
前年比2.5倍!意外な商品が売れている

「夏が暑すぎる。僕もそう思いますが、お客様からもそのような声が多数あがっています」
「熱中症のリスクを減らしたい、今までのような楽しく外遊びできる環境を維持したい。コールマンはそれらをサポートしたいと思っています」
冒頭、コールマンの中里 豊社長はそのように話していた。
同社によると、夏の定番商品「ダークルームシリーズ」は、昨年に過去最高の16万個の出荷数を達成し、今年には累計出荷数が95万個に到達する見込み。日光を90%ブロックし、紫外線も99.9%カットする実力は、昨今の猛暑日に涼を与える重要ギアになっている。

また、1995年に発売したコンパクトハードクーラーシリーズ「テイク6」が、前年比の約2.5倍となる8万個を出荷。元々キャンプなどで使うことを想定していたが、350ml缶が6本入るサイズ感と持ち運びのしやすさから、デイレジャーやスポーツなど、今までとは違ったユーザーが使っているそうだ。
今年はテイク6の新色や、これにフィットする保冷剤など、涼をとれる新しい商品が登場する予定だが、これらもすでに注目が集まっている。その背景には、気象庁が発表する夏の異常性が関連している。
“過去最高”が毎年更新されている異常気象

日本気象協会 気象予報士の久保智子さんによると、最近の夏は湿度が高くて蒸し暑い日が多い傾向にあるそうだ。
「昨年、熱中症による救急搬送者数は過去最高を記録して、特に9月は1万人を超えてこちらも過去一となりました。また、今年の7月は西日本全域で厳重警戒の熱さ指数を示す予報で、すでに予断を許さない状況です」
近年は年々気温が上がっているのだが、熱中症にかかる人が増えているのは「暑熱順化」できていない人が増えていることもあげられる。暑熱順化とは、体が暑さに徐々に慣れていき、暑さに強くなること。
暑熱順化できている人の体は、血流量が増えやすくて熱放散しやすかったり、汗に含まれる塩分が少なくて脱水しにくかったり、体温が上昇しにくかったりという特徴があり、熱中症になりにくい。
一方で、暑熱順化できていない人の体は、血流量が増えにくくて熱放散しにくかったり、汗に含まれる塩分が多くて脱水しやすかったり、体温が上昇しやすかったりという特徴があり、熱中症になりやすい。
暑熱順化するにはどうすればいいのだろうか。
「ウォーキングやジョギング、筋トレ、サイクリングといった適度な運動を2週間ほど続けることで暑熱順化していきます。また、2日に1回は湯船に浸かることで、汗を流して体が順応するとも報告されています」
適度な水分・塩分補給や日陰などでの休憩はもちろんだが、普段からの運動や汗を流す活動をすることで、体が暑さに強い状態になる。
大事なのは、猛暑日でも適度に運動して汗をかくこと。外が暑いからといって、運動をせずに涼しい室内でゆっくりしていると、暑熱順化しにくい体になってしまう。また、真夏に入る前に暑熱順化しておくことで、いざ猛暑になっても熱中症になりにくくなる。コールマンの涼をとれる道具に加え、体を“暑熱順化”させて対策しておこう。
コールマン×東京サマーランドのコラボ内容

今年の5月31日(土)から9月29日(月)までの期間、日本最大級の流れるプールなどを有する東京サマーランドとコールマンが初のコラボを実施する。
具体的には、有料席であるステージ席(屋内)とビーバー席(屋外)の2か所にコールマンギアを置いた休憩スペース「コールマンレスト」を設置。収容人数は5名までで、ダークルームテクノロジーを搭載したシェードやインフィニティチェア エアーに加え、4名がくつろげるテーブルチェアなどをセッティングする。価格は検討中。

「有料席、無料席ともに暑さ対策はしていたが、最近の猛暑はそれだけでは難しい環境になってきている。今回はコールマンさんからのお声がけで実現した今回のコラボで、大変な環境下でも快適に過ごせることを期待しています」
東京サマーランドの高見哲平さんは話していた。
コールマンレスト以外に、プールで便利なコールマンの商品販売や、ダークルームテクノロジーの体験イベントを実施。さらには、東京サマーランドが運営する隣のキャンプ場「わんダフルネイチャーヴィレッジ」で、コールマン製品をまるっとレンタルできる手ぶらキャンププランを用意する。
体づくりからもギアからも、熱中症対策を!
今回の記者会見で、コールマンの売れ行きの良さだけでなく、気象庁からの最新情報やコラボレーションの全容などを聞くことができた。夏手前ではあるが、熱中症対策の道具を用意したり、体を暑熱順化するように運動する習慣をつけたりなど、今からできることはあるので、ぜひ参考にしてもらいたい。
コールマンの公式サイトはこちら