
ボトル選びのポイント
アウトドア用の水筒にはいくつか種類があるが、注目すべきポイントがある。アウトドア用の水筒を選ぶときのポイントを3つ解説しよう。
水筒選び3つのポイント
用途に合った素材を選ぶ
保冷や保温したいかどうか、どのような飲み物を入れるかによって選ぶものが変わる。大まかに、保冷したいならステンレス、スポーツドリンクを入れたいならプラスチック、持ち運びや使い勝手を重視するならシリコンがおすすめ。
ステンレス
アルコールの匂いがうつりにくいので、お酒を飲みたいときにも適している。また、二重構造となっているものなら、通常よりも高い保冷・保温力を発揮。ただし、中には保冷専用のものもあるので、注意しよう。
プラスチック
常温になっても良い飲み物を入れるのに向いている。
シリコン
シリコンの水筒の中には、袋状の構造になっており、コンパクトに折りたためるものがあるので、荷物をあまり多くしたくないソロキャンプや比較的ハードなハイキングなどにおすすめ。
飲み口の大きさやふたのタイプで選ぶ
ふたには回して開けるタイプやコップになっているタイプ、ワンタッチで開くタイプがある。ふたを回すスクリュータイプは構造がシンプルで、直飲みがしやすくなっている。
ふたがコップにもなるタイプは、コーヒーやスープなど温かいものを飲むときにおすすめ。コップと直飲みの両方ができるモデルもある。
また、ワンタッチタイプは手が塞がっているときや、スポーツ中に便利だ。飲み口が大きい方が粉末を入れやすく、かつ素早く水分補給ができる。小さい子どもにはストローで飲むタイプもおすすめ。
保温・保冷性をはじめ機能性で選ぶ
登山やキャンプをするなら、保冷・保温性はほしいところ。熱湯を入れられるタイプなら、カップ麺やコーヒーを作ることもできる。持ち手や取っ手、滑り止めがついているものなら、持ち運びが楽だったり、手元が不安定な状態でも使いやすい。
ドリンクを入れるとどうしても重量が重くなるので、本体自体の重量も大切。大容量の水筒は飲み物のストックには困らないが、飲むときは重たくて不便に感じるだろう。
用途や入れるドリンクに応じて、複数の水筒を持参するのもひとつの手段だ。
▼参考記事
BE-PAL編集部がテストしたおすすめおしゃれボトル
年々暑さを増していく夏のソト遊びに欠かせないのが、飲み物を冷たく保ってくれる保冷ボトル。おしゃれなステンレスボトルをはじめ、ストロー付タイプや炭酸飲料対応タイプなど、様々なボトルの保冷力をBE-PAL編集部がテスト!その結果とともに、おすすめボトルを紹介しよう。
(BE-PAL 2025年7月号より)
テスト内容はこちら!

室温24度C±1度Cのもと、平均初期温度4.6度Cの水で実施。満水状態で3時間後の水温を計測、その後半量に減らしてさらに2時間後の水温を計測した。なお、炭酸対応タイプとグロウラーには、平均初期温度2.5度Cの炭酸水を使用。

おしゃれなステンレスボトル
クリーンカンティーン TKワイド カフェキャップ 16oz
本体側のねじ切りを、開口部の外側ではなく内側に施すことで断熱性を高めた独自のTKクロージャー(内溝構造)を採用。瞬時に開閉可能なキャップは、クローズすれば漏れる心配がない。スリムな本体に沿ってぴったりとたためるハンドルも付いている。外径76mm、口径66mm。
●容量:473ml
●重量:395g

キャップ内のツマミを45度回転することで、オープン、クローズできるカフェキャップ。
満水3時間後 7.7度C
半量5時間後 9.1度C
チャムス キャンパーウェーブボトル500ml
外径約70mm。一般的な車のドリンクホルダーに入るサイズ設定になっている。内蓋が付いているので、ドリンクが飲みやすく使い勝手は◎。内部に入れた氷をいっしょに飲み込んでしまう心配もない。外装の波状の凹凸は、ボトルを持つときの滑り止めとして機能する。
●容量:500ml
●重量:約280g

ボトルを傾けた勢いで氷までいっしょに飲んでしまう心配のない内蓋付きなのはうれしい。
満水3時間後 8.0度C
半量5時間後 9.9度C
ハイドロフラスク 20oz Wide Mouth
真空断熱の本体に加え、キャップにも断熱構造が施されている。今年からデザインが一新され、キャップとボディーが同じ色になり、よりいっそうスタイリッシュになった。別売りのFlexChugCapWide(¥2,090)も使用可能。外径74mm、口径58mm。※画像左
●容量:591ml
●重量:340g
満水3時間後 7.4度C
半量5時間後 9.4度C
スタンレー エアロライト真空ボトル0.7L
真空断熱の本体に加えキャップにも断熱構造を採用。高い保冷性能はそのままに、同容量のゴー真空ボトル(420g)より107gも軽量化されている。スリムでシンプルなデザインのボディー上部には、ボトルを握りやすいくぼみが施されている。外径79mm。
●容量:700ml
●重量:314g
満水3時間後 6.5度C
半量5時間後 7.8度C
ストロー・スパウトタイプのボトル
キントー アクティブタンブラー800ml
キャップをはずして飲み物と氷を入れ、飲むときはスパウトを起こせば瞬時に水分補給ができる。溶けて小さくなった氷をいっしょに飲み込む心配もなく、使い心地は上々だ。電解研磨が施された本体内面は、汚れが付きにくく手入れも楽にできる。外径80mm。
●容量:800ml
●重量:約418g

キャップユニットと一体になった、折りたたみ式スパウト(飲み口)が付いている。
満水3時間後 6.0度C
半量5時間後 7.2度C
ハイドロフラスク 24oz Wide Mouth Flex Straw
スクリューキャップをクルクル回して開閉することなく、飲み口を起こして瞬時に飲めるのが魅力。密閉性も高いので、バックパックやバッグに入れて移動しても安心だ。持ち歩くときに便利なハンドルが付き、トレッキング時の水分補給用としても最適。外径74mm、口径58mm。
●容量:709ml
●重量:420g

たたむとカチッとクリック感があり、飲み口を収納したときの密閉性の高さはバッチリだ。

飲み口にストローが連結されているから、運転中もボトルを傾けずに水分補給できる。
満水3時間後 7.3度C
半量5時間後 9.1度C
カップ付きボトル
ミアー Tomo
カップが2個付いているから“友”とドリンクをシェアできる、素敵なコンセプトの水筒。漏れ防止仕様のプッシュ式注ぎ口は360度どこからでも注げ、直接口を付けて飲むことも可能。カップの容量は各236ml。
●容量:1L
●重量:約940g

底部にも真空断熱構造のカップが付く。カップルで使うのに最適なモデルだ。
満水3時間後 6.2度C
半量5時間後 7.2度C
モンベル アルパイン サーモボトル 0.9L
真空構造に加え、内部の熱移動を抑える反射加工が内側に施され、内栓にも断熱材を封入。断熱性の高さに定評があるモデル。しかも、ステンレス鋼の厚さを極限まで薄くすることで軽量性も実現。トレッキングに最適な一品だ。※画像中央
●容量:900ml
●重量:354g
満水3時間後 5.7度C
半量5時間後 6.1度C
炭酸対応のボトル
無印良品 ステンレス 炭酸にも使える 保冷ボトル
容量600mlだから、500mlのペットボトル飲料を入れても氷をプラスする余裕があるのが素晴らしい!リーズナブルなのもなによりだ。
●容量:600ml
●重量:約300g

ボトル内側には、炭酸が抜けにくいクリーンミラー加工が施されている。蓋ユニットは容易に分解できて、手入れが楽にできる。

満水3時間後 4.5度C
半量5時間後 6.3度C
REVOMAX STANDARD 12oz
キャップ中央のボタンを押すとガスが抜けて、炭酸飲料が吹きこぼれない国際特許取得の独自開発のキャップを採用。
●サイズ:外径75×高さ203mm
●容量:355ml
●重量:274g

3つのボタンを同時プッシュでオープンし、上部リングを引くとクローズ。
満水3時間後 4.8度C
半量5時間後 7.0度C
タイガー 真空断熱炭酸ボトル MKB-T601
炭酸対応せんに加え、炭酸が気化しにくいスーパークリーンPlus加工が内面に施されている。塩分を含むスポーツドリンクにも対応。
●容量:600ml
●約重量:240g

炭酸ガス抜き機構と、内圧が異常に高まったとき自動的に圧を抜く安全弁を搭載。
満水3時間後 4.1度C
半量5時間後 5.2度C
撮影/永易量行
▼参考記事
アウトドアにお酒を持ち運べるボトル
キャンプでの酒宴にアウトドアならではのボトルを揃えてみるのはいかが?ビール、ワインにぴったりのボトルや、わずか半日で自分だけのオリジナル熟成酒が作れるボトルを紹介!
(BE-PAL 2025年3月号より)
ミアー 64oz グロウラー
金属臭がなく、金属の味もしないメディカルグレードの高品質な18-8ステンレスを採用した真空断熱グロウラー。蓋は内圧で吹き飛んだりしないロック機構付き。また、多くのユーザーから評価され、持つ喜びを感じさせてくれるデザイン性の高さも見逃せないところだ。
●サイズ:約φ121×H292mm
●容量:約1.9L
●重量:816g
ミアー ワインボトル
750mlというのが、ワイン1本の容量の世界基準。この真空断熱ボトルは、1本分のワインがぴったり入るサイズになっている。瓶とは違って落としても割れる心配がないから、キャンプにワインを持ち出したいときにとても便利。直径70mmと細身なので握りやすく、注ぎやすいのが印象的。
●サイズ:φ70×H298mm
●容量:750ml
●重量:408g
酒ハック プロジェクト 酒熟成キット #酒ハック 基本セット
専用ボトルに付属の銘木をセットしてウイスキーを注ぎ、待つこと半日。ごくごく平凡なウイスキーが、樽で熟成したような味わいになる。テストではミズナラを使ったが、「本当にいい香りがついてますねぇ。これ安いウイスキーなのに……」(BE-PAL編集部 オーシタ)との評価。ギフトにもお薦めだ。
セット内容は、専用ボトル1本、ボトル用ソフトケース、銘木×7本(カバ、サクラ、スギ、ヒノキ、ミズナラ、クリ、カエデ)、ステンレスワイヤー、取扱説明書。
撮影/永易量行
▼参考記事
こちらもチェック!BE-PAL厳選おしゃれボトル
サーモス、タイガーなど人気ブランドのおすすめボトルを紹介。2025年新作ボトルも登場!
(BE-PAL 2023年3月号より)
ブランド・商品 | 画像 | 販売サイト | 詳細情報 | |
---|---|---|---|---|
容量 | 価格 | |||
タイガー 真空断熱ボトル MCZ-Gシリーズ | ![]() | 400ml/600ml/800ml | ¥4,290~ | |
タイガー 真空断熱ボトル MTA-Jシリーズ | ![]() | 500ml/800ml | ¥4,510~ | |
サーモス 真空断熱ケータイマグ JPB-350 | ![]() | 350ml | ¥3,630 | |
ロゴス LOGOS 真空デザインボトル | ![]() | 500ml | ¥2,880 | |
シグ メリディアン 0.5L | ![]() | 500ml | ¥6,270 | |
タイガー 真空断熱ボトル MCZ-Gシリーズ
●容量:400ml/600ml/800ml
●重量:250g/300g/330g
タイガー 真空断熱ボトル MTA-Jシリーズ
●容量:500ml/800ml
●重量:260g/360g
2025年秋、タイガー魔法瓶のパッキンとせんが一体になった真空断熱ボトルに新しい2アイテムが加わった。持ち運びに便利なスラントハンドルや、片手ですぐに飲めるワンプッシュせん、そしてお手入れしやすい構造など、毎日の使いやすさがしっかり進化しているのがポイント。
3つの魅力をチェック!
今回の新しい真空断熱ボトルには、毎日の使いやすさをぐっと高める工夫が詰まっている。なかでも注目したいのは次の3つのポイントだ。
毎日を快適にするお手入れのしやすさ


せんとパッキンが一体になった「らくらくキャップ」により、つけ忘れや紛失の心配がなく、着脱の手間も不要。さらにボトル内面には、汚れやにおいがつきにくい「スーパークリーンPlus加工」を施し、スポーツドリンクを入れても安心して使うことができる。
毎日清潔に、手軽に使えるのがうれしいポイントだ。
軽さと持ち運びやすさを両立


独自のスピニング加工で内筒を薄くし、軽量化を実現。まるで“魔法のような軽さ”をかなえた「夢重力ボトル」は、スラントハンドルも備えているから持ち運びがしやすい。
学校や職場はもちろん、スポーツやアウトドアなど幅広いシーンで活躍してくれる。
豊富なカラーバリエーション

選ぶ楽しさも大きな魅力。
▼参考記事
サーモス 真空断熱ケータイマグ JPB-350
2025年発売のサーモスの最新ケータイマグ。サーモス史上初の「セラクリーンコート」を採用し、汚れが落ちやすく&乾きやすくなった。
●容量:350ml
真空断熱ケータイマグの魅力をレポート!
サーモス史上初の「セラクリーンコート」を採用したケータイマグが登場
水筒に関する不満について「サーモス」が行なった調査によると、乾燥を含め洗うのが面倒という洗浄に関する不満が高いことがわかった。
多くの人が、ボトル用のブラシを使わないと洗いにくいことや、洗ったつもりでも汚れが残っていたなど、水筒の中の汚れが落ちにくいと回答。また、洗った後、水筒の中が乾きにくいという意見も多くあった。
ボトル用のブラシで洗っている筆者も、水筒の底の角は、きちんと洗えているかどうか不安になることがある。さらに、内側がなかなか乾かないというのも毎日の悩みの種。
食器洗いかごでずっと乾かしておくのも邪魔になるため、いまは水筒専用の乾燥スペースを確保しているが、そろそろボトルが早く乾くというキッチン雑貨を取り入れようかと考えていた。
そんなときに、汚れが落ちやすく、乾きやすいという「真空断熱ケータイマグ(JPBシリーズ)」が、サーモスから発表されたのだ。サーモスの発表会で、その詳細を聞いてきた。
お手入れが簡単になる秘密は、ケータイマグの内側にサーモス史上初となる『セラクリーンコート』を採用したから。セラクリーンコートとは、セラミック系のコーティングで、汚れが落ちやく、高い撥水性により乾きやすいという性質を持っている。水筒の内側のステンレスにコーティング加工して、日々のお悩みを軽減してくれるなんて思いもよらなかった。
内側の底に丸みをもたせ、広口形状の洗いやすいデザインに

飲み口が、ワンタッチタイプではないことから、外から見た形状も新デザインになっていた。内側をのぞき込んでみると、いつものシルバーではないため、ちょっと不思議な感じはしたが、底に汚れが残っている場合など、確認しやすいように感じた。

しかも、底の周囲が丸みを帯びていて洗いやすくなっている。本体の断面のサンプルを確認すると、よくわかる。底の周囲を洗うのが一番大変だと感じていたため、これは洗いやすいのではないかと想像できる。

水筒を洗ったときの一番のストレスともいえるのが、内側がなかなか乾かないことではないだろうか。一体、どれくらい撥水効果があるのか、同時に水を流して、内側を確認してみた。

セラクリーンコートの方は、驚くほどの撥水性で、水滴を確認することができないくらいだった。これなら、早く乾きそう。以前より、広口の形状というのも、早く乾きそうだ。

内側が白という大きな変化に気を取られていたが、口の形状も違っていた。飲み口のスクリューが外側にある。コップに注ぐなら大きな違いはないと思うが、直接飲むことを考えると、唇が本体の外側に触れにくく、スクリューの部分までの十分な幅があり、飲みやすそうだ。
ただ、この形状は、飲みやすくするためというより、スクリューの溝を内側に施すよりも外側にした方が水切れがよくなるからという理由だった。
▼参考記事
ロゴス LOGOS 真空デザインボトル
普段使いにもピッタリな500mlサイズ。ロゴスのオシャレなデザインはもちろん、氷が飛び出さない中栓付きで食洗機対応にも対応するなど、機能性にも優れている。パッキンとフタが一体になっているため、パーツが少なくお手入れも簡単。
●重量:300g
▼参考記事
シグ メリディアン 0.5L
プラスチック不使用で、キャップはなんと竹とステンレスの組み合わせだ。広口タイプに比べて飲み物を注ぎ入れにくいものの、ほかにはない美しい瓶形デザインは大きな魅力。本体は真空断熱の内壁に銅メッキを施した、独自の断熱構造になっている。
●容量:500ml
●重量:285g
撮影/永易量行
▼参考記事