガールの絵によく描かれているのはずっと馬だと思ってたけどロバだったのね~」と。

どんぐり眼の馬とは違う垂れ目がまたかわいいですね。

砂利道を走ります。

徒歩よりも早いけれども、車よりも遅いサイクリング。こんなふうに景色が変わっていく田園地帯にはピッタリのアクティビティだと思います。

【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

カタルーニャ州政府観光局(日本語サイト)
https://catalunya.jp/

ATTA (ADVENTURE TRAVEL TRADE ASSOCIATION。アトベンチャートラベルに関する世界的な業界団体。今回のイベントを主催)
https://www.adventuretravel.biz

Outdoor Adventours (今回のカタルーニャでの各アクティビティのツアー催行会社)
https://outdooradventour.com/

著者画像

柳沢有紀夫さん

オーストラリア在住ライター (海外書き人クラブ)

1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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