アフリカでの"オーバーランダー"からハマった!ルーフトップテントが父子の秘密基地に - 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2025.05.16

    アフリカでの"オーバーランダー"からハマった!ルーフトップテントが父子の秘密基地に

    アフリカでの"オーバーランダー"からハマった!ルーフトップテントが父子の秘密基地に
    外国人のキャンプはいったいどんなものなのか? サイト作りやギア、食事、過ごし方など、お国柄や個性はどう現われるのか? まずは、栃木県にある客のほとんどが外国人のキャンプ場をのぞいてみた。今回は幼少期から自然と共生する父が、息子と共に楽しむ日本でのキャンプスタイルを紹介!
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    クリエイティブディレクター
    リック・グレハンさん & 愛息子

    18歳までボーイスカウトに所属。2007年に日本に移住。’12年に「imageMILL」を立ち上げ、環境、文化、社会問題を取り上げたドキュメンタリースタイルのショートフィルムを制作している。

    アイルランド生まれのリックさんは、大学卒業後ロンドンで1年間、グラフィックデザイナーとして働き、以前から興味があった南アフリカに移住した。

    「父は反アパルトヘイト運動のメンバーだったので、アフリカの人々と深いつながりを感じていました。南アフリカに移住した大学時代の彼女を追いかけて、というのもありますが(笑)」
     
    次のキャリアのため、南アフリカを発つ際、ケープタウンからカイロまで約9か月の旅に出ることに。そのときに選んだのが、オーバーランドスタイル。

    「自家用のトヨタ・ハイラックス4×4を改造し、ルーフトップテントを取り付けました」
     
    アフリカのように大自然が身近にあり、野生動物から身を守るためには、樹上をベース基地にしたようなルーフトップテントが安全かつ便利だったのだ。

    「朝起きると、車の周りに動物の足跡がよく残っていました。ライオンの足跡さえもね」
     
    旅の道連れはお父さん(途中まで)。何年も離れて暮らしていたので、久々の再会となった。

    「ナミビアのカプリ島では、散歩中にライオン、ヒョウ、巨大なワニ、さらには母子のイボイノシシに遭遇しました」
     
    旅の間中、リックさん親子はアフリカの多様な風景と文化を体験することができ、ふたりには忘れられない思い出になった。

    リックさんが乗って登場した車は、スズキのジムニー。

    「アフリカでは大きなルーフトップテント・イージーオンのシリーズ3を使っていましたが、車の大きさに合わせ、もっとも軽い、フロントランナーのテントを選びました」
     
    キャンプ場に到着後、まず、テントを立ち上げる。

    「オーイ、手伝って!」
     
    愛息子が車の上にあがり、慣れた手つきで設営を手伝う。タープを張り、椅子を出し、30分もかからずサイトが完成。何回ぐらいキャンプしているの? というこちらの問いに、

    「数え切れないよ!」
     
    と若干9歳の少年が答える。

    「日本のキャンプ場はラインが引かれていたり、石を敷いてあったり、とても整備されています。海外ではまずそんなことはなく、より自然に近い環境でキャンプを楽しみます。私はオフロードやオフトレイルに出かけて、本当の自然の中で楽しむワイルドなキャンプが大好きです」
     
    残念なことに、日本ではこの種のキャンプは違法で、許可や申請をする必要があり、少々憤りを覚えるのだとも。

    「でも、日本のキャンプ場は利便性がいい。キャンプに慣れていない人でも、トイレ、シャワー、水道、ときには温泉やサウナなども楽しめます。これは、キャンプをしない人に自然との親密さを体験してもらうのにとても良いことだと思います」
     
    愛息子は、キャンプ場に着いてからずっと動き回っている。枝を拾って手裏剣を作ったり、双眼鏡を持ち出したり。退屈している様子が一切、見えない。

    「私が子供のころ森で日々を過ごしたように、息子にも自然の美しさを発見し、深いつながりを築いてほしい。自然ほどすぐれた教師はいません。自然は好奇心、創造性、そして驚きの感性を刺激します。おもちゃやテレビでは叶わないものです」

    「ダッド、お腹すいた!!」

    「あぁ、火をおこさなきゃ。焚きつけ用の薪を拾ってきて」
     
    枝を折り、薪を組む。

    「僕、つけたい!」
     
    ファイヤースターターを手に、夢中になって火花を飛ばす。

    「キャンプは子供たちに自立心、問題解決力、回復力を教えます。これらは、現代の世界で生きていくのに役立つスキルです。子供たちに自然を通して、探検し、学び、成長するチャンスを与えられるといいですね」

    アウトドア子育て術は担当決めが大切

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    四方のファスナーを開け、ケースを展開する。

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    テントが立ち上がり、約2倍の面積に。

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    専用ポールでフライを張り出せば完成。

    隙間時間で子供とコミュニケーションを

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    腕にぶら下がったり、人間ブランコをおねだりしたり。子供の"遊んで"モードは世界共通。時間があるときはハイキングに行くことも。

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    アフリカ旅で趣味に加わったのがバードウォッチング。「日本の伝統的な芸術に描かれるトキやツルが好きです」

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    父「あそこにいる鳥何かな?」
    息子「疲れたから昼寝したいよ」

    6㎝厚のマットレスも装備され、2人が余裕で寝転がれる。設営、撤収が楽で、一度使うと手放せない。

    幼少期から現在まで自然と共生する日々

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    9か月の旅のラスト、カイロにあるギザの大ピラミッドの前で友人と。

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    「Save the Beyond」ドキュメンタリー撮影で沖縄、石垣沖の水中に潜水中のリックさん。

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    毎週のように愛息子とハイキングを楽しむ陣馬山。

    必要最低限な道具で楽しむ自由

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    MSRのキッチンセットを愛用。これにファイヤースターターなど必要なものをプラスし携行。

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    薪で火をおこしたあと、炭を加えて調理。

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    火の扱いもボーイスカウトで慣れたもの。

    旅も食事も"シンプル イズ ベスト"

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    今日の晩ご飯は伝統的なアイリッシュシチュー。普通はラムも加えるが、ビーガンのリックさんは野菜がメイン。

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    親子で大好きなジャガイモ、ニンジン、セロリ、マッシュルームなどを細かく刻んで炒め、小麦粉でトロミを出す。

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    アイルランドの黒ビール、ギネスを加えて煮込むことでひと味違う旨みが加わる。

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    隠し味に砂糖も入った素朴な味わい。

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    ふたり揃っていただきます!

    子育てキャンパーの3か条

    1 役割分担し、協力してサイト作り

    2 一緒に遊ぶ時間を必ず作る

    3 子供自身に考えさせ、行動させる

    ※構成/大石裕美 撮影/三浦孝明 協力/PICAさがみ湖

    (BE-PAL 2025年5月号より)

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