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身近な食材や調理法で、多国籍な味わいのサンドイッチを作ってみよう

アウトドア好きの料理家で、ビーパルのソトみそスープ連載でもおなじみ。春になると、山菜採りに。著書に『バウルー公認! アウトドアでホットサンド』(山と渓谷社)など。
「サンドイッチって、とっても懐が深いんですよね」
アウトドア料理に長けた蓮池陽子さんは晴れやかに笑う。サンド向きのパンじたい、バゲットにピタパンにとバリエーション豊富。手法も挟むだけじゃなく、野外で具材をパンにのせたり、ホットサンドメーカーで焼いたりと楽しさ無限大!
「具で遊べる要素も多いので。身近な食材や調理法で、多国籍な味わいのサンドイッチを手軽につくれるのも魅力」
というわけで蓮池さんが考案してくれたのはワールドワイドなテイストを盛り込んだレシピ。
たとえば、フランス風のリエットは手軽に使えるサバ缶で。ベトナム風のバインミーは、具をナムプラーで味付けすることで一気にアジアンテイストに。いとも簡単に食べ手をかの地へ誘う味に仕立ててくれた。
家で仕込みをして、外で遊び感覚で仕上げるめちゃ旨サンド。試したら、いつものサンドイッチには戻れないかも!?
サバ缶リエット&シュリカンドのオープンサンド
サバ缶で作るフランス風リエット。インドのヨーグルトデザート、シュリカンド。野菜や果物も一緒に並べて、ちらし寿司のように楽しむオープンサンド!

サバ缶リエット

ちょっぴり和風味
材料(つくりやすい分量)
サバ缶…1缶(190g)
タマネギ(みじん切り)…1/4個
ケイパー(みじん切り)…小さじ1
白ワイン…大さじ1
みそ…小さじ1
レモン汁…小さじ1
水切りヨーグルト(下参照)…40g
塩、黒胡椒…各適量
オリーブオイル…適量
イタリアンパセリ…適量
作り⽅
❶フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、タマネギを炒める。しんなりしたら、軽く汁気をきったサバ缶、ケイパー、白ワインを入れ、サバを潰しながら炒める。
❷水気が飛んだら、みそ、レモン汁を加え混ぜる。塩、胡椒で味を調える。
❸冷めたら、水切りヨーグルト、イタリアンパセリのみじん切りを加える。

本来のリエットは豚肉を煮込んで作るが、手軽なサバ缶を炒めて作る簡単バージョンに。

みそはサバと相性抜群。ほんの少々を隠し味に加えることで、味がぐんと深まる。

水切りヨーグルトを加えるとリエットらしい滑らかな食感に。サワークリームでもOK。
シュリカンド

材料(つくりやすい分量)
水切りヨーグルト…約120g
砂糖…小さじ1
シナモンパウダー…適量
カルダモンパウダー…適量
作り⽅
全材料を混ぜる。
そのほかの材料
バゲット…適量
生ハム、いちご…各適量
ミニトマト、きゅうり、
レタスなど好みの野菜…適量
水切りヨーグルトを作る

容器にザルをのせ、キッチンペーパーを敷き、ヨーグルト400gをのせてラップをかぶせる。冷蔵庫で一晩水切りをすればでき上がり。
エスニックショウガ焼きサンド
我らが大好物の生姜焼きをべトナムのバインミー風にアレンジ。かぶりつけば気分は旅先の屋台!

材料(1~2人分)
ソフトフランスパン…1本
A
豚薄切り肉(しゃぶしゃぶ用)…100g
ショウガ(すりおろし)…大さじ1
ナムプラー…大さじ1/2
砂糖…大さじ1/2
米酢…小さじ1
片栗粉…小さじ1/2
千切りキャベツ、パクチー…各適量
マヨネーズ、練り辛子、黒胡椒…各適量
サラダ油…適量
作り⽅
❶薄切り肉はひと口大に切り、材料Aをジッパー付き保存袋に入れて揉む。肉に調味料がなじんだら片栗粉を加え、軽く揉む。
❷フライパンに油を中火で熱し、肉を取り出して炒める。火が通ったら水大さじ2〜3を加え、汁が少し残る程度に炒める。
❸パンの厚みの半分のところに深い切り目を入れる。断面にマヨネーズ、辛子を塗り、千切りキャベツ、②の肉、パクチーを挟む。黒胡椒をふって完成。

ジッパー付き保存袋に材料を入れて下味をつければ、そのまま野外へ持ち運べて楽ちん。

まずは袋から肉だけ取り出して炒め、火が通ってから漬け汁を加えると香ばしく仕上がる。
ワンバーナーで最終仕上げ!

気軽なピクニックで調理の仕上げをする際はワンバーナーが活躍。五徳が大きめで火力が強い「SOTO ST-340」はよき相棒に。
彩りフムスのピタパンサンド
ひよこ豆のペースト、フムスを挟んだ中東のサンドイッチ。具沢山で彩り豊か。家で完成させても、ソトで挟んでも!

材料(1~2人分)
ピタパン…好みの量
ひよこ豆水煮…(汁を除いて※)240g
A
練り胡麻…大さじ1
オリーブオイル…大さじ1
クミンパウダー…大さじ1/2
コリアンダーパウダー…大さじ1/2
塩…小さじ1/2
ニンニク(すりおろし)…少々
マヨネーズ…適量
トマト、きゅうり、レタス、
紫キャベツなど好みの野菜…適量
※漬け汁大さじ1はとっておく。
作り⽅
❶ジッパー付き保存袋にひよこ豆を入れ、手のひらで押し潰す。
❷ボウルに①を移し、材料A、ひよこ豆のつけ汁大さじ1を加えてなめらかになるまで混ぜたらフムスの完成。
❸ピタパンの内側にマヨネーズを塗り、好みの野菜、フムスを挟む。

水煮のひよこ豆は手でも楽に潰せる。豆の食感を楽しめるよう、あえて粒感を残すといい。

具はお好みで。ヘルシーに野菜だけも良し、サラダチキンやハムを一緒に挟んでも良し。
直焼きハンバーガーホットサンド
食パンにハンバーグのたねを直接塗って焼く斬新なレシピ!ホットサンドメーカーで焼き上げるジューシーで熱々の極上サンド。

材料(1~2人分)
食パン(6枚切り)…2枚
A
牛挽き肉…120g
タマネギ(みじん切り)…1/6個
塩…小さじ1/4
砂糖…小さじ2/3
黒胡椒…少々
アボカド(薄切り)…1/4個
トマト(輪切り)…2枚
スライスチーズ…1枚
マヨネーズ…適量
作り⽅
❶材料Aをジッパー付き保存袋に入れ、軽く粘りが出るまで手で揉む。
❷食パン2枚にマヨネーズをぬる。そのうち1枚に①のたねをのせ、ヘラで均一に塗る。
❸ホットサンドメーカーにたねを塗ったパンをのせて蓋をしめ、肉の面から弱火で4分ほど焼く。
❹ホットサンドメーカーの上下を返して蓋をあける。肉の上に、アボカド、トマト、チーズ、もう1枚のパンを順にのせて、蓋をしめる。
❺新しくパンをのせた面を弱火で3分、上下を返してさらに3分ほど焼いて完成。

ハンバーグの全材料を保存袋に入れて揉めばボウル要らず。そのまま野外へ持参できる。

焼いている最中に肉がはみ出ないよう、パンの縁5㎜分ほど余白を残してたねを塗る。

肉に火が通ってから、野菜とパンを重ねて再び加熱を。両面、こんがり香ばしく焼こう。
ふんわりだし巻きトースト
だし巻き卵の卵液をパンに吸わせて焼いた、和の一品。大根おろしと一緒にどうぞ。

材料(1~2人分)
食パン(6枚切り)…1枚
卵…2個
A
白だし…大さじ1と1/3
水…大さじ4
サラダ油…適量
大根おろし、万能ネギ(小口切り)、
醤油…各適量
作り⽅
❶ボウルにAを入れる。そこへ卵を割り入れ、よく混ぜる。
❷容器に4等分に切ったパンを入れ、①の卵液を注ぐ。20分以上漬ける。
❸フライパンに油を熱し、濡れ布巾の上に置き一度冷まし、パンをごく弱火で焼く。両面、ほんのりキツネ色になるまで焼いたら完成。大根おろし、万能ネギを添え、醤油を垂らす。

自宅で仕込んで、野外へ持参しよう。移動中に卵液がパンにしっかり染み込む。
※問い合わせ先/新富士バーナー(SOTO) TEL:0533(75)5000
※構成/安井洋子 撮影/森本真哉
(BE-PAL 2025年5月号より)