タイの世界遺産の遺跡の街でいただく、馴染みの宿の朝ごはんが美味かった! | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.06.17

    タイの世界遺産の遺跡の街でいただく、馴染みの宿の朝ごはんが美味かった!

    スコータイ歴史公園の中心部にある遺跡、ワット・マハータート。
    ©Takaki Yamamoto

    著述家、編集者、写真家・山本高樹のタイ辛旨縦断紀行⑤

    世界遺産に指定された、古代都市スコータイ

    ナーンとプレーでの取材を終えた僕は、バスに乗って、スコータイまで南下しました。この街には、13世紀頃に栄華を極めたスコータイ王朝の都市遺跡があって、近隣のシー・サッチャナーライとカムペーン・ペッの遺跡とともに、「古代都市スコータイと周辺の古代都市群」として、1991年に世界文化遺産に登録されています。

    スコータイ歴史公園のワット・シー・チュムと、その中に祀られているアチャナ仏。
    ©Takaki Yamamoto

    スコータイの古代都市遺跡があるのは、新市街から西に十数キロ離れた場所に位置するスコータイ歴史公園(ムアン・カオ)になります。以前は、新市街とスコータイ歴史公園の間を結ぶ安い料金のソンテオ(乗合タクシー)がのんびり往復していたのですが、コロナ禍の影響で運休中……。僕は取材のため、レンタサイクルで汗みずくになりながらスコータイ歴史公園まで往復する羽目になりました。

    思わぬ苦労を強いられるはめになったスコータイでの取材でしたが、それでも歴史公園に残る貴重な遺跡と仏像の佇まいは、何とも言えない侘び寂びに包まれていて、味わい深いものがありました。

    TRゲストハウスの朝ごはん。
    ©Takaki Yamamoto

    世界遺産の遺跡見物に訪れる観光客に依存している部分が大きかったスコータイでは、取材で回っただけでもかなりの数のゲストハウスが閉業してしまっていましたが、僕が毎回泊まっている馴染みの宿、TRゲストハウスは元気に営業していたので、安堵しました。

    TRゲストハウスは、客室が清潔で居心地がいいだけでなく、朝の時間帯にロビーで食べられる朝ごはんが、本当においしくて。ベーコンやハム、目玉焼、野菜、パイナップル、トーストといった、オーソドックスなアメリカンスタイルの朝食なのですが、何しろ、ここまでの旅程でずっとタイ料理を食べ続けてきているので、このシンプルな普通の朝ごはんが、ほっとするんですよね……(笑)。忘れられない味です。

    長距離バスに乗って、さらに南へ

    途中の休憩所に到着した長距離バス。
    ©Takaki Yamamoto

    スコータイでの取材を終えた翌日、僕はバンコク方面行きの長距離バスに乗って、バンコクの手前にあるアユタヤーを目指して出発しました。タイ国内で運行している長距離バスは、大きくてがっしりとした真新しい車体のものが多く、乗り心地も快適。鉄道に比べると、運行時刻もかなり正確です。

    休憩所でいただいた、シンプルな汁麺。
    ©Takaki Yamamoto

    バスの路線や時間帯によっては、途中の休憩所で、食事とトイレのために30分ほど停車することがあります。休憩所の中には、汁麺や汁なし麺、ご飯ものなどの軽食を用意しているカウンターがあって、バスのチケットを見せると、好きなものを一品、無料でいただくことができます。長距離移動のさなかなので、腹の負担にならなさそうな汁麺を選んでいただきました。

    古都アユタヤーの遺跡、ワット・マハータート。
    ©Takaki Yamamoto

    もう一つの世界遺産の街、古都アユタヤー

    14世紀から18世紀まで、アユタヤー王国の都として国内外に広く知られていた、アユタヤーの街。無数の寺院の遺跡が今も残るこの街は、1991年に「古都アユタヤー」として世界文化遺産に登録されています。

    アユタヤーの遺跡は、スコータイの遺跡よりも時代が新しいのですが、寺院などの建物は、スコータイよりも崩れ去ってしまっているものが多く見られます。これは、アユタヤーでは建物の多くの部分を木造にしていたため、煉瓦造りの柱の建物が多かったスコータイよりも、保存された部分が少なかったからなのだそうです。18世紀のビルマの侵攻の際に、多くの建物が破壊されてしまったことも影響しています。

    ワット・マハータートの境内に残る、木の幹に取り込まれた仏像の頭部。
    ©Takaki Yamamoto

    古都アユタヤーを象徴する存在として特に有名なのは、ワット・マハータートという寺院の境内にある、大樹の幹に取り込まれてしまった仏像の頭部ではないかと思います。かつては仏像の形であったものが破壊された後、どのような成り行きを経て、木の中に取り込まれることになったのか……。今は知る由もありませんが、自然の力と人の祈りとが結合した神聖な場として、毎日多くの人々が参拝に訪れています。

    手長エビのグリルを載せた、バミー・ヘーン(汁なし麺)。
    ©Takaki Yamamoto

    アユタヤーの街では、泊まっていた宿に近い場所にある、チャップカン・ハイソーというヌードルショップによく通っていました。以前はオーソドックスな麺料理しかなかったのですが、最近は、アユタヤーの名物の一つでもある手長エビのグリル(クン・メーナーム・パオ)を豪快にのっけたバミー・ヘーン(汁なし麺)がメニューイン。試しに注文してみたら、すごいインパクトの一品が運ばれてきました。見た目だけでなく、注文を受けてから捌いて焼かれている手長エビなどの味も、ちゃんとおいしかったです。

    タイを縦断する旅が終わるまで、あともう少しです。

    ———

    取材協力:
    『地球の歩き方タイ 2024〜2025』
    (地球の歩き方 2023年6月8日発売)

    私が書きました!
    著述家・編集者・写真家
    山本高樹
    1969年岡山県生まれ、早稲田大学第一文学部卒。2007年から約1年半の間、インド北部の山岳地帯、ラダックとザンスカールに長期滞在して取材を敢行。以来、この地方での取材をライフワークとしながら、世界各地を取材で飛び回る日々を送っている。著書『冬の旅 ザンスカール、最果ての谷へ』(雷鳥社)で第6回「斎藤茂太賞」を受賞。

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