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    2018.01.02

    【ロングトレイル旅】ビバルマントラックを歩く「ガソリンだけでなく、ホワイトガソリンまで!?」

    アパラチアントレイル最終章 ビバルマントラックの旅 vol.10

    翌朝7時30分、ホステル近くのバス停からカラマンダ行きのバスに乗り込みました。僕は常に時間に余裕をもつタイプです。午後からの出発で間に合うとわかっているのですが、それよりも早めに出発します。

    パース市内から、ビバルマントラックのノースターミナルがあるカラマンダまでは、バスで終点の駅を目指します。約1時間の乗車です。

    9時過ぎにはカラマンダに到着。さすがにこの時間から歩き始めれば、何があっても12km先にある最初のシェルターには着くだろうと思っていました。

    カラマンダ北ターミナル

    カラマンダ北のターミナル

    カラマンダに着くと、バス停のすぐ近くにガソリンスタンドがあったので、リベンジと思いガソリン購入の交渉をしたのですが、やはり答えはNO。ガソリンは諦めて、ホワイトガソリンを求めホームセンターに行きました。この時はまだ、「ホワイトガソリンは手に入るだろう」という自信がありました。
    しかし燃料コーナーに行くと…。まったく見たことのないボトルしかない! 店員に聞いても、「ホワイトガソリンとはなに?」と逆に聞き返される始末。この店は諦め、次の店に行って店員に聞いても、やはり同じ反応。まさかホワイトガソリンがないなんて…。

    さすがに、困り果てて「これから歩くのに、火が使えないと食事が作れなくて困るんだ」と店員さんに訴えてみると、もしかしたらこれなら使えるかもしれないといって、ガソリン系の燃料を差し出されました。「本当に大丈夫?」と聞くと「わからないけど、もしかしたら大丈夫かもしれない」というだけ。

    でも、ここは信じてみるしかないと思い、その燃料を購入して駐車場の端で燃焼テストをしてみることにしたのですが、燃料が噴射するものの火はつきません。MUKAストーブはこの粗悪なベタベタした燃料を吸い込んだせいで、使えなくなった可能性が高いはと感じました。

    最後の賭けに負けると、さすがに焦ります。そこでガスバーナーを探したのですが、1kgを超えるとても大きなバーナーしか売っていません。さすがにそのサイズを持って歩くのは無理。困り果てて、ビジターセンターに向かい近くにアウトドアショップがないかを聞いたのですが、車で30分ほど離れたところにしかないとの答え。ふと時計を見ると11時を過ぎていました。

    とにかく、ストーブを手に入れなければ歩きだせません。出発に間に合わなくても最悪、ホテルに泊まる選択ができるパース市内に一旦戻ることにしました。

    急いでバス停に戻り、時間を見ると12時出発のバスが。これで戻れば、パースに1時に着いてバーナーを買って急げば14時のバスに乗れる。そうすれば、15時にカラマンダに戻ってこれる。その時間の出発ならギリギリ予定通り12km先のシェルターに着くのではないかと考えました。バスでパース市内まで行き、ビバルマントラック協会と同じ建物の1階にある、マウンテンデザインへむかいました。

    マウンテンデザインさすがです!

    前日に、ビバルマントラック協会に行った際、ビバルマントラックのスポンサーで、1階に店を構えるマウンテンデザインを見学して、SOTOのストーブが売っているのを見かけていたのです。
    ガスストーブなら、「ウィンドマスター」か「アミカス」です。僕はウィンドマスターを普段使っているのですが、今回は使ったことがない「アミカス」をチョイス。しかし、今まで何年も一緒に過ごしてきた相棒でもあるMUKAストーブをどうしても処分する気になれませんでした。かといって、使わないストーブを持ち歩くほどの荷物の余裕もありません。
    店員に事情を説明して10月にパースに戻ってくるまでにMUKAストーブを預かってほしいとお願いしてみました。そうすると店員は、快く預かってくれるとのこと。ちなみにここでガソリンが販売できないことを改めて聞いたのですが、ボトルに直接は買えないんだそうです。なんとなく納得したような出来ないような感じでしたが急いでバス停に戻り、14時のバスに飛び乗る。昼食も食べないままビバルマントラックのノースターミナルへ向かいました。

    SOD-320アミカス

    マウンテンデザインで預かってもらったMUKAストーブ

    ビバルマントラック・ノースターミナルは、町の中にあるただの公園といった雰囲気。バックパックを下ろし、ゆっくり深呼吸をしてから僕は15時30分に出発しました。
    最初のシェルターまでは12km。日暮れは18時頃です。時速3kmで歩けば3時間。多少急げば、日暮れギリギリで間に合うだろうとこのときは、安易に考えていたのでした。

    ここからトレイルが始まる

    つづく

     プロフィール

     

     

     

    【Profile】斉藤正史 

    山形県在住
    LONG TRAIL HIKER
    NPO法人山形ロングトレイル理事
    トレイルカルチャー普及のため国内外のトレイルを歩き、山形にトレイルを作る活動を行う。

    ブログ http://longtrailhikermasa.blog.fc2.com/
    山形ロングトレイル https://www.facebook.com/yamagatalongtrail

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