スノーピークのヴォールトの魅力
ヴォールトには、キャンパーにうれしい機能が多く搭載されています。エントリーモデルとしてのヴォールトの魅力を、三つ解説します。
以下の記事では、コールマンのエントリーモデル『タフドーム』との比較を行っているので、興味のある人は併せてチェックしましょう。
シェルターとしても使える汎用性の高さ
ヴォールトは、テントの中でも近年人気が増している『カマボコ型』のテントです。前後の入り口を開けることで、テントだけでなくシェルターのように使うことも可能です。
カマボコ型テントは2ルーム仕様になっているのが特徴で、ヴォールトも1室は寝室に、1室はシェルター・タープにと使えます。チェアに座れば、高さも気になりません。
インナーテントやグランドシートは寝るときだけ使えば、タープがなくても十分活躍します。
パーツが色分けされていて設営しやすい
カマボコ型のテントは一見構造が複雑で、設営が難しいイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、ヴォールトは見た目とは裏腹に、ポールを3本張るだけで設営できる手軽さが魅力です。
フレームとスリーブが色で対応しているので、手順を間違えにくくなっているのも、初心者にとってうれしいポイントです。キャンプの回数を重ねて慣れてくれば、1人でも20分程度で設営ができるでしょう。
性能の割にリーズナブル
ヴォールト単体の価格は、税込4万1,800円です。タープとセットでは5万4,780円、グランドシート付きでは7万5,900円です(2024年5月時点)。スノーピークのテントの中ではリーズナブルで、初心者も手に取りやすいでしょう。
これから本格的にキャンプを趣味にしたいと思っている人の中には、1~2万円のテントでは心もとないと感じている人も多いはずです。
その点、スノーピークは品質に定評があり、上級者のファンも多く、なんといっても「永久保証」がついていて修理やメンテナンスに関して相談ができます。日本を代表するキャンプブランドであるスノーピークは、初めに選ぶメーカーとしてはベストといえる選択肢です。
スノーピークのヴォールトの気になる点
ヴォールトは優秀ではあるものの、気になる点があるのも事実です。以下の内容も踏まえた上で、購入を検討しましょう。
高さは大人にとって窮屈
ヴォールトの高さは約150cmなので、大人は窮屈に感じるでしょう。テント内で直立できず、移動するときにストレスに感じるかもしれません。
荷物を出し入れしたり、休憩したりと、意外とテントに出入りするシーンは多くあります。テントへの出入りが多くなるほど、小さなストレスが積み重なる可能性もあるでしょう。
ヴォールトの高さが抑えられているのは、風のあおりを受けにくくするためです。風がある日でも安心して寝られるのは、テントの背が低いからこそのメリットでもあります。
夏場の通気性に不安あり
ヴォールトにはメッシュ部分がないため、夏場の通気性に不安が残ります。多くのテントには、フライシートにベンチレーション機能が付いていたり、一部がメッシュ生地になっていたりと、テント内が蒸れない工夫がされています。
ヴォールトの出入り口は前後に設けられているため、日中は入り口を全開にすることで対策が可能です。しかし、寝るときは安全性の観点から開けっぱなしにするのが難しいため、他の工夫が必要でしょう。
ヴォールトとアメニティドームどちらがよい?
スノーピークからは、同じエントリーモデルとしてアメニティドームも販売されています。どちらを購入しようか迷っている人に向けて、両者の違いからどちらに向いているかを解説します。
ヴォールトがおすすめの人
以下に当てはまる人には、ヴォールトがおすすめです。
- シェルターとテントを兼用したい人
- 前室を広々と使いたい人
アメニティドームは一般的なドームテントのため、シェルター・タープのように使うのは難しくなっています。そのため、アメニティドームを使うなら、タープを別で買う必要があるでしょう。
ヴォールトは部屋を使い分けられるだけではなく、前室が広々としているため、シェルター・タープとしても使いたい人に向いています。
アメニティドームがおすすめの人
以下の特徴に当てはまるなら、アメニティドームの方が向いているでしょう。
- 設営の手軽さを重視する人
- タープは別でそろえたい人
設営の手軽さは、アメニティドームに軍配が上がります。ヴォールトと異なり、アメニティドームは自立型のため、ペグ打ちの本数が少なく済みます。
また、アメニティドームなら設営後も、比較的簡単に場所を移動できるのもポイントです。タープとテントを明確に使い分けたいと思っている人にも、アメニティドームがおすすめです。
まとめ
ヴォールトは初心者におすすめのテントで、スノーピーク製品の中でもリーズナブルな価格で手に入れられます。汎用性の高いカマボコ型で、パーツが色分けされているので直感的に設営できる点が便利です。
しかし、高さがあまりなく、夏場の通気性の確保には工夫が求められます。スノーピークからは、同じくエントリーモデルのアメニティドームも販売されているので、どちらが自分に向いているか比較して選ぶとよいでしょう。