ワンポールテントとタープを組み合わせよう
キャンプ場などでも目を引くおしゃれさと、アレンジのしやすさを兼ね備えたワンポールテント。タープと連結する魅力を解説しよう。
ワンポールテントとタープの連結で快適度アップ
ワンポールテントとは、中央に1本のポールを立てた円錐型のテントのこと。アメリカの先住民が住居として使っていたテントに由来するもので、ティピーテント、モノポールテントとも呼ばれる。形がさまざまでおしゃれなだけでなく、軽量でスピーディに設営できるのも魅力。
キャノピーや前室がない場合、タープと連結すればゆったり過ごせる。また、ワンポールテントは、雨が降っても屋根に雨がたまることはないが、出入り時などに内部に雨水が流れ込んでしまうことがあるため、タープは雨対策にも最適だ。
▼参考記事
小川張りでキャンプサイトを快適に!

テントとタープの設営スタイルのひとつ「小川張り」について、アウトドアライター・瀬川 あずまさんに解説してもらった。詳しい連結方法も必見だ。
小川張りとは?
小川張りとは、セッティングテープなどを使用してテントの入口付近にタープを設営する方法。その原点はogawa(現キャンパルジャパン)が発売した「システムタープヘキサDX」にあり、小川張りという名前の由来もその「ogawa」から来ていると言われている。
システムタープヘキサDXには、テントとポールを接続するセッティングテープが同梱されている。そのセッティングテープを使用してテントとタープを接続することで、キャンプサイトをより快適なものにすることを可能にしたのだ。
小川張りが定番となった現在では、セッティングテープが単体で他のブランドから発売されている。そのため、システムタープヘキサDX以外のタープでも小川張りができるようになっている。
小川張りの魅力

正面からの見た目。奥にテントがハッキリと見えて、筆者お気に入りの角度。
小川張りであれば、テントとタープを隙間なくぴったりと設営できるため、日差しや雨を完全に遮ることが可能になる。スペースが無駄なく設営できるのも魅力。
また、機能性だけでなく、見た目にも定評がある。美しいデザインの小川張りは、誰もが憧れる1つの形とも言える。ただし耐風性能が低いため、風の強い日には、小川張りを選択するのは避けよう。
小川張りの設営方法

筆者私物。小川張りに使用するセッティングテープ。
まず必要になるのは、セッティングテープ。小川張りに欠かせないアイテムだ。
小川張りはその構造上、風の影響を受けやすくなっている。セッティングテープを使用せずに小川張りを行なうこともできるが、ロープで代用する場合には注意が必要。ロープの強度にもよるが、安全確保のために小川張り専用のセッティングテープを使用することをおすすめする。

タープとセッティングテープの接続はカラビナで行う。
セッティングテープの一端とタープを接続する。セッティングテープには基本的にカラビナがついているため、接続はそのカラビナを利用。

タープから、テント後方のポールまでセッティングテープを繋げている。タープはテントの入口に被せることで、入口付近の浸水を防げる。
テープのもう一端はテント後方に立てるタープのポールに接続し、ポールを立てる。上の画像では、タープからテント後方のポールまで繋がっている黒いテープが、セッティングテープだ。
そして、タープの布部分がテントの入り口付近に来るようにテープの長さを調節する。その後の手順は、普段タープを立てるときの手順と同様。 タープとポールの間の橋渡しとしてセッティングテープを使用するだけなので、いつもの設営とほとんど手間は変わらない。
▼参考記事
セッティングテープ付きで使いやすい!連結におすすめのタープ4選
ワンポールテントと連結して使いやすい、BE-PALおすすめのタープを紹介。小川張りにぴったりのモデルも必見だ。
(BE-PAL 2022年9月号、2025年1月、2025年6月号より)
ogawa(オガワ) システムタープ ペンタ4×4 T/C-II
テントの入り口の上をカバーでき、"オガワ張り"という新しいスタイルを生み出した人気シリーズのひとつ。新「グロッケ」と同じサンドカラーベージュとなり落ち着いたイメージになった。

テントの外側にポールをたてられる「システムタープ」シリーズの最新作。小川張りで使いたいタープだ。もちろんテントと組み合わせない単独利用も可能。ポール、ペグ別売。

T/C素材を使用しており、通気性と耐久性に優れる。シーズンを選ばず活躍する。

付属するセッティングテープの長さは4mあり、調整可。テントのサイズに合わせよう。同社「グロッケ」のAフレームには直接接続できるため、余計な張り網もなくスッキリ。
撮影/三浦孝明
(BE-PAL 2025年6月号より)
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ogawa(オガワ) オクタゴンシェーディングタープ
テントとの連結がしやすい8角形のシートを採用。コーナー2か所の内側にはメッシュポケットが付いており、小物類を入れておくのに便利だ。日差しを90%、UVを99%カットし、夏に最適。
28年ぶりに登場したogawaの八角形(オクタゴン)タープ。生地にはPUブラックコーティングし、高い遮光性を実現している。
撮影/永易量行
(BE-PAL 2025年1月号より)
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ogawa(オガワ) システムタープ ヘキサDX
210デニールという厚手の生地に、遮光コーティングが施されたヘキサ型。寝室としてのテントにオーバーラップさせてセットしやすい工夫がされている。夏のキャンプで涼しいリビングスペースを増設するのにぴったりのモデルだ。
撮影/永易量行
(BE-PAL 2022年9月号より)
▼参考記事
tent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン) 焚火タープTCマルチコネクトヘキサ
「サーカスTC」や「サーカスST」といったワンポールテントに付属のキャップを被せて、テントのポールを共用できるヘキサタープ。テントの入り口をきれいにカバーするので雨の日の行き来が楽になる。火の粉で穴があきにくいことで知られるTC素材は、遮光性の高さも秀逸。強烈な日差しを防いでくれるのはありがたい。
手持ちのポール(約280cm)を2本使えば単独で使用可能。別売連結用キャップをもうひとつ手に入れ、テント2張の間にタープを張ってもいい。
(BE-PAL 2025年1月号をもとに加筆)
▼参考記事
























