
使いやすく、効率が良く、風にも強いストーブを!

編集 藤谷
家族とのキャンプ経験は豊富だが、現場での道具の扱いはほとんど夫任せ。というわけで、「初心者目線でチェックさせていただきました!」。
コーヒーの湯を沸かし、米を炊き、おかずを作る──というのは、トレッキングやキャンプでの楽しみのひとつ。現場で火がつかない! とか、組み立て方がわからない! なんてことがあると楽しさも半減。
だからこそアウトドアで使うストーブは、直感的に使いこなせるシンプルなモデルがいい。そういう意味では、ここで紹介したモデルはすべて使い勝手、機能性ともにバツグン! しかも、それぞれに個性的な機能やデザインを持ち合わせている。
なかでも、専用クッカー付きの低燃費バーナーの性能には目を見張るものがあった。本誌が行なったテストでは、MSR、ジェットボイルともに、強風下でもちゃんと湯が沸いた。低燃費なだけでなく、風にも強いのは頼もしい限りだ。
ツーバーナーは今年のニューモデルこそないが、どれも日本のキャンプシーンで実績のある定番モデルばかり。野外調理に十分な火力と、使い勝手の良さ、収納性の高さなど、完成度の高さは折り紙付きだ。
Single Burner《シングルバーナー》

右:SOTO/レギュレーターストーブ TriTrail
¥9,900
軽量コンパクト化された最先端CB缶モデル
レギュレーター(ガス圧調整器)を搭載し、気温の変化に関わりなく安定した火力で使える。「馴染みのあるCB缶仕様なのが初心者にはうれしい!」
●重量/約135g
●出力/2,200kcal/h
問い合わせ先:新富士バーナー TEL:0533(75)5000

従来モデルより約195g軽量化され、約42%コンパクトに。

OD缶と同等レベルのガス配合を実現したタフ缶も同時発売。

右:TriTrail
4脚ゴトクをチタン製3脚に。ヘッド部は耐風性に優れたすり鉢状に変更。
中:スノーピーク/ギガパワーストーブ レクタ
¥14,300
広い面積を熱せられるH型バーナーヘッド
「コレどうやって組み立てるの?」と、最初は戸惑ったものの、「四角くたためて収納性がいいのは気に入りました」。ホットサンドメーカーにも最適。
●重量/495g
●出力/2,500kcal/h
問い合わせ先:スノーピーク TEL:0120-010-660

器具栓と混合管がヘッドの中に収まって、スッキリと収納できる。

火力調節ツマミと自動点火装置の位置バランスが良くとても点火しやすい。
左:プリムス/P-157 インテグストーブ
¥9,900
耐風性に優れたすり鉢状バーナーを採用
従来よりゴトク面を高めにすることで、最も温度が高い炎の外縁部が効率よく鍋底に当たるよう設計されている。レギュレーター内蔵モデル。
●重量/100g
●出力/2,840kcal/h(IP-250T使用時)
問い合わせ先:イワタニ・プリムス TEL:03(6667)0680

ゴトクをたたむとこんなにコンパクト。ナイロンの収納袋も付いている。
Low Fuel Consumption Burner《低燃費バーナー》

右:ジェットボイル/フラッシュ 1.0L
¥26,000
少ない燃料でしかも早く沸く!
500㎖の水をわずか2分27秒で沸かせ(※本誌の独自テスト)、しかもガス消費量はわずか5g!! ちなみに一般的なバーナーの場合はガス消費量が8〜12g程度だ。
●重量/371g(付属スタビライザーを除く)
●出力/1,335kcal/h
問い合わせ先:モンベル・カスタマー・サービス TEL:0088-22-0031、06(6536)5740

火力調節ツマミを左に回しきると、自動点火装置が作動。圧倒的に点火しやすくなった。
MSR/ウィンドバーナーパーソナルストーブシステム
¥31,900
左・風の影響を受けにくい独自の燃焼機構を採用
真横から風速約6m/sの風を当てても、500㎖をわずか2分42秒で沸かせた(※本誌の独自テスト)! 風の影響をほとんど受けず、安定した火力を発揮するモデルだ。
●重量/465g
●出力/1,765kcal/h
問い合わせ先:モチヅキ TEL:0256(64)8282

熱せられたバーナー部の金属メッシュが赤外線を放射してクッカーを温める。風にはめっぽう強い。

超高速沸騰!
※本誌の独自テストはクッカーの蓋を使用せずに行なったもので、ブランド公表値とは異なります。
イワタニ/カセットフー"タフまるXG"
¥11,990
カッコよくて男前!

マットブラックの渋いボディーに、風をシャットアウトする風防付きのX型ゴトク──。家庭用カセットこんろとは一線を画す実力の持ち主だ。
●重量/約2.2㎏
●出力/2,900kcal/h
問い合わせ先:岩谷産業 お客様相談室 TEL:0570-200-665
Two Burner《ツーバーナー》

右:ユニフレーム/ツインバーナー US-1900
¥24,750
ガスツーバーナーのロングセラーモデル
1989年に初のCB缶仕様のツーバーナーとして登場以来、改良を加えながら作り継がれているモデル。CB缶の冷えを防ぐ加温器も搭載されている。
●重量/約3.9㎏
●出力/3,900kcal/h(プレミアムガス使用時)×2
問い合わせ先:新越ワークス TEL:03(3264)8311
中:SOTO/レギュレーター2バーナー GRID
¥29,700
ガス圧調整器搭載で火力の安定性バツグン!
火口径を45㎜(開発当初)から66㎜にして、より広範囲を均等に加熱できるように改良されたモデル。風防も付いているので風の影響も受けにくい。
●重量/2.24㎏
●出力/2,800kcal/h×2
問い合わせ先:新富士バーナー TEL:0533(75)5000
左:コールマン/パワーハウス LPツーバーナーストーブⅡ
¥16,940
OD缶仕様のハイパワーが魅力
折りたたみ式風防が付き、風のあるときも力強く燃焼。脚をたたんで蓋を閉めると、厚さわずか7㎝の箱形になり、収納性もバッチリだ。
●重量/約4.2㎏
●出力/約3,500kcal/h×2(レギュラーガス最大出力時)
問い合わせ先:コールマン カスタマーサービス TEL:0120-111-957
※構成/山本修二 撮影/森本真哉
(BE-PAL 2025年6月号より)