
どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。
アルプス最大の氷河は大迫力でした!(スイス・アレッチ地方旅その1)
今回メインで紹介するのはアイガー、メンヒ、ユングフラウの3名峰から続く「アレッチ氷河」。スイスアルプスで最大最長で23キロメートルあり、周辺の山々とともに世界遺産に登録されています。
4つの有名な展望台からはいずれも、その雄姿とともに4000m以上の山が400峰も見られるのだとか。ところがいずれも鉄道の駅に直結したロープウェイを乗り継いでサクッと行けるのです。

今回まず紹介するのは地図左下のメレル(Morel。ドイツ語だと本当は「o」の上に点々がついているのですが、文字化けする可能性があるので省略しています。以下同)駅をスタートするルート。2つあるロープウェイ(黒い実線)のうち右側のほうに乗り、中腹の駅で降ります。

そこから地図の右側のほうにほぼ平坦な舗装道路を10分ほど歩きます。

以前「吊り橋縦走」の記事で登場してくれた少女と比べると、再現性が…笑。

途中下車する場所があって、ドアが自動的に開くのですがそのままスルーします。

絶景の連続です!
やがて標高2333メートルのモースフルー(Moosfluh)という山頂駅に到着します。駅を降りた途端に広がるのがこの景色。

ここから地図の右側のほうに向かってしばし散策してみました。地図を見てわかるように次のロープウェイ駅まで縦走ハイキングもできるのですが、この時点では国際プレスツアーに参加中で自由時間はわずか30分しかないのです。

アレッチ氷河の深さはなんと800メートルもあるそう。でも最も古い写真が残る1850年にはそれよりもずっと深かったそうです。別の言い方をすると谷のかなり上のほうまで氷河があったということですね。
そして氷河が黒く見えるところはじつは土や石。つまり今では3筋の氷河が並んで走っているということになります。もちろんかつてはこの黒い部分もすべて氷河で覆われていたそうです。


じつはこの日はふもとの標高800メートルくらいの街でも最高気温30度を超える暑さでした。往復たった25分ほどの短いハイキングでしたが、日差しが強いこともあってとにかく暑かったです。


散策しなくても「アレッチ氷河」の雄大な景色は眺められるのがこのあたりの「アレッチアリーナ(「アレッチ地方」のことをこう称しています)」のすごいところ。
地図の上のほうにある「View Point」と書かれた4ヵ所すべて、ロープウェイの山頂駅付近でもう目の前に「アレッチ氷河」が広がります。
中腹駅でもまったく歩きたくないという場合は一番右の青い「View Point」がオススメです。山頂駅の標高はなんと2869メートル! ただし最もオススメなのはここに数日滞在して様々な角度からアレッチ氷河と「アレッチアリーナ」を満喫することです。
アレッチ氷河を眺めるちょっと本格的なハイキング!
さてその日で今回の国際プレスツアーは終了となったので、翌日はアレッチ観光局のナディーンさんとともに、前回と同じモースフルー(Moosfluh)山頂駅で下車しますがそこから逆の左側を進むハイキングにでかけました。



そして相変わらず撮影していて、置いて行かれる私。というか少し気にしてほしい。涙

ここで私の頭の中に「あっ、スイスのチョコレートメーカー〈リンツ〉の中でいちばん有名な〈リンドール(Lindor)〉ってリンドウから来たのか!」という啓示が閃いたのですが…あとで調べたらリンドウはその中国語名「竜胆」の音読みに由来しているとのこと。
ナディーンの前で「バカ丸出し」にならなくてよかった。笑



その手前は氷河あるあるのU字谷ではなくV字谷になっていますね。氷河の下を流れてきた水が削ったのでしょうか。

そしてアルプスの森へ
さて途中からは「尾根筋だけでなくアレッチの森も見せたい」とのことで、森林を歩くルートへ。


調べてみたら「イタリアカサマツ」というマツ科マツ属の木。「アルプスの少女ハイジ」の主題歌「おしえて」で歌われた「もみの木」じゃないんですね。
午後1時ごろハイキング終了でレストランへ。と思ったらナディーンが私を連れて行ってくれる予定だったレストランが閉まっていました。

結局「ヨーロッパでも最も高い場所にあるかもしれない」という9ホールのゴルフコース隣接のレストランへ。この日は 6月21日土曜日でしたが、レストランなどが定期営業を開始するのは夏休みが始まる翌週からなのだとか。

ちなみにレストランで食事中に雹(ひょう)が降って来ました。山の天気は変わりやすいです。明日はこの「アレッチ地方」の主(ぬし)とより本格的なハイキングの予定なのですが、天気はだいじょうぶかな?
【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら!
スイス政府観光局(「アレッチ氷河」のページ)
https://www.myswiss.jp/destinations/aletschgletscher/
アレッチアリーナ(「アレッチ地方」の公式紹介ページ。英語)
https://www.aletscharena.ch/en