
山頂に到達したとき、山小屋やテントに泊まるときなど、随所で行う登山中の食事は、山頂での時間と同じく至福のときです。
今回は、山で行う調理の基本とおすすめのレシピをご紹介します。
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登山の醍醐味!料理デビューしよう!

突然ですが、皆さんは登山の楽しみといえば何を想像しますか。
登山の楽しみは、山頂にたどり着く達成感だけではありませんよね。楽しみは様々ありますが、中でも山で食べる温かい食事は、格別の美味しさで、大きな楽しみとなります。
計画的な時間配分と慎重な行動の中で行う登山において、山での食事はほっと安らぐ至福のとき。
そんな山での食事、せっかくなら自分で満足のいくものを作りたいですよね。
この記事では、これから登山料理に挑戦する方のために、必要な道具から初心者でも簡単に作れるレシピ、そして少し凝った料理までをご紹介します。
登山料理に必要なアイテム
バーナー本体

お湯を沸かしたり煮炊きをするために欠かせないのが、コンパクトかつ十分な火力を持つバーナーです。
アウトドアブランドから様々な製品が出ていますが、初心者の方には操作性が良いものがおすすめです。
筆者のおすすめは日本のアウトドアブランド、SOTOのシングルバーナーのアミカスです。
コンパクトながら1人分の調理では問題ない火力に、イグナイターが標準装備、かつ火力調整のハンドルは細かな操作が可能な形状であるなどが特長です。
基本的な機能が備わった、はじめてのシングルバーナーとしておすすめのモデルです。
SOTO アミカス
幅76×奥行100×高さ86mm (使用時) 幅40×奥行 43×高さ75mm (収納時)
ガスカートリッジ

バーナーの燃料となるのがガスカートリッジです。ブランドによって専用のカートリッジとなるため、必ずお手持ちのバーナーに対応しているものを選びましょう。
前述のアミカスに対応しているのはパワーガス105トリプルミックス。燃料には液化イソブタン・液化ノルマルブタン・液化プロパンを配合し、日帰り登山での調理なら十分な容量です。
数日に渡る登山や複数回の使用を想定する場合は容量の多いパワーガス250トリプルミックスもあります。
SOTO パワーガストリプルミックス
内容量105g:直径90×高さ65mm
コッヘル(クッカー)

登山ではじめて調理をするのにおすすめなのが、深型の鍋に簡単な炒めものも可能な蓋が備わったコッヘルです。
フライパンのように突出した調理はできませんが、汎用性が高く様々な調理が可能です。
蓋は食器になったり、鍋にはガスカートリッジとバーナーが収納できるモデルが多く、スペースを無駄にしない設計です。
おすすめはモンベルのアルパインクッカー 11 ディープ。扱いやすいアルミニウム製のコッヘルです。
鍋には注ぎ口があり、ハンドルは安心して持てるシリコーンゴムが付いており、ゴムは黄色で視認性が高いのがポイント。もちろんガスカートリッジとバーナーも収納できます。※バーナーは形状によっては収納できないものもあります。
シェラカップ

食事から工夫次第で簡単な調理まで可能なのが、金属製のカップであるシェラカップです。
軽量で丈夫なモデルが多く、食器としてやコップ1杯分程度の湯沸かしなら、軽量なチタン製がおすすめです。
筆者のおすすめはエバニューのチタンシェラカップFD。
チタン製の本体とステンレス製のハンドルを採用。ハンドルをたためるのが特長です。
300mlと十分な容量、かつハンドルをたためることで他のクッカーなどに収納できるメリットもあります。
エバニュー(EVERNEW) チタンシェラカップFD
サイズ:径11cm×高さ4.5cm
カトラリー

箸・スプーン・フォークなど、登山におけるカトラリーは食事だけでなく調理にも活用する重要なアイテムです。
折りたたみ式やスタッキングできるタイプなど、コンパクトなものが便利です。
筆者のおすすめはスノーピークのチタン先割れスプーン。
チタン製で非常に丈夫、かつこれ1本で食事から調理の大半を対応できます。※金属製なのでコッヘルの傷つきには注意しましょう。
Snow Peak チタン 先割れスプーン
40×165mm
登山料理おすすめ8選!【初心者編】
カップめん

登山料理の代表格といえばカップめん。お湯を入れればどんな場所でも自宅と同じ味が堪能できるのは、山の中ではこれ以上ない安心感です。
筆者は登山ではじめての調理は湯沸かしでしたが、最初はこれだけでも感動でした。
スープ

フリーズドライをはじめとしたインスタント食品を使用したスープは、登山における料理の名脇役です。
水分と一緒に栄養を摂取できてバリエーションも豊富。好きな味を山に持ち出しましょう。
アルファ米

お湯を注ぐだけで完成するのはカップめんやスープだけではありません。
水分を加えれば山で白飯や味付きのご飯が味わえるのがアルファ米です。
炊飯を山で作るのはコツもいるので、山で温かい白飯を食べるならアルファ米が軽量コンパクトでおすすめです。
カレー

バリエーション豊富でカップめんと同じく山の食事で外せないのがカレーです。
好きなカレーを持ち込み、慣れたら具材を足してアレンジも。
カツ丼

ハイキングなら惣菜やレトルトを利用してカツ丼も作れてしまいます。
少しハードルは高いですが、事前にカットしたとんかつに材料を入れて加熱すれば完成です。
おにぎり

コンビニでも入手できる伝統の行動食といえば、おにぎりです。
山の中で頬張るおにぎりはホッとするひとときを与えてくれ、多彩な具で食べ飽きることがありません。
お茶漬け

サッと食べていけるお茶漬けは、山での朝食やすぐに食事を摂りたいときにピッタリです。
お茶漬けの素を使って、好きな味を手軽に楽しみましょう。
インスタント麺

カップめんに慣れたら、具材を足して柔軟なアレンジができるインスタント麺にチャレンジもおすすめです。
乾燥具材を足して手軽に調理したり、生食材を使って豪華にしたり、自分好みのインスタント麺を作ってみましょう。
登山料理おすすめ6選!【上級者編】
ピザ

ピザ生地や完成品を持ち込んで山で加熱すればアツアツとろ~りのピザが味わえます。
焦げたり調理器具が歪まないように工夫が必要ですが、画力も食べごたえも抜群です。
リゾット

パスタの素と白飯を合わせて加熱すれば、山で簡単便利なリゾットが作れます。
レトルトの数だけバリエーションも豊富な上、失敗するリスクも低いのでおすすめです。
パスタ

細長いパスタは持ち込みづらいですが、短いペンネなどを使えば、山でもパスタが食べられます。
水を贅沢に使いますが、それに見合うボリュームで食べごたえもあります。
炊き込みご飯

炊飯ができるようになったらチャレンジしてほしいのが炊き込みご飯です。
炊き込みご飯の素を使うも良いですが、材料を加えてイチから作ると自分好みに味にできておすすめです。
アヒージョ

豊富な具材を持ち込めて時間に余裕をもっていけば、山でアヒージョも楽しめます。
具材の味が染みたオイルで食べるパンは格別。景色を見ながら存分に山時間を満喫しましょう。
ホットグラノーラ

ほっとグラノーラは、秋冬の寒い時期でも温かい食事が味わえるレシピです。
冷たい牛乳とはまた違う香りと甘みを楽しめます。
登山料理ができれば満足度急上昇!挑戦しよう!

いかがでしたか。山で味わう料理は、それ目的で歩くほどに魅力的な時間です。
工夫次第で自宅並みに様々なレシピが作れるので、ぜひ楽しみながら様々な料理を作ってみてください。