ポルトガル「ナザレ」にやってくる世界屈指の大うねりは、いつ見られる?
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    2024.02.01

    ポルトガル「ナザレ」にやってくる世界屈指の大うねりは、いつ見られる?

    ポルトガル「ナザレ」にやってくる世界屈指の大うねりは、いつ見られる?
    世界最高峰のビッグウェーブスポットとして知られるポルトガルの漁村、ナザレ。サーファーはもちろん、多くの観光客が「一度はこの目で見たい」と考える絶景のひとつです。ただし、自然現象なだけあって、いつ行っても大波が見られるというわけではありません。今回は、その魅力と大波に出会う方法を紹介します。

    世界のトップサーファーが集うナザレ

    ナザレ

    美しいナザレの街。

    ナザレは、ポルトガルの首都リスボンから北に130kmほど離れた大西洋沿岸の街。リスボンから車やバスで1時間半から2時間程度の距離のため、日帰りも可能です。

    夏場、海水浴客が訪れる以外は静かな漁村だったナザレですが、2011年にプロサーファー、ガレット・マクナマラが、当時のギネス記録になる78ft(約24m)の波乗りに成功したことで一躍、大うねり(スウェル)スポットとして世界に知られることとなりました。現在のギネス記録もドイツのセバスチャン・シュトゥットナーによってナザレで更新されており、その高さ、なんと86ft(約26m)。これはビル9階分に近い高さです!

    ナザレ

    WSLビッグ・ウェーブ・チャレンジの告知。

    世界のトッププロサーファーを魅了するナザレでは、2016年以降、ワールドサーフリーグ(WSL)の「ビッグ・ウェーブ・チャレンジ」という大波に挑む大会も行われています。

    ナザレ

    ジェットスキーでサーファーを牽引し、チームで大波に挑む。

    この大会は、通常11月から3月の間のコンディションの良い日に開催されるのですが、2019/20年大会以降、ジェットスキーで牽引するトーインを採用した2人1組のチーム戦となりました。2023/24年大会は1月22日に開催されました。筆者も取材に駆けつけたのですが、観戦自由とあって、街は大賑わい。試合もすごい迫力でした!

    ナザレ

    巨大な波を乗りこなすアスリート。

    大波が現れる季節と場所

    30メートルにも及ぶ世界最大の波の出現が取り上げられるナザレですが、特筆すべきは、高さ15メートル級のビッグウェーブが頻繁に現れること。つまり、大波を見られる可能性が比較的高いということです!

    ナザレの大波が現れやすいのは、ビッグ・ウェーブ・チャレンジの待機期間からも分かるように冬の間。過去の統計によると、10月から3月までの期間中は1か月に1度から6度、大波の立つ日があるそうです。

    ナザレ

    野の花が美しい岬。撮影日は大晦日。

    「Nazarewaves.com」サイトでは、1週間の波予報を見ることができます。また、サイトで「ビッグウェーブ・メール・アラート」の無料サブスクに申し込めば、約9m以上の大波が予測される際にメールで教えてくれます。

    さらに、サイトには、3時間ごとの波の高さや風向きを示すグラフやライブカメラ映像もあり、当日の何時ごろに海岸に着けば良いのか知ることができます。

    ナザレ

    プライア・ド・ノルテ。

    目指す場所は「プライア・ド・ノルテ(Praia do Norte)」、つまり北の海岸と呼ばれるエリアです。

    この海岸の先に全長約40km、深さ約5kmという「ナザレ海峡」があることや海岸線が三日月型をしていること、さらに潮の流れやぶつかり合う波形など多くの地理的条件が重なることで、大きなうねりが発生するんだとか。

    ナザレ

    大波を一目見ようとナザレ灯台に集まった人々。

    目印は岬の先端にある赤く塗られた「ナザレ灯台(Farol da Nazaré)」です。「ビッグ・ウェーブ・チャレンジ」の大会開催日はもちろん、大波の発生が予測されている日は多くの観光客が訪れるため、灯台の近くに車を停めることは難しいかも。少なくとも15分ほどは歩くつもりでいた方がいいと思います。

    岬まで来ると、大波が目に飛び込んでくるはず。せっかくなので、さまざまな位置から海のパワーを感じてください!例えば、灯台の上からは波を見下ろすことができ、ビーチからは同じ目線で波を見ることができます。

    ナザレ

    灯台の上から見下ろす大波。

    近くだと波飛沫を浴びることもありますので、防水ジャケット、滑りにくい靴などがあるといいですね。また、双眼鏡があると、うねりを果敢に乗りこなすサーファーたちの姿をしっかりと見ることができますよ。

    rikah
    私が書きました!
    フリーライター
    東リカ
    アウトドアが盛んなオレゴン州ポートランドからポルトガル・リスボン近郊へ移住したフリーライター。著書に「好きなことして、いい顔で生きていく ~風変わりな街ポートランドで、自分らしさを貫く15の物語~ 」(イカロス出版)など。旅行、お酒、食事、キノコ狩り、カヌーなどが大好きです。

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