ヨットで世界一周する家族が台湾で大ピンチに! 2026年はどうなる!? | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2026.01.01

    ヨットで世界一周する家族が台湾で大ピンチに! 2026年はどうなる!?

    ヨットで世界一周する家族が台湾で大ピンチに! 2026年はどうなる!?
    みなさんこんにちは。
    セーリングヨット SANTANA で旅をする前田家です。
    さて、新しい年が始まりました。
    2025年は、読者のみなさまにとってどんな一年だったでしょうか。
    最高の一年だった方も、そうでなかった方も、さまざまな思いを抱いて新年を迎えておられることと思います。
    旅をしながら寄稿しているため、リアルタイムでは随分先に進んでいます。その間、実に約2年! 今回はその間に起きたアクシデントについてのお話です。

    この旅最大のピンチを救ってくれたのは、人の優しさでした

    何が起こるか知る由もなく、静かに迎えた2025年の元旦。奄美大島にて。
     

    前田家にとって、2025年はこの旅を通して 最も困難な一年でした。

    その理由は、4月に台湾の離島で座礁し、船が半沈没状態になるという出来事にあります。

    リアルタイムの前田家は太平洋横断を終え、2024年に目標だった日本へ寄港。その後、世界一周の残り半分を達成するため、台湾へと渡りました。

    台湾随一の港町・基隆から入港した私たちは、西側に位置する澎湖諸島を経由し、高雄からフィリピンへ向かう予定でした。

    しかし、その途中で立ち寄った 澎湖諸島・東吉島 にて、思いもよらぬ事故が起きました。

    海から見た澎湖諸島・東吉島

    突然の座礁、そして浸水

    4月18日、夜7時ごろ。辺りはすでに暗闇に包まれていました。

    「ドーンッ」

    という大きな音が響いた瞬間、私たちはデッキへ飛び出しました。

    そこには、離れた場所にあったはずの岩場が目の前にあり、船が座礁したことに気がつきました。

    音がしてからほんのわずかな時間で、船内とエンジンルームへの浸水が始まりました。

    穏やかだった日常の空気は一変、浸水のスピードは、今思い返しても信じられないほどでした。

    右舷のエンジンはすぐに使用不能となりましたが、左舷のエンジンを使い、なんとか岩場を離れて係留ブイへ戻ることができました。

    しかしその後も浸水は止まらず、左のエンジンルームもまもなく完全に水没してしまいました。

    船内への浸水が激しかったため、すぐに救助を要請。

    暗闇の中で潜り、被害状況を確認しましたが、すべてを把握することは難しく、それでも船体に複数の穴が空いていることが分かりました。

    幸い港から近かったため、救助船はすぐに駆けつけてくれ、家族全員が無事に救助されました。

    東吉島の人たちの温かさ

    港へ到着すると、島の方々はすぐに臨時の職員宿舎を提供してくれました。

    子どもたちはリュックに入りきらないほどのお菓子をいただき、その温かさに胸がいっぱいになりました。

    この間、船は水の重みで大きく傾きながらも、なんとか浮いた状態を保っていました。

    翌日、島の方々の協力で船は港へ移動。排水作業を行いながら、応急処置で穴は塞がれました。

    しかし東吉島では本格的な修理ができないため、台湾本土まで船を運ぶことが決まりました。

    東吉島の港に運ばれるSANTANA。

    さらに翌々日、本土からヨットが到着し、SANTANAを曳航してくれることになりました。

    台南から駆けつけてくれたセーラーのみなさん。
    傾いた状態のSANTANAを転覆しないように慎重に進む大変な仕事。引き受けてくれたセーラーのみなさんには感謝の言葉しかありません。
     
     

    こうして私たちは、島の方々に見送られながら東吉島を後にしました。

    島で過ごした数日間、島内を案内してくれたり、食事に招いてくれたりと、東吉島の方々の温かな心遣いに救われました。

    地元の方が連れてきてくれた島のシンボル的な灯台は、日本統治時代に建てられたものなのだそう。
     

    希望をつないでくれた台湾の人々

    台湾本土の港に到着後、クレーンで陸に引き揚げられるSANTANA。
     

    もし場所が少し違っていたら、船を回収することはできず、旅はそこで終わっていたかもしれません。

    修理中の港では、先の見えない修理に向き合う私たちを、地元のセーラーのみなさんが連日の差し入れと温かな言葉で支えてくれました。

    その存在は、私たちにとって本当に大きな励みになっています。

    私たちがこの旅に希望をつなぎ、次の一歩を踏み出すことができたのは、関わってくださったすべての台湾の方々のおかげです。

    そしていつか、世界一周を達成したその先で、

    浦島太郎が助けた亀のように、支えてくれたみなさんに感謝を伝えに、台湾へ戻ってこよう。

    そんな新しい目標が生まれました。

    SANTANA は現在も台湾南部の都市、台南の港で修理中です。

    そのため今年の前田家は、思いがけず台湾で暮らすという、貴重な経験をすることになりました。

    何事もなく出港していたとしても、とても良い印象を抱いていた台湾。

    しかしこの座礁という出来事を通して、より多くの人と関わり、その優しさに触れ、台湾という場所をより深く知ることができたと感じています。

    訪れたことがなかった台南は、今では大好きな街のひとつになりました。

    台南・安平地区にある夕日の名所、觀夕平台。
     
    部屋を借りて数年ぶりの陸での長期生活。

    海の上ではできない経験ができた一年でもありました。
     
     

    2025年を振り返って

    この他にも、修理中の船が台風でさらにダメージを受けたり、全さん(夫)が作業中に骨折したりと、2025年は次々と災難に見舞われました。

    それでも、そんな最悪とも言える状況の中で、私たちを支え、救ってくれたのは、間違いなく台湾の人たちの優しさでした。

    多くの方の協力によって、SANTANAはもう少しで再び海へ戻ることができます。

    2026年は、「禍転じて福となる」と振り返ることのできる一年にしていきたいと思います。

    まずは修理を終え、新たな旅へと踏み出すSANTANAの姿を通して、読者のみなさまに小さな発見や心動かされる瞬間をお届けできたら嬉しいです。

    読者のみなさまにとって、素晴らしい一年となりますように。

    それでは、また次回。

    前田家さん

    旅する一家

    4歳の娘と6歳の息子を連れて、セーリングヨットSANTANAで放浪中の4人家族。2022年3月、カリフォルニアを出航。寄り道をしながらゆっくりと世界一周を目指します。海の上でサステナブルな暮らしを模索中。

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