火加減不要で炊き上がる仕組みや炊飯の流れ、実際の仕上がりを検証します。
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電気やガスが使えない状況でも、温かいごはんが食べられたら安心感は大きいものです。100円ショップで手に入る固形燃料を使えば、火加減いらずで1.5合のごはんが炊けます。今回は実際の流れに沿って、自動炊飯の方法と仕上がりを検証しました。
100均固形燃料で「自動炊飯」ができる
固形燃料とは、アルコールなどを固めた燃料のこと。火をつけると一定時間、ほぼ同じ火力で燃え続けるのが特徴です。通常の炊飯は「強火→中火→蒸らし」と火加減の調整が必要ですが、固形燃料の場合は燃え尽きるまで安定した火力を保ちます。つまり、燃焼時間そのものがタイマーの役割を果たしてくれるのです。
点火したら基本は放置。これが“自動炊飯”と呼ばれる理由です。さらに固形燃料は軽量でコンパクト、長期保存も可能。電源やガスボンベが不要なため、防災備蓄としても優秀です。保管スペースを取らず、複数個ストックしておける点も安心材料になります。キャンプで一度試しておけば、いざというときにも慌てずに対応できます。
今回使用したギアと道具


今回使用したのは、トランギアのラージメスティン、25gタイプの固形燃料、小型の金属製五徳です。加熱中のフタの浮き上がり防止として、ケトルを重し代わりに使用しました。ラージメスティンは容量に余裕があるため、1.5合でも吹きこぼれにくく安定感があります。熱伝導も良く、固形燃料との相性も良好です。
炊いたお米は1.5合です。白米の炊飯で必要な水の量は、一般的に1合あたり約200mlが目安とされています。したがって、200ml × 1.5合 = 約300ml。今回は水300mlで炊飯しました。
1.5合炊飯の流れ
① 米1.5合を研ぎ、水300mlで浸水

まず米1.5合を研ぎ、メスティンに入れます。そこへ水300mlを加え、30分ほど浸水させます。浸水とは、米に水を吸わせる工程のこと。このひと手間で炊き上がりのふっくら感が大きく変わります。時間がない場合でも、できるだけ短時間でも浸水させるのがおすすめです。
② 固形燃料に点火して加熱(約20〜23分)

浸水が終わったら、五徳の上に固形燃料をセットし点火。その上にメスティンをのせます。炎は安定して燃焼し、しばらくすると蒸気が出始めます。内部がしっかり沸騰しているサインです。フタが浮き上がることがあるため、今回は上にケトルをのせて安定させました。今回の燃焼時間は約23分。燃え尽きるまで触らずに待つだけなので、初心者でも失敗しにくい方法です。
③ 燃焼終了後に蒸らし、炊き上がりを確認

火が消えたらすぐにフタを開けず、そのまま10分ほど蒸らします。蒸らしとは、余熱で内部の水分を均一に行き渡らせる工程です。フタを開けると、粒立ちのよい白米がしっかり炊き上がっていました。底面の焦げ付きもほとんどなく、1.5合でもムラはありません。固形燃料1個で十分対応できることが確認できました。
安全に使うための注意点
固形燃料は扱いやすい反面、火器であることに変わりはありません。使用時は必ず換気の良い場所で行いましょう。屋内で使用する場合は、十分な換気を確保することが大前提です。また、不燃性のテーブルや台の上で使用し、周囲に燃えやすいものを置かないようにします。カーテンや紙類の近くでは絶対に使用しないでください。
燃焼中は本体を動かさないことも重要です。転倒すると大変危険です。子どもやペットの手が届かない位置で使用し、必ず目の届く範囲で管理しましょう。100均の固形燃料を使った1.5合の自動炊飯は、水300mlと25g固形燃料1個、約20〜23分の燃焼時間でしっかり炊き上がりました。
火加減不要、電気不要、ガス不要。特別な調理スキルがなくても再現できるのが大きな魅力です。キャンプではもちろん、防災の備えとしても心強い方法といえるでしょう。加えて、固形燃料は入手しやすく価格も手頃なため、家族分を想定して複数回分を備蓄しておくのも現実的です。日常のキャンプで慣れておくことが、いざというときの安心につながります。
まとめ
一度実際に試しておけば、いざというときにも落ち着いて行動できます。普段のアウトドア体験が、そのまま防災力につながります。







