夏キャンプを涼しく満喫するための暑さ対策は?【キャンプ場個人オーナーの快適キャンプ術 vol.5】 | キャンプのコツ 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.07.18

    夏キャンプを涼しく満喫するための暑さ対策は?【キャンプ場個人オーナーの快適キャンプ術 vol.5】

     

    個人で広島県江田島市に「Hawk Nest Family Village」というキャンプ場をオープンしたコージさん。そんなコージさんがキャンプ場オーナーの立場から、キャンプ場での快適な過ごし方について考えます。第5回は、夏キャンプの暑さ対策についてです。

    キャンプ場サイドの暑さ対策

    一昔前まで、キャンプといえば夏こそ本番といったイメージがありました。でも、今は夏がローシーズンになっている感さえあります。もちろん、春と秋は絶好のキャンプシーズンです。それに続く季節はというと、真夏よりも冬キャンプの方が今は定着しているように見えます。

    やはり、暑い夏はキャンプを控え、エアコンのきいた涼しい部屋で過ごすことが一番なのでしょうか。といっても、部屋でじっとしていると、キャンプ行きたいモードになる人も多いですよね。

    キャンパーの暑さ対策については、以前からさまざまな情報があるし、それぞれで実践していることもあると思います。では、キャンプ場側では何ができるか、考えてみたいと思います。

    そもそも日本の気温上昇ですが、この100年で全国の平均気温が約1度上昇しているそうです。それほど上がっていないと思うかもしれませんが、特に近年は最高気温が異常に上昇する日が増えているといわれています。

    また、ヒートアイランド現象が発生する都市部、例えば東京ではこの100年で平均気温が約3度上昇しています。ヒートアイランドとは、地面がアスファルトやコンクリートで覆われているため、放出されるべき熱がため込まれるなどして、その一帯がかなりの高温になってしまう現象です。

    こうしたことも踏まえ、キャンプ場でどんな手が打てるのか、考えてみました。

    • アスファルトやコンクリートは限られた場所に留める(特に新規オープンやリニューアル整備する際に留意)。
    • 草は除草剤で枯らしてしまうのではなく、草刈り機で刈ってグランドカバー的に低い背の草を残す(草が全く生えない砂地や地面にしてしまうと、ヒートアイランド現象に近いことが起こると考えられるため)。
    • 木陰にテントサイトを確保する(木陰と日なたでは、夏季は10度ほどの温度差が生じることもあるそうです。特にこれから開拓するキャンプ場では木陰に対する意識が必要。すでに伐採済みのキャンプ場でも、今後のことを考えて植樹をするなど検討が求められると思います)。
    • 風の抜けを意識し、空気がよどんでこもらないようにする(周囲の雑木伐採などのメンテナンスを心がける)。
    • 沢、海などでのアクティビティが活用できるような対応(キャンプ場側で自ら運用しなくても、地元の事業者の方々との連携で相乗効果を生み出すことも可能です)。
    完全に刈らず、グランドカバー的に草を残した「Hawk Nest Family Village」の草地。

    完全に刈らず、グランドカバー的に草を残した「Hawk Nest Family Village」の草地。

    また、対処療法的にはなりますが、以下の対策もあると思います。

    • 共用施設前などにミストシャワーを設置
    • 常設タープサイトの設置、あるいはタープの貸出しオプションの用意
    • 共有冷蔵庫の設置

    もちろん、キャンプ場側で打てる対策と、キャンパーご自身ができる対策と両面あります。そして、お互いが工夫や努力をするすることでさらなる効果が期待できる面もあるかと思います。

    木陰に設営したテント。

    木陰に設営したテント。

    キャンパーができる暑さ対策

    では、キャンパーはどんな暑さ対策を行えば良いのでしょうか。YouTuberのJJソロキャンプさんに、実際に行っている暑さ対策を伺ったので参考にしてください。

    私はバックパックひとつで徒歩キャンプをしているので、出来る対策は限られているのですが、実際に行っていることや効果が期待できる対策をまとめました。何より、熱中症の危険もあるので夏キャンプは注意が必要です。水分補給と一緒に、以下の対策を試してみてはいかがでしょうか。

    ①標高の高いキャンプ場へ行く

    一般的に、標高が100m上がると気温は0.6℃下がると言われています。猛暑日は山のキャンプ場へ行くことで一発解決!涼しく快適に過ごすことができます。

    ②遮光性の高いタープを張る

    徒歩キャンパーの私は重たいので持っていけないのですが、日陰を作るためにはポリコットンなどの遮光性の高いタープを張るのが必須。高めに張って風通しも良くすると、より涼しく過ごせます。

    ③暑さがピークの11時~15時の設営を避ける

    猛暑日はチェックインを遅らせて夕方からテントを設営をします。暑い時間帯にテントを設営してしまうと、昼間の熱気がテント内に籠ってしまうので、昼間に設営する場合は換気が必須です。

    ④冷却グッズに頼る

    扇風機以外にも、最近はたくさんの冷却グッズが出ています。私が使って良かったと思ったのは、ネッククーラーと折りたたみバケツに水を入れて足を冷やすこと。ネッククーラーは軽量だし、テントの設営・撤収時にも使えて便利。水に足を浸して冷やすのも効果は絶大!バケツに氷も入れれば、さらに涼しくて快適ですよ。

    ⑤通気性が高く速乾性の高い衣類にする

    コットン素材のTシャツは肌触りが良いのですが、汗をかくと乾きづらく肌にまとわり不快感が増します。そこで、速乾性が高い素材のTシャツがオススメ。私はモンベルのウィックロンTシャツが好きでよく着用しますが、汗をかいてもすぐに乾いてサラサラになるので重宝しています。

    ©JJソロキャンプ

    JJソロキャンプさんが標高と気温の関係に触れていますが、それに加えて地形もチェックをするとなお良いと思います。標高が高くても盆地の地形だと熱気がこもります。たとえば海辺よりも、山辺でも盆地のような場所の方が最高気温が高かったりします。標高が高くて盆地ではない場所、沢のある場所、もしくは標高が低くても海辺で風が流れる少し高台の場所などは、異常な高温にはなりにくいと思います。また、先述したように、テントの設営場所に木陰を選定すると効果があると思います。

    何事も無理は禁物ですし、熱中症対策などは万全を期してください。その上で、キャンパーの皆さんが夏キャンプを少しでも気持ちよく楽しめることを願っています。そして、キャンプ場運営側としても、最大限サポートできるよう努めていきたいです。

    私が書きました!
    キャンプ場「Hawk Nest Family Village」オーナー
    コージ(秋田浩一)
    30数年の会社勤務を経て、2021年12月に広島県江田島市にキャンプ場「Hawk Nest Family Village」をオープン。同キャンプ場の詳細・予約は、上記リンク先のウェブサイトをご覧くさい。
    私が書きました!
    徒歩キャンパー
    JJソロキャンプ(岩井純子)
    2020年、アウトドア未経験から急にキャンプに目覚めたアラフォー。徒歩キャンパーとして広島県内のキャンプ場に徒歩で出没中。キャンプの模様はYouTubeでゆるく公開中です。

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