全国のコウモリ大好きっこが大集結!「コウモリフェスティバル」って知ってる? | 自然観察・昆虫 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

自然観察・昆虫

2026.06.19

全国のコウモリ大好きっこが大集結!「コウモリフェスティバル」って知ってる?

全国のコウモリ大好きっこが大集結!「コウモリフェスティバル」って知ってる?
コウモリの会が主催するコウモリ好きのためのイベント「コウモリフェスティバル」
実は毎年フェスは行われており今年でなんと30回目を迎える。
しかも、驚くなかれ。毎年会場には実にたくさんのコウモリファンが集まるのだ!
連載3回目は、人知れず開催されている激アツなフェスを紹介。
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コウモリフェスティバルとはなんぞや

会場ではコウモリ関連書籍が並ぶ(左) 本物のコウモリ見たさに集まる人たち(右)

僕がコウモリに興味を持ったのは今から25年以上も前のことです。
その当時はコウモリに詳しい書籍も少なく(今も少ないんだけれど)調査研究も進んではいなかったから、コウモリのことをもっと知りたい!と思ってはみても、簡単なことではなかったのです。
そんな時に手助けしてくれたのが1992年発足の「コウモリの会」でした。
コウモリの会は、コウモリの調査研究、保護そして啓蒙普及を目的としたコウモリ好きのためのグループです。
コウモリに興味のある方ならどなたでも入会できます!とウェルカムな姿勢はとっても親しみやすく、僕もすぐに入会しました。
そのコウモリの会が毎年行っているのが「コウモリフェスティバル」です。
開催地はコウモリがたくさん生息しているコウモリの聖地と呼ばれるような場所が選ばれ、毎年とても活気あふれるイベントになります。
このフェスがなんとも面白いんです!

ここにいるよ!コウモリ大好きっ子

コウモリフェスティバルの様子(2002年、富士山)

コウモリ好きなんて、そんないるか?と、真っ先に言われそうですし、実際に多くの人がそう思うでしょう。
ところがどっこい世の中にはコウモリ好きが確実に存在しているんですよ。
そもそもコウモリって生物自体が、人知れず、目立たず、出しゃばらず、ひっそりと影を歩む、みたいな性格してるじゃないですか。
だからなのか、コウモリ好きな人も全くそれでしてね。
「ワタシ!コウモリ好きなのよ!」なんて大声だして、そのへんを宣伝して歩くような人ではないんですね。
コウモリ好きな人は、自分からコウモリが好き!なんて発表しない。
「じ、じ、実は、、、ワタシって、コウモリのことが、す、すきなんです、、、」
みたいな恥じらいと慎ましさを持っているんです。
だけど、ひとたびコウモリのフェスがあるよーとなると、こぞって参加するんです。

実際にコウモリフェスティバルを目の当たりにした人は必ずこう言うでしょう
「コウモリって、こんなに人気があるんですね」と。
そうなんです。実はコウモリ好きな人は世の中にたくさんいるんですよ。
みなさん、今日から認識を改めましょう。

初体験!コウモリのフェスへ潜入!

熱心に講演を聞く会場のポジティブな緊張感がたまらない

僕がはじめてコウモリフェスティバルに参加したのは今から24年前。
今でも鮮明に覚えています。

真剣で熱心なファンが集まるあの独特の緊張感と空気感、そしてそれを包み込む優しいオーラ……。
コウモリに興味を持ち始めて間もない頃で、僕のコウモリ熱も最高潮。風邪ならば体温41°Cはゆうに越している状態。いてもたってもいられず飛び込むようにコウモリフェスティバルへ行きました。

まず、活気あふれる会場に集う熱気ある人々に圧倒されました。
みんな真剣。コウモリを見たい、コウモリのことを知りたい。そんなポジティブなエネルギーに会場は満ちていました。
好きなことで集まるって、素晴らしいことだなあと、シンプルに思いました。

憧れの動物写真家さん

憧れの動物写真家 中川雄三さん(左)と著者(2010年)

僕が初めて参加したのは山梨県の富士山麓での開催で、子どもの頃から憧れていた動物写真家の中川雄三さんがメインキャストでした。
コウモリと中川雄三さんというダブルの興奮材料に、僕の脳内はパーリーピーポー。
見聞きするすべての事が嬉々として体内に吸収されていきました。
その時のコウモリフェスティバルは予想を上回る観客数で、とにかく人でごった返していました。
中川雄三さんとのやり取りで1つ忘れられない事があって、僕のコウモリの写真を見てもらったんです。

当時、中川雄三さんと言えば、プロの動物写真家としてコウモリを題材にしている日本でも唯一無二の存在でした。
そんなお方に僕が近所の川で撮ったコウモリの写真を見てもらったんです。
「近所の川で撮ったんですけど、このコウモリって、何コウモリか分かりますか?」
いきなり初対面で怪しい奴が写真を見せてきたのにも関わらず中川さんは、
「え!すげえ!!綺麗に撮れてる!!すげえ!コウモリの背景にあるこれはコケ?綺麗!!」
と、すごく興奮してくれたのです。

そのへんの中途半端な写真家でしたら、新参者には冷たく当たり散らすところを、中川さんはさすが出来た写真家さんだ、と思いました。
「写真も本人も尊敬できる人だ。僕はそういう人になりたい。」と思ったのでした。

僕もその数年後、憧れの動物写真家としてデビューするのですが、その時も中川さんは喜んでくれました。
「コウモリをやってくれて、ありがとう」と。
中川さんは天国へ行ってしまったけれど、今でも僕の中では最高の動物写真家さんです。

コウモリフェスはコウモリの魅力の宝箱

コウモリ関連の展示(2023年、札幌円山動物園)コウモリのことが分かる!

全30回のコウモリフェスティバルを以下にまとめてみました。
2026年 第30回 乗鞍高原(長野県)
2025年 第29回 上高地(長野県)
2024年 第28回 横倉山(高知県)
2023年 第27回 札幌(北海道)
2022年 第26回 乗鞍高原(長野県)
2019年 第25回 三瓶(島根県)
2018年 第24回 三重(三重県)
2017年 第23回 七戸町(青森県)
2016年 第22回 天狗高原(高知県)
2015年 第21回 台湾
2014年 第20回 あだたら(福島県)
2013年 第19回 青空町(北海道)
2012年 第18回 軽井沢(長野県)
2011年 第17回 櫛形山(山梨県)
2010年 第16回 庄内あさひ(山形県)
2009年 第15回 岩手網張温泉(岩手県)
2008年 第14回 沖縄子どもの国(沖縄県)
2007年 第13回 乗鞍高原(長野県)
2006年 第12回 只見(福島県)
2005年 第11回 錦川(山口県)
2004年 第10回 柏崎(新潟県)
2003年 第9回 上野動物園(東京都)
2002年 第8回 富士山(山梨県)
2001年 第7回 郡上八幡(岐阜県)
2000年 第6回 広島(広島県)
1999年 第5回 美幌(北海道)
1998年 第4回 下北山(奈良県)
1997年 第3回 天間林村(青森県)
1996年 第2回 乗鞍高原(長野県)
1995年 第1回 乗鞍高原(長野県)

コロナ禍を除き、毎年どこかで行われてきています。
意外と皆さんの住んでいる町の近くで行こなわれていたりするのでは?
そして、外国でも行われていますよね。そうそう、コウモリって海外でも人気があるのです。

今年はみなさんも、コウモリフェスティバルに行ってみませんか?

コウモリフェスティバルに行けば、コウモリの魅力を伝える展示があります。
展示物をゆっくり眺めるのも実に楽しい。
そして、コウモリに関する講演会があります。ビギナーでも分かる優しいお話から著名な専門家さんによる講演会もあります。
コウモリ関係のグッズや本もたくさん置いています。後の連載でも紹介予定ですが、コウモリグッズって世の中にたくさんあるのです。
そしてコウモリフェス最大のメインイベントなのが本物のコウモリを見れるコウモリ観察会。
百聞は一見にしかず、なんて言いますが、その「言葉」ってコウモリのためにあるんじゃない?というくらいに、実際にコウモリを見れば分かります。
何が分かるのかと言うと、コウモリが「可愛い」んだってことが分かります。
本当のコウモリは可愛い。実に愛すべき小さき命だってことが、見れば分かります。
コウモリフェスティバルに皆さん、行ってみて、コウモリを実際に見てください。
自分の目で確かめないと、何事もわかりませんよ。

小さくて可愛いクロオオアブラコウモリを見れることなどコウモリフェス以外ではほとんどない
(2023年、札幌円山動物園)

今年は6月27日(土)、28日(日) 乗鞍高原で開催

30回目のコウモリフェスティバル、節目の今回の開催地は乗鞍高原。
記念すべき第1回目の開催地でもあるのが乗鞍高原。
そもそもコウモリフェスティバル自体が、乗鞍高原から始まりました。節目にふさわしい開催地ですね。
興味深いコウモリ展、講演会の数々、そしてもちろんコウモリ観察会もあります。
ぜひ、皆さん、ふるってご参加ください!

【第30回コウモリフェスティバルin乗鞍高原】
●2026年6月27日(土)、28日(日)
DAY 1:乗鞍自然保護センター
DAY 2: 松本市乗鞍観光センター
※参加無料 
※問い合わせ先 コウモリの会事務局 mmizunobat@cb4.so-net.ne.jp

著者画像

中島 宏章さん

動物写真家

子どもの頃から動物好き。コウモリをメインテーマにした写真作品で第三回田淵行男賞受賞、第37回木村伊兵衛写真賞のファイナリストに選ばれる。現在も、生まれ育った北海道であいも変わらず野生動物に関わりながら生きている。

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