東シナ海に沈むサンセットから漁火を眺めて過ごす平戸キャンプ旅、最後の夜 | 日本の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.10.25

    東シナ海に沈むサンセットから漁火を眺めて過ごす平戸キャンプ旅、最後の夜

    生月島にある「SUN SEA(旧御崎キャンプ場)」

    平戸キャンプ旅、2泊目は生月島にある「SUN SEA(旧御崎キャンプ場)」で。右端にテントを張ってます!

    片道900km。移動手段を工夫すれば2泊3日でも心に残るキャンプ旅は楽しめる

    2泊3日の長崎県平戸キャンプ旅、2日目は丸一日をかけて平戸の雄大な自然と歴史的建造物を巡り、生月島にある「SUN SEA(旧御崎キャンプ場)」にやって来ました。生月島の北西部、大バエ灯台からも近い海辺の高台にあります。

    表通りから少し中に入ると、管理棟があります。この日は、管理人さんが不在の無人営業日。完全予約制で、管理人さんがいなくても事前に料金を支払っておけば利用ができます。シャワーも事前に予約しておけば利用できます。ただし無人営業日は、管理棟の機能(レンタルや販売)がないので、必要なものは自力で準備しておく必要があります。トイレは、併設されている公共駐車場と共用です。

    夕陽が美しいSUN SEA(旧御崎キャンプ場)はこんなところ

    キャンプ場入り口にある看板

    キャンプ場入り口にある看板。QRコードを読み込んで、テントサイトを確認しながら入場しました。

    管理棟

    こちらは管理棟。利用日は、たまたま管理人さんが不在の日。普段は、レンタルや販売品も充実しているそうです。

    誰もいないキャンプ場というのは、なんだかドキドキします。場内は、牧場のように起伏のある芝生地です。西側には、荒々しい岸壁があり、その向こうに東シナ海を見渡せます。しかも、車の乗り入れができるオートフリーサイト。この日は、まだほかのお客様もいなかったので、ゆったりとしたキャンプを楽しめそうです。到着時は、西風がそこそこ強く吹いていたので、サンセットが目の前に見える海抜けの場所は諦めました。小高い丘が風よけになる比較的フラットな地形の場所を選んでテントとタープをセット。トイレや水場も近いので、ここは普段から人気がありそうです。

    キャンプ場のシャワー

    シャワーもあり。1回15分、330円で利用できます。

    遊歩道や釣り場にも隣接

    サンセットまで時間があったので、場内を歩いてみました。場内を通るように生月島自然歩道が整備されています。少し前に見てきた大バエ灯台から、荒々しい岸壁が望める塩俵いこいの広場まで約3.2km。朝の散歩にも丁度良い距離です。

    生月島自然歩道の看板

    今回は、思いのほか時間がなく、釣りもハイキングもできず。皆様はぜひ、キャンプ場から気軽に歩ける生月島自然歩道からの景色を楽しんでください。

    テントサイトを遠くにみながら、ゆっくりと沈む太陽を眺めます。サンセットの瞬間は、雲にかかってしまいましたが、独特の地形と海を望む夕景は、心に残る美しいものでした。テントサイトでは、その日の料理を妻で料理研究家の小牧由美が仕込んでいます。ある程度、準備ができたところで、平戸産の食材を使ったアウトドア料理を撮影しました。そちらもぜひチェックしてくださいね。

    サンセットタイムのテントサイト

    サンセットタイムのテントサイト。この先は海辺に降りられて、そこがどうも釣りポイントのようでした。

    前日に酒蔵を訪ねて買った「フィランド」というお酒をやりながら、のんびりと夕食を愉しみました。風のせいか、前日よりも少し冷えていたので、焚き火を囲み、平戸瀬戸市場で買った新あごの一夜干しを焼いて。遠く海の向こうには、漁火らしき明るい光が浮いています。火をいじり、夜の海を眺めながら、穏やかで心地よいキャンプの夜は更けていきました。

    焚き火を愉しむ様子

    その土地の酒と食材を愉しむ大人のキャンプ。最高です!

    キャンプ道具を宅急便で送るコツ

    翌朝は、キャンプ道具を撤収しながら、段ボール箱に梱包します。そう、キャンプ道具を宅急便で返送するためです。段ボールは、行きに使ったものを再利用。若干、へたっている箱もありましたが、テープで補強すれば大丈夫。今回は、140cmサイズが3箱、そして、160cmサイズが1箱。フルに入れると20kg近くになります。底を持って荷物を運ぶと、持ちにくいだけではなく、腰を痛める可能性もあるので、僕は必ずPPバンドを使います。ホームセンターでロールで購入し、併せてPPバンドストッパーという簡単にバンドを締め付けられるパーツを買っておきます。このバンドを1箱に2本巻いておけば、驚くほど持ち運びが楽になり、箱の強度も増します。ぜひ試してみてください。

    参考まで、今回の宅急便料金は、片道9,000円弱でした。行きは、松浦市の営業所留めで発送しましたが、帰りは平戸の営業所に持ち込んで出荷。翌日には、名古屋の自宅に届くので、自家用車で出かけるキャンプよりも積み込みの手間がなくとても楽でした。

    キャンプ道具を運んだ段ボール箱

    今回のキャンプ道具はこれだけ。タープのポール、テーブルなど長いものを160cmサイズの箱に。ほかは、140cmサイズの箱に分けて入れました。重量が規定よりも重くなると送料が高くなるので注意。

    PPバンドを使って梱包

    PPバンド(黒いストラップ)は、帰りも使うので捨てずにとっておきます。これがあるだけで、持ち運びやすさが格段に変わります。

    PPバンドとストッパー

    PPバンドとストッパーは、ホームセンターで購入できます。

    このキャンプ場は、管理人さんがいなくてもゴミを置いていけたので、とても助かりました。レンタカー利用のキャンプ旅で一番気になるのは、帰りのゴミ問題。最終日に泊るキャンプ場は、必ずゴミの処理ができる場所を選ぶことが大切です。

    商用バンのレンタカーを利用

    今回は、商用バンのレンタカーを利用。荷物がたくさん積める車種としては、ミニバンやSUVよりも格段に安いので助かります。今どきは禁煙車もありますし、こちらはハイブリッドで燃費もよく、快適なドライブを楽しめました。

    テントサイト

    撤収が終わったあとのテントサイト。お世話になりました。

    SUN SEA(旧御崎キャンプ場)

    • 所在地:長崎県平戸市生月町壱部1492-1
    • 利用時間:13時(チェックイン)~翌日11時(チェックアウト)
    • 営業期間:通年
    • 入場料金:大人550円、3歳以上220円、ペット550円
    • サイト使用料(テント、タープ各1張り込み):ソロ1,650円、2~4人2,750円、テント・タープ追加料金 各1張り1,100円
    • その他:2023年11月16日〜2024年3月初旬までリニューアル工事を実施。サイトの整地ほか、サウナ、五右衛門風呂、ドッグランなどを新設予定。
    • ホームページ: https://gattarai.com/camp/

    もう少し平戸を散策してみます

    快適なキャンプを楽しんだ帰り道も、もう少し平戸を観光してみました。キャンプ場近くの塩俵の断崖を見たら、生月島の西側を走るサンセットウェイへ。この道は、数々の自動車会社のコマーシャルが撮影された場所だそうです。緑豊かな丘陵地から海へとつながる地形。そこを走る道は、まるでロケーション(撮影)のためにあるような美しさでした。ニュージーランドで撮影したのだろうと勝手に想像していたコマーシャルが、日本国内で、しかも平戸で撮影されていたとは。ちょっと驚きでした。それほど、ダイナミックで美しい景色なので、ぜひ平戸に行ったら走ってみてください。

    平戸を代表する景勝地、塩俵の断崖

    平戸を代表する景勝地、塩俵の断崖。俵を積んだような独特の岩が重なっています。ここは長崎県新観光百選にも選ばれているそうです。

    コマ―シャルで何度もみたことがある風景

    生月島の西岸を走るサンセットウェイ。テレビコマ―シャルで何度もみたことがある風景が広がっていました。

    映画の舞台にもなった薄香漁港へ

    生月島から平戸島へ戻り、宅急便を出したら、なんだかホッとしました。宅急便の営業所で、スマホを見ると、高倉健さん主演の映画「あなたへ」の舞台にもなった薄香(うすか)漁港が近いことがわかりました。聖地巡礼ではないですが、ちょっと見たくなったので行ってみました。映画で見た印象よりもかなり小さな漁港でした。港に車を停めて写真を撮ろうとしたら、目の前の家のガレージで、おばあちゃんが魚をたくさんならべて、なにかをしていました。「こんにちは」と挨拶をして、なにをしているか聞いてみました。

    「この季節に取れたあご(トビウオ)を焼いてるんだよ。炭火でじっくりと焼いて、天日で干して出汁にするんだ。毎年やっているけれど、今年が最後じゃないかな。大変な作業だからね」

    時間をかけて丁寧に焼いた新あご

    おばあちゃんが時間をかけて丁寧に焼いた新あご。

    おばあちゃんは80歳。毎年自分で使う1年分の焼きあごをこの時期にまとめて作るのが恒例行事なんだそうです。薄香の人々は、昔からそのようにしてきたそうです。しかし、皆が高齢になり、薄香漁港周辺では、ほかに手作りの焼きあごを作る人を見かけなくなったとか。

    「食べてみるか」と焼きたてのあごをくれました。海の旨味が凝縮されたような深い味わいに驚かされました。聞けば、塩をせずひたすら炭火で焼いているから、あごの旨味が引き出されるのだとか。店では買えない、地元の方が食べる本物の味に出会えたことに感動しました。おばあちゃんの旦那さんは、高倉健さんの映画の撮影の際に漁船に同行し、撮影で献花した花束を回収し、それを仏壇に飾ったのだとか。そんな裏話まで聞かせていただき、なんだか心がほっこり。薄香漁港に行ってほんとうによかったです。第1話でも書きましたが、今回の平戸旅は、きっと「平戸の出汁」と「健さんの映画」に導かれたのでしょう。

    映画の撮影地にもなった薄香漁港

    映画の舞台にもなった薄香漁港。静かな場所でした。

    最後に平戸大橋を渡り、もうひとつ気になっていた教会、田平天主堂を見学しました。

    田平天主堂

    こちらは最後に寄ってみた田平天主堂。1918年に完成した国指定重要文化財。赤レンガで作られた重厚な作りと、内部のステンドグラスが印象的でした。平戸の教会はどこも素晴らしく、この土地の文化や歴史を垣間見ることができました。

    2泊3日の長崎県平戸キャンプ旅。目に見えるもの、食べるものすべてが新鮮で、いい旅でした。飛行機とレンタカー、そして宅急便を駆使すれば、遠くのキャンプ場にも長期休暇を取ることなく短時間で旅することができます。皆様も、自走にこだわらず、全国にある素敵なキャンプ場を訪ねてみてはいかがでしょう?

    今回参考にした旅の情報はこちら

    私が書きました!
    フリーランスライター
    山本修二
    東京生まれ、名古屋在住。自転車好きなライターとして、本誌を中心に長らく東京で活動し、2015年に名古屋へ移住。東海エリアの食とアウトドア環境に魅了されっぱなしの日々を過ごしている。肩の力を抜いてユルく自転車に乗りたい人のためにまとめた著書『スポーツ自転車でいまこそ走ろう!』(技術評論社)、好評発売中です。http://yamabon.jp

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