2 伏状台スギの森【京都府京都市 片波川源流域】
曲がりくねった枝が四方八方に広がる巨木の森
スギの生命力の強さに驚かされます。
(森林ジャーナリスト/田中淳夫さん)
京都市北部に位置する片波川源流域は、古くから御杣御料として守られてきた自然度の高いエリア。西日本屈指の巨木の森で、幹回り10数mにもなる伏状台スギの群落が残っている。樹形が複雑なのは伐採後に萌芽が出て伸びたり、雪の重さで枝が地面に着いた場所から根が出る「伏状性」という性質のためだ。「樹齢2000年級が多く、京都市内にもかかわらず、最大のものは屋久島の縄文杉に次ぐといわれるほど。痛々しいような成長のあとは、必死で生きてきた歳月の重みと逞しさを感じます」(田中さん)。入山に際してはインストラクター同行のツアーに参加のこと。●交通/京都市街地から車で約60分。問い合わせ先:京都自然観察インストラクター連絡会事務局TEL:075(854)0937