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    2025.09.08

    スイスの世界遺産・アレッチ氷河で展望ハイク(初級編)【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    スイスの世界遺産・アレッチ氷河で展望ハイク(初級編)【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
    標高4000メートル以上の峰々に囲まれながら眺めるアルプス最大最長の氷河。…と書くとアクセスが大変そうに思われそうですが、じつはまったく逆。鉄道駅からロープウェイを乗り継いでサクッと行けちゃうのです!

    どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。

    スイスの世界遺産「ベリンツォーナ要塞」探検へ【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

    アルプス最大の氷河は大迫力でした!(スイス・アレッチ地方旅その1)

    今回メインで紹介するのはアイガー、メンヒ、ユングフラウの3名峰から続く「アレッチ氷河」。スイスアルプスで最大最長で23キロメートルあり、周辺の山々とともに世界遺産に登録されています。

    4つの有名な展望台からはいずれも、その雄姿とともに4000m以上の山が400峰も見られるのだとか。ところがいずれも鉄道の駅に直結したロープウェイを乗り継いでサクッと行けるのです。

    地図の一番下が鉄道。上が氷河とその展望台です。

    今回まず紹介するのは地図左下のメレル(Morel。ドイツ語だと本当は「o」の上に点々がついているのですが、文字化けする可能性があるので省略しています。以下同)駅をスタートするルート。2つあるロープウェイ(黒い実線)のうち右側のほうに乗り、中腹の駅で降ります。

    中腹の駅周辺は「高原リゾートタウン」。ホテルやレストランだけでなくスーパーマーケットもあります。

    そこから地図の右側のほうにほぼ平坦な舗装道路を10分ほど歩きます。

    途中アルプス恒例の2人組と1頭がお出迎え。

    以前「吊り橋縦走」の記事で登場してくれた少女と比べると、再現性が…笑。

    この高原リゾートタウンを抜けたところで別のロープウェイに乗り換え。

    途中下車する場所があって、ドアが自動的に開くのですがそのままスルーします。

    この湖で泳ぎたい場合はここで下車してください。

    絶景の連続です!

    やがて標高2333メートルのモースフルー(Moosfluh)という山頂駅に到着します。駅を降りた途端に広がるのがこの景色。

    思わず「すげえ」という声が出ます。

    ここから地図の右側のほうに向かってしばし散策してみました。地図を見てわかるように次のロープウェイ駅まで縦走ハイキングもできるのですが、この時点では国際プレスツアーに参加中で自由時間はわずか30分しかないのです。

    それでも少し移動しただけでアレッチ氷河はまた別の景色を見せてくれます。

    アレッチ氷河の深さはなんと800メートルもあるそう。でも最も古い写真が残る1850年にはそれよりもずっと深かったそうです。別の言い方をすると谷のかなり上のほうまで氷河があったということですね。

    そして氷河が黒く見えるところはじつは土や石。つまり今では3筋の氷河が並んで走っているということになります。もちろんかつてはこの黒い部分もすべて氷河で覆われていたそうです。

    森林限界の上の尾根筋ハイキングなので道の左右に視界を遮るものがなくて気持ちいいです。
    ずっと「たまるか~」というつぶやきの連発。

    じつはこの日はふもとの標高800メートルくらいの街でも最高気温30度を超える暑さでした。往復たった25分ほどの短いハイキングでしたが、日差しが強いこともあってとにかく暑かったです。

    ついアレッチ氷河ばかりをみてしまいますが、反対の山並みも見事。
    足元の色とりどりの花を眺めることもお忘れなく。

    散策しなくても「アレッチ氷河」の雄大な景色は眺められるのがこのあたりの「アレッチアリーナ(「アレッチ地方」のことをこう称しています)」のすごいところ。

    地図の上のほうにある「View Point」と書かれた4ヵ所すべて、ロープウェイの山頂駅付近でもう目の前に「アレッチ氷河」が広がります。

    中腹駅でもまったく歩きたくないという場合は一番右の青い「View Point」がオススメです。山頂駅の標高はなんと2869メートル! ただし最もオススメなのはここに数日滞在して様々な角度からアレッチ氷河と「アレッチアリーナ」を満喫することです。

    アレッチ氷河を眺めるちょっと本格的なハイキング!

    さてその日で今回の国際プレスツアーは終了となったので、翌日はアレッチ観光局のナディーンさんとともに、前回と同じモースフルー(Moosfluh)山頂駅で下車しますがそこから逆の左側を進むハイキングにでかけました。

    ちゃんと2人の間に「アレッチ氷河」が入ってますね。
    標識です。黄色は目立つけれどあまり景観破壊にならなくていいと思いました。
    まずは見晴らしがよく心地よい尾根筋を歩きます。

    そして相変わらず撮影していて、置いて行かれる私。というか少し気にしてほしい。涙

    リンドウの一種ですね。

    ここで私の頭の中に「あっ、スイスのチョコレートメーカー〈リンツ〉の中でいちばん有名な〈リンドール(Lindor)〉ってリンドウから来たのか!」という啓示が閃いたのですが…あとで調べたらリンドウはその中国語名「竜胆」の音読みに由来しているとのこと。

    ナディーンの前で「バカ丸出し」にならなくてよかった。笑

    この赤い花はアルペンローゼという名。つまり「アルプスのバラ」です。
    それまでの尾根筋とはちょっと違った光景。ふと「南米のパタゴニアみたいだな」と思ったのですが…行ったことはなかった。笑
    遠くに見えるのが別の氷河です。

    その手前は氷河あるあるのU字谷ではなくV字谷になっていますね。氷河の下を流れてきた水が削ったのでしょうか。

    なんかうまいことポーズをとってくれるナディーン。

    そしてアルプスの森へ

    さて途中からは「尾根筋だけでなくアレッチの森も見せたい」とのことで、森林を歩くルートへ。

    ということで尾根筋からアレッチ氷河方面に少し下ります。
    このあたりに多く生えているのは「ストーンパイン」という木だそうです。

    調べてみたら「イタリアカサマツ」というマツ科マツ属の木。「アルプスの少女ハイジ」の主題歌「おしえて」で歌われた「もみの木」じゃないんですね。

    午後1時ごろハイキング終了でレストランへ。と思ったらナディーンが私を連れて行ってくれる予定だったレストランが閉まっていました。

    そこでもう少し歩いてロープウェイの中腹駅に向かったのですが、そこでも閉まっていました。

    結局「ヨーロッパでも最も高い場所にあるかもしれない」という9ホールのゴルフコース隣接のレストランへ。この日は 6月21日土曜日でしたが、レストランなどが定期営業を開始するのは夏休みが始まる翌週からなのだとか。

    生ハムやチーズやピクルスが乗った「ザ・アルプス」、もとい、「ジ・アルプス」という感じのオードブルの盛り合わせ。

    ちなみにレストランで食事中に雹(ひょう)が降って来ました。山の天気は変わりやすいです。明日はこの「アレッチ地方」の主(ぬし)とより本格的なハイキングの予定なのですが、天気はだいじょうぶかな?

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

    スイス政府観光局(「アレッチ氷河」のページ)
    https://www.myswiss.jp/destinations/aletschgletscher/

    アレッチアリーナ(「アレッチ地方」の公式紹介ページ。英語)
    https://www.aletscharena.ch/en

    柳沢有紀夫さん

    オーストラリア在住ライター (海外書き人クラブ)

    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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