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備えておきたい防災グッズはこれ!

食料・燃料関連

長期保存パックごはんは、電子レンジでの調理方法の他にも、熱湯で18分加熱しても食べられるため、災害時に電気が使えない状況でも役立つ。また、携帯用あたためキットがあれば、加熱袋に水を入れるだけで食品のあたためができる。
シングルバーナーとOD缶は、キャンプで普段から使い慣れており、非常時でも慌てず確実に熱源を確保できる。 また、飲料水の準備もしておこう。大人一人が一日に消費する水の量は、3リットルと言われている。最低限3日分、9リットル程度準備しておくと安心だ。

充電・ラジオ・作業アイテム関連

プライヤーやナイフなどの機能が付いたマルチツールは、キャンプだけでなく災害時にも役に立つため、防災バッグに入れている。ロープはアイデア次第で様々な使い方ができ、物干し竿代わりやタープのガイロープ代わりにもなる。
ラジオ兼充電器は、災害時に情報を入手するために必要不可欠なアイテム。電池式ではなく手巻き式を採用することで、電池切れの心配がない。
衛生用品・防寒対策品関連

寒い季節に災害が起こることも想定しなくてはいけない。寒さをしのぐためのアイテムは、体温の低下を防いでくれる。水のいらないシャンプーは適量を髪全体に付け、乾いたタオルで拭き取れば完了のため、水の利用量に制限がある際には便利だ。
あると安心なアイテム

水が止まってしまった場合、給水場所と避難場所を、重い水を持って往復しなければいけない。持ち手付きのウォータータンクは、水の持ち運びに便利だ。
災害時、救助隊に自分の居場所を伝えなければいけない場面も充分にあり得る。大声で助けを呼ぶこともできない程衰弱している際には、ホイッスルがあると比較的容易に大きな音が出せるため、救助隊に発見してもらえる可能性が高まる。
▼参考記事
アウトドアの達人の防災バッグ&毎日持ち歩ける防災ポーチをチェック
アウトドア達人による防災グッズと、選び方のポイントを紹介。毎日持ち歩ける防災ポーチも準備しておこう。
アウトドアの達人が選んだ防災グッズ
荷物を持ったまま逃げやすい「UL」ギアがオススメ

超軽量野外ギアを取り扱うショップ「ムーンライトギア」店主・千代田高史さんの非常用持ち出しバッグ。UL(ウルトラライト)派の千代田さんが選んだ防災セットは、コンパクトで軽量なアイテムばかり。選ぶ基準は、避難場所を選ばずにどこでも行動できることだ。
「軽量なアイテムの利点は、荷物を持った状態でも逃げやすいことです。身軽なほうが行動に自由がきくし、避難場所でも迷惑になりません。また大きくて目立つものより、小さいけれど機能性が高いものを選んでます。どんな狭い場所にでも避難できる装備です」
撮影/山本 智
▼参考記事
複数の用途があるものを選んで軽量化

「石井山専」新宿東口ビックロ店の店長・清水良文さんの非常用持ち出しバッグ。 縦走登山が趣味の清水さんにとって、荷物の軽量化は永遠のテーマ。それは災害時にも同じだという。
「少ない荷物で行動するという点については、登山と災害時は同じ。ということで登山同様、道具はひとつで複数の役割があるものを選んでいます。 たとえば、防水バッグにもランタンにもなるアイテムや、シートにもタープにもなるオールウェザーブランケット。道具を購入するときにそういった点に注目すると、災害時にも活用しやすいです」
撮影/山本 智
▼参考記事
手軽に買えるものを自分の感性で選ぶ

自治体も導入するロケットストーブ「マキコン」の開発者、森本曉明さんの防災バッグ。 森本さんの防災セットは、ほとんどがホームセンターなどで手軽に買えるもの。そのなかで、目を引くのが最新の発電機器だ。
「発電できるコッヘルは、『マキコンロ』の上で使用します。災害に使えるアイテムには敏感に目を向け、日々備えるようにしています」
撮影/福田磨弥
▼参考記事
背負って走れるウルトラライト的緊急バッグ

ウルトラライトやナチュラルスタイルをテーマとした「ハイカーズデポ」の店主、土屋智哉さんの防災バッグ。
「ウルトラライト的に、緊急時に必要不可欠なものに特化して考えると、体温の保持と水の確保が優先です(食事はいちばん最後でよし)。寒さ対策としてはシェルター、マット、防寒具の3つ。水の確保には浄水器や浄水剤が必須。配給やライフラインが再開される前、避難所にも行けない状態が万一あっても、これなら対応できると思います」
撮影/小倉雄一郎
▼参考記事
毎日持ち歩ける防災ポーチ

自宅で被災したときの備えになるのが非常持ち出し袋。だが、災害は自宅にいるとき襲ってくるとは限らない。そんな事態に備えて作るのが、毎日持ち歩いても苦にならない程度に軽量コンパクトにまとめた防災用具「防災ポーチ」だ。
被災時に限らず、突然の外泊や電車が事故で止まったとき、ケガ・不調など、日常の小さな緊急事態にも役立つ。外出時に緊急事態が発生したときに命を守る防災ポーチの紹介、そして作り方の一例を紹介しよう。
情報源確保

出先で被災してしまった時、スマホのバッテリーが少ないとかなり心細くなってしまうもの。モバイルバッテリーはぜひ持ち歩こう。手軽なのは繰り返し充電して使うタイプだが、ソーラー充電できるものや電池が使えるものも市販されている。
ただ、災害時にはスマホの電波が入らなくなる事態も考えられる。FMラジオなら災害時に強く、いざという時に情報源を確保できる。使い捨てライターサイズの超小型ラジオも市販されているので、心配な方や普段からラジオを聴く習慣のある方は入れておくといいだろう。
衛生用品

災害時以外も、普段のちょっとした怪我や体調不良時にも役に立つ衛生用品。自分が靴ずれやちょっとしたケガをしたときなどにも使えるが、周りの家族や友人の不調にも役立つ。 女性はぜひ生理用ナプキンを数枚入れておこう。災害時にはガーゼの代わりに使える。
薬類

常備薬がある方はぜひスペアを入れておこう。また、痛み止めは女性にはぜひ持っていてほしいアイテム。突然の生理痛にも役立つ。目がよくない方は、コンタクトレンズのスペアやメガネも持っておこう。
食糧

災害発生時など、不安な時に甘いものを口にすると少し安心するもの。個包装の飴や羊羹など、小さくて日持ちのするおやつを持っておくといいだろう。夏場は熱中症に備え、塩飴もおすすめだ。少し重いが、水も持ち歩く習慣をつけておくと安心。特に夏場はマイボトルを携帯するといいだろう。
あるとなにかと便利なもの

ハンカチ、手ぬぐい、風呂敷などの布類は、1枚あるとなにかと便利なアイテム。緊急時にはハンカチは止血用に使え、手ぬぐいは割いてロープや包帯の代わりにできる。風呂敷は三角巾の代わりにしたり、肩にかけて上着代わりにしたり、床に敷いてレジャーシート代わりにしたり、荷物をくるんでマイバッグの代わりにしたりと、マルチに活躍する。
ビニール袋はゴミ袋がわりにしたり、濡らしたくないものを入れたりと、普段から活躍することも多いアイテム。被災時には傷口など直接触れたくないものに触れるときのビニール手袋代わりになったり、二重にして水を運んだりと活躍する。
いざという時に役立つもの

ライトは夜間にあたりを照らすほか、暗い中でSOSを呼びかけるときに役立つ。ホイッスルはどこかに閉じ込められたときや、大きな声が出せない状態になったとき、助けを呼ぶ生命線になる。 アルミシートは小型軽量ながら、しっかり保温してくれるアイテム。携帯トイレは断水になったときに1つあると安心だ。
▼参考記事
食品付きも!おすすめの防災グッズセット
山善(YAMAZEN) 車中泊用防災バッグ YSB-25
車に備えておけば、いつでも安心の車中泊セット。家族3人を想定。

ひざ掛け、目隠し用のリアサンシェード、サイドサンシェード、座ったままでも首が楽になるU型エア枕、保温・保冷トートバッグ、ポリ袋3P、携帯トイレ3P、ポンチョ、マスク3P、折りたたみバケツ(2.5L)、ラバー手袋、懐中電灯(電池別)、足が楽になる携帯スリッパ3P、床の断熱材代わりになるアルミシート、ティッシュ、アルミホイル、給水バッグ(5L)、プラカップ3P、スプーン・フォークセット3セット、車中泊エアーベッド(空気入れ付き)、紙皿3P、アルミブランケット3P、歯ブラシ3P、トレー。
アイリスオーヤマ 防災リュックセット1人用43点食品付き NBS1-43
震災を経験した防災士が必要なモノをセレクトしたセット。

基本セットは食事用のラップ、プラカップ、ウォータータンク、割り箸、スプーン・フォークセット、紙皿。照明用の懐中電灯、寝具・防寒用のエア枕、アルミブランケット。衛生用の携帯トイレ、綿棒、歯ブラシ、ティッシュ、マスク。移動用のレインポンチョ、ラバー手袋。その他タオル、ポリ袋、サンダル、筆記用具セット、カッター、2WAYドライバー、防水スマホ袋、ホイッスル。これに3日分の食料と水、エアベッド(+エアベッド用ポンプ)、単3乾電池、手回し充電ラジオライト、ウエットティッシュをプラス。
アイリスオーヤマ 防災リュックセット1人用50点女性向け BS1-50W
女性ならではのグッズをプラスしたセット。

アイマスク、着替え用の目隠しポンチョ、生理用ナプキン、エチケット用品としてヘアブラシ、ヘアゴム、下着、メイク落としシート入り。
撮影/三浦孝明
▼参考記事
BE-PALスタッフがテスト!防災にも役立つキャンプグッズ
地震、台風、集中豪雨と、年々過酷さを増す自然災害にどう備えるべきか。自然の中で生き抜く力を、防災とアウトドアのエキスパートが伝授。キャンプをしながら培える防災対策を、編集部員が楽しみながら体験!編集・フジタニファミリーが家族で防災術をやってみた。

教えてくれる先生は、ENstyle店主・川村峻介さん。東日本大震災を経験し、アウトドア道具の重要性を再認識。 ’15年にアウトドアショップを開店。「NODOORS」という日常と自然をつなぐイベントも企画。

教わる人は、編集・フジタニファミリー。 スキー、サーフィン、キャンプと1年中アウトドアを謳歌。東京下町の超過密地帯に居を構えているため、防災意識もかなり高め!
ブランド・商品 | 画像 | 販売サイト | 詳細情報 |
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価格 | |||
mont-bell(モンベル) ロールアップクーラーバッグ10L | ![]() | ¥7,200 | |
SAWYER(ソーヤー) ソーヤーミニSP128 | ![]() | ¥5,500 | |
BioLite(バイオライト) ソーラーパネル 5PLUS | ![]() | ¥14,300 | |
mont-bell(モンベル) アルミホイッスルM | ![]() | ¥1,045 | |
MORAKNIV(モーラナイフ) コンパニオン スパーク エマージェンシー(S) | ![]() | ¥5,500 | |
PATATTO(パタット) パタット350+ | ![]() | ¥6,380 | |
finetrack(ファイントラック) マルチ消臭スプレー | ![]() | ¥1,320 | |
mont-bell(モンベル) リゾッタシリーズ | ![]() | ¥490~ | |
mont-bell(モンベル) ロールアップクーラーバッグ10L
防水バッグで培った技術を採用したロールアップ式のクーラーバッグ。断熱材にEVAとエアクッションを使用し、高い保温、保冷効果を実現。表地はしなやかで耐久性と防水性に優れた素材を使用。縫い目がないので洗いやすい。
●サイズ:幅28×奥行き21×高さ38cm
●総重量:706g
●容量:10L

飲み水の備蓄はもちろんだが、災害時は雑用水を手に入れるためのウォーターキャリーも必要だ。普段使わず収納にかさばるタンクを購入するよりも、キャンプ用のクーラーバッグやバックパックを活用するのも手。
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SAWYER(ソーヤー) ソーヤーミニSP128
全長13.5cm、約41gの超小型浄水器。フィルター交換が不要で、使用後は付属の洗浄用注射器で汚れを取れる。38万L使用可能。
水が取れる地域で継続的に清水を得るには、浄水器が効果的。百聞は一見に如かず。キャンプの際に湧水などを汲んで、使い方含め、一度試しておくと、いざというときも慌てない。

ソーヤーミニを水を汲んだ容器の口にセットし、逆さにしてゆっくりボトルを押すと水が出てくる。

BioLite(バイオライト) ソーラーパネル 5PLUS
内蔵されたリチウムイオン電池に蓄電できる、ソーラーパネルがあると安心。
mont-bell(モンベル) アルミホイッスルM
緊急時に備え、普段から子供にはホイッスルを常備させる。キャンプ場で吹いてみる経験も必要。
MORAKNIV(モーラナイフ) コンパニオン スパーク エマージェンシー(S)
調理はもちろん、紐を切る波刃も装備したナイフ。ファイヤースターターも付属し、火おこしもOK。
PATATTO(パタット) パタット350+
パタンとたたんで携行できる折りたたみ式のイス。座面をはずして、防災用のトイレキットをセットすれば、トイレに早変わり。

テントを目隠し代わりにすれば恥ずかしさも軽減。

トイレットペーパーは芯を取り、紐を通して携行。
finetrack(ファイントラック) マルチ消臭スプレー
避難生活でのメンタルケアに欠かせない消臭剤。汗や皮脂のニオイはもちろん、アンモニア臭や焚き火臭まで解消するマルチタイプが大活躍。
mont-bell(モンベル) リゾッタシリーズ
モンベルが独自開発したリゾッタ。アルファ化米より軽量で短時間で調理できる。(画像右)
撮影/三浦孝明
▼参考記事
こちらもチェック!おすすめの防災グッズ
Victorinox(ビクトリノックス) エマージェンシーツール ハントマンライト
ビクトリノックスの「ハントマン」をベースにした防災モデル。ボディ(ハンドル)は黄色い蓄光塗料で塗られていて暗闇で光る。停電時に防災バッグの中で真っ先に見つかり、目当てのツールも引き出しやすい。

付いているツールは23種。ラージブレード、スモールブレード、カン切り、マイナスドライバー3mm、せん抜き、マイナスドライバー6mm、ワイヤーストリッパー、はさみ、のこぎり、プラスドライバー(フィリップス型1/2)、LEDライト、リーマー(穴あけ)/パンチ、コルクせん抜き、マイナスドライバー2.5mm、マルチフック、キーリング、ピン、ピンセット、ツースピック、加圧ボールペン 、蓄光ハンドル、ファイヤーアント(ファイヤースターター)、ホイッスル。

「ファイアーアント」という重要なツールも付加されている。らせん状のコルクせん抜き(ワインオープナー)に収納されているオレンジ色の部分がそれで、くるくると回しながら引き出すと、ファイヤースチールと着火剤が現れる。 ブレード(ナイフ)の背などでファイヤースチールをこすって火花をおこし、小さく削った着火剤に着火させる。ライターやマッチが手元にないときも火起こしができる。
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ELECOM(エレコム) 電池式懐中電灯 笛タイプ
被災時などはLEDライトの光と防災救助笛の音の2つで自分の居場所を知らせることができるほか、LEDライト側を水の入ったペットボトルに差し込むことで、簡易的なランタンとして使用することもできる優れもの。単4形乾電池が1本あれば使用することができるのも心強い。

普段使っているものが非常時にも使えることをコンセプトに開発された製品。普段使っていることで、防災製品の準備や点検をしなくても非常時にすぐ活用でき、防水・防塵等級IP44相当なので、災害環境でも安心して使うことが可能となっている。
ストラップホールが搭載され、付属のネックストラップを使用することで、より快適に保持することが可能に。付属のネックストラップは、強い力でストラップを引っ張ると安全パーツが外れる仕組みになっているので、使用時などのひっかかりや巻き込みによる思わぬ事故を防止する。
▼参考記事
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)×アイワ(aiwa) ランタンラジオ
オーディオメーカーのアイワとともに開発したランタンラジオ。避難生活での情報収集に役立つのはもちろん、見た目もスマートだ。
▼参考記事
AVIOT(アビオット) PS-F500
コンパクトながら大容量で、泊まりのキャンプでも心配なし。LEDライトを搭載し、キャンプや防災の非常用の明かりとしても便利。
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