3月5日の深夜、西の空ですばるの星(プレアデス星団)が次々と月のそばで消えていく? | 天体観測・星 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

天体観測・星

2025.03.04

3月5日の深夜、西の空ですばるの星(プレアデス星団)が次々と月のそばで消えていく? 

3月5日の深夜、西の空ですばるの星(プレアデス星団)が次々と月のそばで消えていく? 
すばるの和名で知られるプレアデス星団が月と重なり、隠される現象が3月5日の深夜から6日にかけて見られます。今年は「すばる食」が4回も起こります。その第1回を見届けましょう! 

星が暗闇に忽然と消える!?

今回のすばる(プレアデス星団)食の見どころは、月の影に星が隠されていくことです。一見、何もないところに星が消えていくという、なんとも不思議な、スリリングな瞬間が楽しめることでしょう。実際にはどのように見えるでしょうか。

3月5日22時頃、すばる食が始まる頃の西の空。月はすでに西の低いところにあり、オリオン座も西に傾いている。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

3月に入ると、冬の星座もかなり西に傾いてきます。深夜には、オリオン座がグーッと前のめりに。その西側に、おうし座がお尻から沈もうとしています。おうし座の肩のあたりに月が出ています。

月齢は5。上弦の月よりちょっと細い月です。5日の22時くらいから、月の欠けている方にすばるの星が、ひとつ、またひとつと隠れていきます。月はすばるより圧倒的に明るいため、肉眼ではすばるが隠れる様子を見るのは難しいでしょう。ここはぜひ、双眼鏡を三脚に据えて観察してみてください。

いくつの星が隠され、いくつ残るか。月の影のどこで消えるのか。興味は尽きません。

双眼鏡で見るすばる食。視野にすっぽり収まる。できれば三脚に据えて観察したい。(画像:ステラナビゲータ/アストロアーツ)

ただ、今回のすばる食は地平線からの高度が低いのがネックです。隠れ始めは西の空20度くらいの高度がありますが、月がすばるを完全に通過する頃には地平線に沈んでいます。欠け始め時点も低いので、西の方角が開けた場所で観察したいところです。

4回のすばる食、それぞれの見え方を楽しもう

2025年はすばる食が4回も起こります。次回は816日〜17日、3回目は116日〜7日、4回目は1231日です。 

これほど頻繁に起きるのは、すばるが白道(月の通り道)のすぐ近くにあるからです。ちなみにおうし座は12ある黄道星座のひとつ。太陽の通り道に位置します。 

星食は観察する地域によって微妙に隠れ方が変わるのが面白いところです。

たとえば、北海道ではすばるの明るい星は1、2個を残してすべて隠れるのに対して、南に行くほど隠れない星が増え、沖縄では月がすばるの上側をかすめる程度になります。その代わり沖縄ではすばる食の全経過を観察できます。月が星をかすめていく様子もスリリングです。

今回は西へ行くほど地平線から高いところで観察できます。西方へ旅に出る方はぜひ双眼鏡とすばる食をお忘れなく。

構成/佐藤恵菜

私がガイドしました!
星空案内人
廣瀬匠
星空案内人 天文系ライター。株式会社アストロアーツで天文ニュースの編集などに携わる。天文学の歴史も研究していて、パリ第7大学で古代インドの天文学を 扱った論文で博士号を取得。星のソムリエ®の資格を持つ案内人でもある。アストロアーツより、宇宙の不思議に出会うモバイルアプリ「星空ナビ」が好評発売中。

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