北タイの古都チェンマイで、朝餉にすするボートヌードルが美味い! - 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2023.06.10

    北タイの古都チェンマイで、朝餉にすするボートヌードルが美味い!

    チェンマイを建設したメンラーイ王(中央)と、ラームカムヘーン王(右)、カムムアン王(左)の像。
    ©Takaki Yamamoto

     

    著述家、編集者、写真家・山本高樹のタイ辛旨縦断紀行②

    無数の寺院が今も残るかつての王都、チェンマイ

    チェンラーイでの数日間にわたる取材を終えた僕は、バスで180キロほど南下し、チェンマイの街にやってきました。ラーンナー・タイ王国の都として栄えた歴史を持つこの街は、国内外から大勢の観光客が訪れる、タイでも随一の人気を誇る街でした。

    ただ、2020年から始まったコロナ禍の影響で、チェンマイの観光産業は、チェンラーイ以上に深刻なダメージを受けていたようです。以前から何度も取材に訪れていたレストランやカフェ、ショップ、ホテルやゲストハウスなどのうち、かなりの物件が廃業してしまっていました。それだけ観光産業への依存度が高かったということなのでしょう。僕も少し切ない気分になりながら、街を日々歩き回りました。

    旧市街の中心部にある寺院、ワット・パンタオ。
    ©Takaki Yamamoto

    チェンマイの街には、なんと100を超える数の大小の寺院があるそうで、確かに歩いていると、常に視界のどこかしらには、寺院の尖塔や屋根の姿が入ってきます。個人的に好きなのは、旧市街の中心部にある、ワット・パンタオという寺院。ほどよい大きさのお堂の佇まいも良い感じですが、中に祀られている金色の仏像も荘厳で落ち着きのあるお姿で、その前に坐って、ずっと眺めていたい気分になります。

    ワット・パンタオの内部に祀られている金色の仏像。
    ©Takaki Yamamoto

    チェンマイの旧市街を囲む堀に沿って続く道。
    ©Takaki Yamamoto

    チェンマイの行きつけの店で、朝ごはん

    チェンマイに滞在する時は、旧市街の東にあるターペー門の近くにいつも宿を取ります。取材に出かける際に都合のいい位置にあるのと、食事や買い物をすぐ近くですませられるので、便利なのです(とにかく毎日の取材がハードなので、それ以外のことではできるだけ力をセーブしたくて……)。朝ごはんは、時間がない時は前の日にセブンイレブンで買っておいたパンとジュースですませることもありますが、少し余裕のある時は、ターペー門から南に10分ほど歩いたところにある、なじみの食堂に行きます。

    小舟の上にしつらえた調理場で、腕をふるう店主。
    ©Takaki Yamamoto

    コレアン・ボートヌードルという名のこの店は、朝の7時頃にはもう営業していて、店の端に置かれた小舟の上にしつられられた調理場で、店主のおじさんが黙々と麺をゆでています。朝の光が差し込む中、立ち昇る湯気を前に腕をふるうおじさんの姿をぼんやり眺めていると、自分の注文した麺が運ばれてきます。

    看板メニューのボートヌードル(クイッティアオ・ルア)は、豚もしくは牛の血を混ぜて作ったコクのあるほんのりピリ辛のスープ(ナムトック)に、ゆでた米麺と、薄切り肉やつみれが入っています。朝ごはんにさっとすすると、身体が温まって、今日も何とか取材を頑張ろう、という力が湧いてくる気がします。

    調理場のおじさんの所作を眺めながらいただく、ボートヌードル。
    ©Takaki Yamamoto

    タイを代表する麺料理の一つ、パッタイ。
    ©Takaki Yamamoto

    困った時には、パッタイを選べば間違いなし

    チェンマイでの取材中は、朝から夕方までずっと出歩いていて、徒歩やレンタサイクルでひたすらあちこちを巡ります。途中、どこかでおひるごはんを食べるにも、ここらへんで食べとくか、と適当なタイミングで店を決めることが多いのですが、どこで食べてもそんなに外さないタイ料理といえば、パッタイではないかと。米麺と卵と具材を甘じょっぱい味付けで炒めたこの料理に、今まで何度助けてもらったことか……。この日食べたパッタイは、肉や魚介は使われておらず、炒めた麺を薄焼き卵でくるんだ、ちょっと小洒落たパッタイでした。

    チェンマイでの取材の日々は、まだもう少し続きます。

    ———

    取材協力:
    『地球の歩き方タイ 2024〜2025』
    (地球の歩き方 2023年6月8日発売)

    私が書きました!
    著述家・編集者・写真家
    山本高樹
    1969年岡山県生まれ、早稲田大学第一文学部卒。2007年から約1年半の間、インド北部の山岳地帯、ラダックとザンスカールに長期滞在して取材を敢行。以来、この地方での取材をライフワークとしながら、世界各地を取材で飛び回る日々を送っている。著書『冬の旅 ザンスカール、最果ての谷へ』(雷鳥社)で第6回「斎藤茂太賞」を受賞。

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