話題のパックラフトで紀伊半島の秘境を探検!ツアーなら初心者でも安心
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    2023.08.13

    話題のパックラフトで紀伊半島の秘境を探検!ツアーなら初心者でも安心

    大きな岩の間を進むパックラフト

    流れのゆるやかな川なら、余裕をもって景色を眺められる。

    最近話題のパックラフトで川旅を楽しんでみませんか?

    今回は、和歌山県の静閑瀞(せいかんとろ)という紀伊半島屈指の絶景スポットでパックラフトに初挑戦しました。そのときの様子をレポートします。

    「パックラフト」ってなに?

    川岸に置かれた2艘のパックラフト

    バックパックに入っていたものがこんなに大きくなるなんてびっくり。

    パックラフトは簡単にいうと1人乗り、または2人乗りの空気充填式のゴムボート。

    1人乗りの場合、重量は約3〜4kg程度とカヤックにくらべるとかなり軽量です。空気を抜いて折りたためば、バックパックに入れられるほどコンパクトになります。そのため、自転車や公共交通機関を使っての陸地を移動する旅やキャンプも楽しめ、行動範囲を広げられるのがメリットです。

    めざすは紀伊半島の秘境「静閑瀞(せいかんとろ)」

    静閑瀞の風景

    静閑瀞は静寂に包まれ神秘的なスポット。

    パックラフト未経験の筆者は、まずは体験をしてみようと思い、ガイドさんが同行してくれる体験ツアーに申し込みました。

    目的地は、和歌山県と三重県の間を走る熊野川に注ぐ赤木川の支流・和田川にある「静閑瀞」。世界文化遺産となっている「熊野古道」など、歴史と自然の恵みにあふれるエリアにあります。

    大阪・名古屋から車で約4時間、東京からは7~8時間。現地到着まで時間がかかるうえ、道路からも遠くはなれ、携帯電話の電波もなかなか入りません。なるほど、紀伊半島の秘境といわれるのもうなずけます。

    ガイダンスを受け心の準備

    バックパックを背負う女性

    いざ出発!

    パックラフトツアーのガイド担当は「くまの・川遊び部」代表、佐竹さん。地図を見ながら、今日のツアーのガイダンスを受けます。

    なんと今回は、川を下るだけでなく、最初はバックパックを背負って川上へ向かうとのこと。よろけたり、転んだりしないのでしょうか?

    「荷物もそんなに重くありませんし、この川は流れもあまり強くないので、ゆっくり進めば初心者さんでも大丈夫ですよ。」と佐竹さん。その言葉を聞いて安心しました。

    ウエットスーツや機材はすべてレンタルで楽ちん!

    バックパックの装備

    メッシュ素材のバックパックに、パックラフト、パドル、ライフジャケットなどが入っている。

    ふだん川遊びをしない人にとって、まず心配になるのが道具類。今回のツアーでは、ほぼ一式レンタルしてもらえたので最小限の持ち物ですみました。

    レンタルしてもらったもの

    • パックラフト一式
    • ウエットスーツ一式
    • ライフジャケット
    • ヘルメット
    • グローブ
    • シューズ
    • 水中メガネ

    自分で用意したもの

    • 水着
    • 防寒用としてラッシュパーカ
    • タオル
    • 着替え
    • 保険証のコピー

    写真撮影サービスがあるからカメラなしでも大丈夫

    もうひとつ、気になるのはカメラです。美しい風景や自分の奮闘ぶりを写真に残したい!とはだれもが思うもの。しかし、自分のスマホやカメラを水没させるわけにはいきません。

    なんと、このツアーは写真サービスがついていました。パックラフトに夢中になって「撮り忘れた!」と後悔することはなさそうです。

    パックラフトをかついで、冒険スタート

    まずは、車を停めた場所から川を見下ろして、ゴール地点の確認。フィニッシュは少し流れが速く、白波が立っているポイントです。

    無事に通過できるのか?

    だんだんテンションがあがってきます。

    今回はゴール地点から川を遡っていき、元の場所に戻ってくるコースです。準備が整い、バックパックを背負って移動開始。はじめは川沿いの林の中を進みます。

    道具を背負って林道を歩く男性

    パックラフトをかついで自由に動けるのがメリット。

    ときどき、川の中を歩くこともあります。川底の石の上に足をのせるとバランスを崩しやすいので要注意です。

    川の中を歩く

    一歩一歩慎重に歩きます。

    パックラフトに空気を入れる

    パックラフトに空気を入れる

    パックラフトに自分で空気を入れるのも冒険の醍醐味。

    30分ほど進んだところで、いよいよパックラフトに空気を入れます。空気は少ないとパックラフトの剛性が落ちて進みにくくなり、多すぎると破裂や空気漏れの原因になります。最後はガイドさんにチェックしてもらいバルブを閉めてできあがり。

    ここで、パドルの持ち方や操作法を教えてもらい練習します。

    乗り降りしやすいのもパックラフトの利点です。ここからはパックラフトに乗ったり、浅瀬でパックラフトをかついで歩いたりを繰り返しながら進んでいきます。

    「静閑瀞コース」は見どころいっぱい!

    空の色にあわせてコバルトブルー、エメラルドグリーンと表情を変える川面はとても神秘的。川底がはっきり見えるほど透き通っていて吸い込まれそう。水中メガネがあれば元気に泳ぎまわる魚もじっくり観察できます。また、いたるところに湧き水や滝など、変化に富む景色が目に入り退屈する暇はありません。

    パックラフトに乗り岩に滴る水を飲む

    これぞ岩清水。雑味のないおいしい水で水分補給。

    流れのゆるやかな瀞場ならではのお楽しみは「昼寝」

    エメラルドグリーンに光る川に浮かぶパックラフト

    まるで空に浮かんでいるような浮遊感を味わえる。

    ツアーの目玉のひとつは「お昼寝タイム」。パドルを漕ぐのをやめ、パックラフトの上に仰向けになって青空を見上げてみます。

    そよ風になびく木々の葉、岩肌で跳ね返る水の音。そして、ときどき鳥の鳴き声や動物の足音も加わって、自然の中に溶け込むような感覚になります。心地よくていつまでも寝ていたい気分に…。

    折り返し地点は「静閑瀞」。神秘的な岩場へ

    静閑瀞の風景

    静閑瀞は静寂に包まれる神秘的なスポット。

    さらに上流へ向かうと遠くに黒く大きな岩がそびえていることに気がつきます。ここが、今日の目的地「静閑瀞」です。近づくと、すっと静寂に包まれ、今まで通過してきた岩場とは違う存在感があります。

    ランチタイムでリフレッシュ

    岩場に座り川を見下ろす人

    静寂に包まれ、しばし無言でダイナミックな自然美を堪能。

    静閑瀞の岩場にパックラフトを寄せて、降りたったときの達成感といったら!

    ほっとしたら、お腹が空いてきました。用意してもらったお弁当を食べてしばし休憩です。仕上げは、水場で汲んだばかりのおいしい水で作ったホットコーヒー。

    「う~ん、おいしい!」

    水はクセがなく、コーヒーの香りと味を存分に引き立ててくれます。体が冷えてきたところにいただく温かいコーヒーはなんともおいしいものですね。

    折り返し地点から、いよいよ川下り

    川の流れにのってパックラフトを漕ぐ女性

    同じ川なのに向きが変わっただけで、行きとはまったく違う景色に見える。

    腹ごしらえも終え、ツアーの後半はここで折り返して川を下ります。流れに乗り、パドルでバランスをとりながら進んでいきます。難しいところは、ガイドさんがレクチャーしてくれるのですが、さすがに経験不足で何度か岩にひっかかってしまいました。ここは、場数を踏んでテクニックを磨いていく必要があるようです。

    激流クリアでフィニッシュ

    流れが早く白波のたつポイントに向かうパックラフト

    ゴール地点は流れの速いポイントでスリル満点。

    出発から約6時間。ツアーのはじめに確認したゴール地点に近づいてきました。高低差があるので流れが速く、白波がたち激流のように見えます。

    覚悟を決めて、どきどきしながら突入!

    ひっくり返りそうになるのをなんとかこらえ、無事通過することができました。ツアー最後の仕上げにこのスリル。やりきったという達成感と充実感をもって終えることができました。

    最初は体験ツアーでパックラフトを楽しもう!

    パックラフトはコースにより、難易度が大きく分かれます。水辺のアクティビティは危険がともなうので、慣れないうちはプロが同行するパックラフト体験ツアーがおすすめです。

    ネットで検索するときは、緩やかな流れを意味する「静水コース」、「初心者OK」などをキーワードに入れると見つけやすくなります。ぜひ、パックラフトで新たな冒険の旅を楽しんでください。

    (取材協力・写真提供/くまの・川遊び部)

    「くまの・川遊び部」公式サイト https://www.kumakawabu.com/

    私が書きました!
    アウトドア&旅好きライター
    のんびり風子
    茅ヶ崎生まれ愛知県在住。アウトドアライフ・料理・ゴスペル音楽をこよなく愛し、週末はキャンプ、登山、SUP、ロードバイクなどを楽しんでいます。いつか海外でのテント泊やロングトレイルに挑戦するのが夢です!

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