スイス・ツェルマットで”ヴィア・フェラータ”体験!誰でもできる岩登りと空中懸垂! | BE-PAL

スイス・ツェルマットで”ヴィア・フェラータ”体験!誰でもできる岩登りと空中懸垂!

2021.08.26

ツェルマットでヴィア・フェラータを楽しんだ面々。笑顔が素敵だ。赤いバックパックが筆者。

女性限定のツアーで和気あいあいと!

スイスでは、2021年3月8日の「国際女性デー」を皮切りに10月8日まで、2つの女性を対象としたプロジェクトが実施されている。

1つ目は【100% Women Peak Challenge】。女性のみでスイスにある48座4,000m峰の登頂の挑戦だ。
2つ目が【100% Women – offers for women】。ハイキング、トレイルランニング、マウンテンバイク、クライミング、カヤック、パラグライダーなど文化体験も含めて、女性向けの様々なアクティビティーを提案している。

どちらも「スイス・アルパイン・クラブ(SAC)」「スイス山岳ガイド協会」「マムート」の協力により開催されている。

今回は、国際メディアトリップに招待していただき、マムート女性プロガイドとともに4,000m峰ブライトホルンの登頂へ挑戦することになった。ベルギー、オランダ、ポーランド、スウェーデン、イギリス、オーストリアから華やかなメンバーが集結。4,000m峰を目指すのは初めてのメンバーばかり。

初日はトレーニングを兼ねてツェルマットのヴィア・フェラータへ行くことに。参加したメンバーのほとんどが、ヴィア・フェラータや岩登りが初めて。でも大丈夫。ツェルマットではクライミングや登山の経験が少なくても安全に楽しめるコースと設備が整っているので、初心者でも比較的簡単にスリリングなアドベンチャー体験ができる。

参考例:筆者の装備はこんな感じ。

ヴィア・フェラータとは?

「ヴィア・フェラータ」は、岩場に固定のワイヤーロープが設置され、ハーネスや特殊カラビナで確保をしワイヤーを辿って登っていく岩登りのこと。途中、鉄の杭や梯子が埋め込まれていたり、木製の歩道、吊り橋など変化に富んだなコースを進んでいく。

イタリア語で【鉄の道】を意味する「ヴィア・フェラータ」。もともとは軍事目的のもので、第一次世界大戦の際に兵士たちが山岳を越える手段のひとつとして生まれた。

ちなみに、ドイツ語ではヴィア・フェラータを「クレッターシュタイク」という。

最低限の必要な装備

(1)ヴィア・フェラータ専用の特殊カラビナ
(2)ハーネス
(3)ヘルメット

(1)の専用のカラビナには、衝撃吸収機能がついている。服装やシューズについては、通常の登山服や登山靴で行くことができる。

険しい岩場を登るため、バックパックをおろして休憩するポイントが少ない。水分補給はボトルよりもハイドレーションをおすすめする。そしてワイヤーを掴むこともあるのでグローブ、念のためスリング1本を持参した。岩場を登っていくので、滑りにくい靴底のビブラムソールやつま先にクライミングサポートがある登山靴だと快適度が増す。バックパックはコンパクトなものを選び、最小限の装備で軽量化を。

山岳ガイドオフィス「ツェルマッター」。

現地では、装備のレンタルもできる!

特殊カラビナ、ハーネス、ヘルメット、グローブは山岳ガイドオフィスの「ツェルマッター」にてレンタルすることも可能。手ぶらで行っても現地で気軽に楽しめるのだ。

※個人で行くことも可能だが、ヴィア・フェラータや岩登りの経験のない方は、安全のため国際山岳ガイドと一緒に行くことをおすすめする。

当日のマッターホルン。前日まで悪天候が続き雪で真っ白だ。

天候の確認を忘れずに

出発前には1日の天候の確認をしよう。途中で嵐がきて雨が降る場合は滑りやすくなるため、長時間の行動になる。エスケープルートがあるかどうかも要確認。

登る岩を目の前に!

装備をレンタルしたあとは、ツェルマットの村から20分ほど登ってスタート地点へ移動する。

今回トライした「シュヴァイフィンネ」のコーススタート地点にある看板

コース名は”シュヴァイフィンネ”

ツェルマット駅の丁度どうしろ側にある大きな岩の部分、シュヴァイフィンネのコースを行く。

マムートが協賛しているこのコースは、A、B、Cと3種類ある。容易で短いコースがAの約1時間15分、Bが約2時間15分、Cが約3時間半と設定されている。

歩きだしてすぐに見えたブライトホルン。翌日以降にあの山を目指す予定だ!

心惹かれるブライトホルンを眺めて!

行程の序盤で、氷河がついた白い山、標高4,164mのブライトホルンを臨む。今回のツアーでは、翌日からスイスとイタリアの国境にある山小屋に1泊して、ブライトホルンを目指す!この山には女性の国際山岳ガイドと行く予定。これも楽しみだ。

ツェルマットのヴィア・フェラータを案内してくれた国際山岳ガイドのフェルナンド。

頼もしい国際山岳ガイド

今回のヴィア・フェラータは、山岳センター所属の男性ガイド二人が案内してくれた。ガイドのひとり、フェルナンドはツェルマットの谷を少し下がった場所のランダ出身。暑い日だったので彼はショートパンツ!

とにかく上へどんどん登っていく!

カラビナの使い方と登り方

ワイヤーにはボルトが一定間隔で留められている。専用のカラビナをワイヤーに留めて、前後の人と一定の距離を取って進んでいく。ワイヤー沿いに登りながら、自分の動きに合わせてカラビナをスライドさせる。

ボルトのあるポイントに到達したら、トップのカラビナを外し、次のワイヤーに留める。そのあとにもうひとつのカラビナを外してまた留める。必ず2本のカラビナのうち1本のカラビナがワイヤーに留まっていることを確認する。

雪をかぶったピークを臨む。左が国内最高峰(山頂が2か国以上にまたがらないスイスの山の中で)のドム。右がテーシュホルン。

墜落しないよう慎重に!

墜落と怖いことをいうようだが、今回のメンバーで落ちた人はいないのでご安心あれ。ワイヤー沿いに墜落してもカラビナがボルト部分で必ず止まるようになっている。もしカラビナが届くようなら次のボルトの先で留める。

ワイヤーのトップ近辺で墜落すると、カラビナが止める効果を発揮するまでワイヤー1区間分の距離を落ちることになる。途中の岩に当たったり怪我をする可能性があるので、なるべく墜落距離を短くしたい。

写真の尖った左の山は、国内最高峰となるドム4,545m。ガイドのフェルナンドは、前日ドムへ行ったそうだ。

もうひとりのガイドは、頼れる国際山岳ガイドのマイケル。

優しくリードしてくれる国際山岳ガイド

難しいパートは足が震えてガクガク登れなくなるメンバーもいた。大丈夫!そんな時は国際山岳ガイドが別のロープで繋いで上から確保してくれるのだ。とても頼もしい!マイケルはツェルマット出身、生粋のツェルマッターだ。

細い木道が壊れないか、とても緊張する。

カラビナをロープにかけ、木道を慎重に進む。早く木道のパートを終えたい!

ツェルマットの駅やテニスコートを眼下に。緊張感が走る。

足元は断崖絶壁!

大きなホッチキスの芯のようなパート。お気に入りのスポルティバのアプローチシューズを信じて進んでいく!

縦移動より横移動の方が少し楽に感じられて、慣れてきた区間。

笑顔の写真を撮りたかったが、皆とにかく真剣に前を見て進んでいく!この上部には休憩ポイントがある。その先、Cコースは時間がかかりそうということで、この日は1時間ほど短縮できるBコースを選択した。

ドキドキの空中懸垂。

最後のパートは空中懸垂!

ここは国際山岳ガイドのみと行くことができる、特別な場所。マイケルがロープで確保してオーガナイズしてくれるので、何もしなくていいのだ。台からただぶら下がるだけ!その瞬間が怖いのだが、ゆっくりとおろしてくれる。怖くてロープを握りがちだが、両手を離しても大丈夫。空中懸垂中に写真撮影も可能なのだ!

赤い丸の部分が、今回、空中懸垂をしたポイント。

上部の赤い部分から空中懸垂でサクサク下ろしてくれる。クライミングの技術がなくても、気軽に岩登りの体験をできるのがヴィア・フェラータ。スリリングなパートも仲間と大人数で行くと、共感し合ってシェアできることが楽しい!

女性のみで行くと和気あいあいとした雰囲気で登ることができ、写真も気軽にお互い撮り合いシェアして終始和やかであった!終了後はレストランにてビールやワインで乾杯!大変だったパートの話で盛り上がった。

日本では唯一、ロッククライミングの聖地でもある御在所岳(三重県)で体験できるそうだ。ツェルマットにいつか訪れることがあれば、一味違う遊びのヴィア・フェラータをおすすめしたい。

●取材協力:スイス政府観光局

www.myswiss.jp

●参考サイト

100% Women Peak Challenge サイト
https://peakchallenge.myswitzerland.com/en/
https://www.myswitzerland.com/en-ch/experiences/100-women/

私が書きました!
日本山岳ガイド協会認定登山ガイド&スキーガイド・ヨガ講師
西村志津
スイス在住、2児の母。スイスの山岳観光地やアクティビティ、ギア、トレンド、文化をお伝えします!ヨガを通して心と体のメンテナンス方法もお届けし、より快適な山行のお手伝いができれば嬉しいです。美味しいものとカフェ巡りが好き。スイスと日本の架け橋となる活動に努める。オンラインにて「スイスツアー」や「登山者のためのヨガ」を発信中! instagram@seas_yoga_hiking_skiing
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