用途別アウトドアトングの選び方
トングは主に、何をつかみたいかによって用途が分かれます。用途別の特徴や選び方を見ていきましょう。
生肉用は肉の厚みに応じた幅のものを
生肉を触ったトングで他の食材を触るのは、衛生面に不安があるため、生肉用に1本買っておくのが望ましいでしょう。生肉用のトングは、肉の厚さによって幅を変えるのがポイントです。
生肉用トングは肉を剥がしやすく、位置の移動や焼き加減を確認するためにめくるなど、細かい作業に向いています。その中でも、スライス肉を扱うなら先端が細いものがおすすめです。
一方、厚い肉なら先端が広い方がグリップしやすいでしょう。先端がフォーク状のものは、つかみながら肉を切るのに向いています。
また、火から手を遠ざけるため、柄は長い方が安心です。素材は、耐久性・耐熱性に優れているステンレスが便利です。鉄板を傷つけたくない人は、シリコンを選ぶのもよいでしょう。
魚介用は幅広のものをチョイス
魚介類は身が崩れやすいため、ソフトにつかめる幅広のトングを選びます。幅広のトングなら、魚を覆うようにつかめるため、身を崩さずに盛り付けやすいでしょう。
魚介類を優しくつかめるように、素材はシリコンがおすすめです。シリコンは弾力があり、崩れやすい魚の身を扱うのに適しています。幅広のトングが1本あれば、厚めの肉もつかみやすいというメリットもあります。
取り分け用は柄が短いものがおすすめ
衛生面を考慮し、調理用とは別に取り分け用も1本用意しておきましょう。取り分け用のトングは、柄の短い方がつかみやすくて便利です。
多くのものをざっくりとつかみやすいよう、先端が幅広のトングが適しています。幅広のトングなら菜箸よりも食材をつかんだり混ぜたりしやすく、子どもでも使いやすいでしょう。
野菜をつかむとき、穴が開いているタイプなら、水・ドレッシングを切りやすいので重宝できます。素材は、硬い手触りのナイロン製がおすすめです。硬い素材であれば、盛り付けるときの力加減がしやすいため、盛り付けの見た目を重視する人にも向いています。
おすすめアウトドアトング【たき火用】
たき火用のトングは『火ばさみ』ともいい、食材用のトングとは区別されています。まずは、たき火用のトングを探している人に向けて、おすすめの商品を三つ紹介します。
Snow Peak「火ばさみ」
グリップ部分にビーチ材を使用しており、持ったときのフィット感が優れている火ばさみです。重量は約200gと軽量で、先端はギザギザの形状になっているため、少ない力で炭・薪をしっかりとグリップできます。
一般的な火ばさみの柄は、火に近づきすぎないよう食材用よりも長めですが、本製品の長さは約40cmとバランスよく作られています。長すぎず短すぎず、携行性・安全性ともに優れている点が魅力です。本体はステンレス製のため、手入れもしやすいでしょう。
- 商品名:Snow Peak「火ばさみ」
- 公式サイト:商品はこちら
ユニフレーム「焚き火トング550」
長さ約55cmと、柄の長さが特徴のたき火用トングです。火から十分な距離を取れるため、初心者でも安心して使えるでしょう。
使わないときはワイヤー式ロックで閉じた状態にできるため、先端が広がって邪魔になることがありません。素材はステンレス、重量は約270gと耐久性・軽量性のバランスも取れています。
『質実剛健』を体現するように、ステンレスの素材感を前面に打ち出しており、たき火台をはじめとする他のステンレス製アイテムとの相性は抜群です。
- 商品名:ユニフレーム「焚き火トング550」
- 公式サイト:商品はこちら
コニファーコーン「フォールディングトング<アングルマスターMS>」
折りたたみ式で、コンパクトに収納できるたき火用トングです。折りたたみ時の長さは約14cmと短く、重量はわずか約104gと軽量性を誇ります。ポケットにも入れられるサイズに収まるため、必要なときにさっと取り出せて便利でしょう。
柄の角度は2段階で調整が可能で、特殊な形状のたき火台でも炭・薪を扱いやすくなっています。一方で、使用時の長さは約26cmとたき火用トングの中では短いため、やけどには注意しましょう。
グリップ部分までオールステンレスの<アングルマスターMS>のほか、柄の部分に抗菌作用のあるヒノキを使った<アングルマスター>があります。こちらは同メーカーの<パイロマスター>に付属している収納袋に一緒に入れることができるため、ソロキャンプでは重宝するアイテムです。
- 商品名:コニファーコーン「フォールディングトング<アングルマスター>」
- 公式サイト:商品はこちら
コニファーコーン
フォールディングトング<アングルマスター>
使用時サイズ:長さ260mm 幅60mm 厚さ20mm 折りたたみ時サイズ:長さ140mm 幅25mm 厚さ20mm 重量:104g
おすすめアウトドアトング【生肉用】
生肉をつかむのにおすすめのトングを紹介します。先端の太さ・柄の長さなどに注目しながら見ていきましょう。
トーダイ「18-0 クレーバートング」
大手焼肉店でも採用されているトングです。先端は細身に作られており、薄い生肉はもちろん、菜箸としても使えます。
グリップ部分に突起ができるように設計されており、置いたときに先端がテーブルに触れない工夫がされているのもポイントです。
モデルは、長さ約31.5cmの大サイズと約26.7cmの小サイズのほか、性能はそのままでよりリーズナブルなエコノミータイプがあります。自宅での焼肉や、繊細な盛り付けをしたいときに活躍するでしょう。
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- 商品名:トーダイ「18-0 クレーバートング」
- 公式サイト:商品はこちら
キャプテンスタッグ「BBQ ウッドグリップパスタトング」
先端がフォーク状にギザギザしており、分厚い肉もしっかりとつかめるトングです。パスタをつかむのにも適しており、アウトドアに限らず家庭でも十分に使えます。
本体はステンレス、グリップ部には天然木が使われており、雰囲気も抜群です。全長は約38cmと長身で、初心者でもやけどを心配せずに使えるでしょう。
シュラスコなどの串料理を作るときにも、フォーク状になっている部分のすき間に串を通せるので便利です。収納に便利なストッパーも付いており、持ち運びがしやすくなっています。1本あればさまざまな用途で使える万能なトングです。
- 商品名:キャプテンスタッグ「BBQ ウッドグリップパスタトング」
- 公式サイト:商品はこちら
ユニフレーム「ユニセラトング フッ素」
フッ素加工がされており、汚れが落ちやすくメンテナンス性が高いトングです。素材はステンレスで、マットなブラックに仕上がっているため、高級感があります。本体にプリントされたロゴも、ワンポイントとなっておりおしゃれです。
先端はやや細めに作られており、薄い肉から厚い肉までまんべんなくグリップできる汎用性の高さもポイントです。先端にはギザギザが付いているため、厚い肉もしっかりとつかめるでしょう。
一体形のスタンドにより、テーブルに置いても先端が浮くので、衛生面も問題ありません。根元部分の特殊加工により、ちょうどよいつかみ心地と違和感のない開閉を実現しています。
重量は約96gと軽量で、1本あればバーベキューの調理が楽になるでしょう。
- 商品名:ユニフレーム「ユニセラトング フッ素」
- 公式サイト:商品はこちら
Snow Peak「ピッツ」
先端が細く作られており、薄い肉や野菜をつかむのにおすすめの焼肉専用トングです。肉を剥がしたり裏返したりもしやすいため、調理が楽になるでしょう。
デザインは上下のない左右対称の設計となっており、どちらの向きに置いても先端がテーブルに触れません。グリップ部分にはくぼみを設けており、指をはめてしっかりと握ることが可能です。
素材はステンレス、重量は約70gと軽量なのもポイントです。スノーピークならではの高品質な設計で、調理をサポートしてくれます。
- 商品名:Snow Peak「ピッツ」
- 公式サイト:商品はこちら
おすすめアウトドアトング【魚介用】
魚介用のトングを選ぶときには、いかにソフトにグリップできるかが重要です。柔らかい魚の身も優しくつかめる、おすすめのトングを紹介します。
オークス「ソースもすくえるガッシリトング レイエ LS1568」
太く丸みを帯びた先端で、柔らかい魚の身もしっかりとつかめるトングです。素材はステンレスで、無駄のないシンプルなデザインになっています。
先端の片側のみ穴が開いているデザインが特徴的です。穴が開いていることで、水・ドレッシングを切りやすくなっています。
もう片方は、深さを利用してスープや調味料を約大さじ1杯分すくえます。ソースをかけたり味見をしたりと、このトングが1本あればどちらも可能です。
全長は約25.7cmと余裕があり、加熱調理にも向いています。考え抜かれた設計により、ゆで卵やパスタを1本だけつかむといった繊細な作業も可能となっています。アウトドアに限らず、家庭でも使いたいトングです。
- 商品名:オークス「ソースもすくえるガッシリトング レイエ LS1568」
- 公式サイト:商品はこちら
おすすめアウトドアトング【取り分け用】
取り分け用のトングは柄が短く、硬い素材であるナイロン製が向いています。そんな条件にマッチしたおすすめのトングを紹介します。
サーモス「ナイロントング KT-T002」
ナイロンでできており、盛り付けにおすすめのトングです。全長約22cmと短めで、楕円形の先端により小さな食材もつかみやすくなっています。
柄の部分には突起が付いており、テーブルに置いても先端が浮きます。調理中もテーブルに置いておけるので便利です。先端のギザギザは丸みを帯びているため、フッ素コーティングがされているフライパンとの相性もよいでしょう。
重量は約50gと軽量で、アウトドアに持っていくときに負担になりません。収納に便利なストッパーも付いているため、使わないときも邪魔にならないのがうれしいポイントです。
- 商品名:サーモス「ナイロントング KT-T002」
- 公式サイト:商品はこちら
まとめ
アウトドア用のトングは、扱う食材別に素材・設計が工夫されているのが特徴です。基本的に、たき火用のトング(火ばさみ)と食材用のトングは別物なので、最低限たき火用と食材用で分ける必要があります。
食材用についても、可能であれば生肉用とそれ以外で、計2本は用意するのが望ましいでしょう。食材用のトングは、主に先端の太さで用途を分けるのがおすすめです。薄い肉や野菜をつかむには細いものが、厚い肉や魚の身、パスタをつかみたいときは太めのものが適しています。
家庭で使えるトングも多いので、自分がどのようなシーンで使いたいかを考え、ぴったりのトングを見つけましょう。