ファミリー+ワンコで楽しむ!熊野古道ルートと和歌山県那智勝浦町でマグロ三昧の旅
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    2023.04.15

    ファミリー+ワンコで楽しむ!熊野古道ルートと和歌山県那智勝浦町でマグロ三昧の旅

    大門坂の「夫婦杉」

    キャンピングカーを停めた無料駐車場から「大門坂」へ。入り口スグに鎮座する「夫婦杉」はまるで門番のような趣でした。

    東京からナンとも遠い「熊野古道」

    私が暮らす東京・世田谷から、和歌山県「那智勝浦」まではクルマで約550km(東名高速道路と第二東海自動車道を経由した場合)。以前より自動車道は延びたといえ、それでも7時間以上かかります。新幹線を利用した電車の旅でも同様。まぁ、遠いですよね。沖縄に飛行機でバイーンと行く方がよっぽど近いです。

    そんな熊野古道、まとまった休みがないと、なかなか行けない場所。先日のこと。「子どもの春休みにどこ行くー、何するー」と夫と晩酌会議(私たちは毎晩夕飯中にダラダラ呑みながらアレコレ決めます)。伊豆? 外房? 最後の雪山? ふっと「熊野古道」に行きたいなと思ったのでした。なんでかよくわからないけど、こういうときって土地に呼ばれている。そう思うようにしています(笑)。

    「熊野三山」のひとつ「熊野那智大社」の鳥居

    「熊野三山」のひとつ「熊野那智大社」。鮮やかな朱色の大鳥居に目が覚めるようでした。

    「熊野古道」とは

    全国に約3,000社ある「熊野神社」の総本山「熊野三山」。熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社に通じる「参詣道」の総称を「熊野古道」と呼びます。三重・奈良・和歌山の3県にまたがる紀伊半島の険しい自然と歴史的背景があり、「紀伊山地にある3つの霊場と、そこを結ぶ参詣道」は、2004年ユネスコの「世界文化遺産」に登録されました。

    あたり前ですが、すべての道を制覇するのは大変なこと。今回は世界遺産としての雰囲気が「わかりやすく」、9歳と4歳の息子たちと10歳のボストンテリアが「歩きやすく楽しめる」場所をピックアップして旅しました。

    とはいえ先ほども述べたように熊野古道は遠い。一気には行かず、まずは東京から三重県伊勢でワンクッション。その後、県をまたいで和歌山県「那智勝浦」へと向かったのでした。

    熊野古道「大門坂」を歩く

    熊野那智大社のすぐ傍までクルマでアプローチできますが、せっかくなら「熊野古道」を歩きたい。世界のお宝を味わいたい。ということで訪れた「大門坂」でした。

    大門坂の目印

    ●10:42● 私たちのスタートは相変わらず遅い。今回も参考のため通過時間(一番左)を表記します。

    熊野那智大社への参道、大門坂の入り口は「無料駐車場」から2分ほど歩いた場所にあります。

    「大門坂」入り口

    あちこちに看板があるので迷うことはないと思います。

    きんかんの無人販売所

    のどかな”きんかん”の「無人販売所」。

    このあたりにある「大門坂茶屋」では、平安時代の衣装の貸し出しも行なれていました。撮影できたり、熊野那智大社までの散策ができるプランもあるそうです。旅の記念におもしろいですね。

    石段・石畳の「大門坂」

    熊野古道のかつての面影を、もっとも色濃く残しているといわれる「大門坂」。

    鬱蒼とした森。立派な老杉に囲まれた石段・石畳の参道は「熊野那智大社」まで約1km続きます。この日は日曜でしたが、長男の朝勉強に手間取ったのがよかったのか(笑)、駐車場に着いたのが10時半過ぎ。早起き組はすでに出発してしまったのでしょう。ほぼ貸し切り状態でのんびり歩くことができました。

    よく申し上げていることですが、私は歴史や宗教に疎く、「熊野古道」に関して詳しく書くことはできないのですが、もしこの参道が家の傍にあったら、毎日でも歩きたくなるくらい清々しいステキな道でした。ゆっくり登っても40分ほどで、心地よい負荷を感じました。

    那智山参道の467段の石段を登る

    ●11:06● 鬱蒼とした石段は終わりましたが、熊野那智大社まではさらに467段を登ります。ここ、ダイレクトにキツい!

    参道には、たくさんのおみやげ屋さんがありました。疲れたら一休みするのにちょうどいいですね。

    那智山参拝道案内図

    「那智山参拝道」案内図です。ご覧の通り山道をけっこうな勢いで歩きます。必ず動きやすい服装、歩きやすい靴で。

    地図を見ると、目にも鮮やかな朱色の「熊野那智大社」。その真横には対照的な質素な「那智山青岸渡寺」がお互いの屋根がくっつきそうなほど隣接して建っているのが印象的でした。

    手水舎

    境内に到着。「手水舎」で身と心を清めます。

    参拝する様子

    ●11:33● お参りします。ちょうど「神前式」の最中でした。

    登頂

    標高約330m。境内からの眺めは最高!

    胎内くぐり

    境内にある樹齢850年以上のクスノキ。空洞になった木のなかをくぐりぬける「胎内くぐり」ができます。

    樹高27m、幹回り約8.5mもあるこの立派なクスノキは、平重盛の御手植と伝えられているそうです。願い事を書いた「護摩木」(300円)を持ってくぐりました。

    熊野那智大社

    • 所在地:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1
    • 電話番号:0735-55-0321
    • 参拝時間:7:00~16:30
    • ホームページ:https://kumanonachitaisha.or.jp

    「那智大滝」に向かいましょう!

    熊野那智大社のある那智山には、栃木は日光の「華厳滝」、茨城県の「袋田の滝」とともに日本三大瀑布に数えられる「那智滝」があります。熊野那智大社の「御神体」であり、もちろん「世界遺産」です。

    那智大滝への道を示す看板

    「青岸渡寺」を過ぎ、「三重の塔」越しに眺めた那智滝の神々しさに感嘆の声を上げ、看板に沿って滝方面へと歩きました。

    石段を下る子ども

    ●11:56● 滝へと続く道は、急な石段。木漏れ日がとても気持ちよかった。

    那智滝入り口

    那智滝は飛瀧(ひろう)神社にあります。

    滝に近づくにつれ、森に漂う湿気がより濃くなっていきました。やがて切り立った崖から水のカタマリが垂直に落下する那智の滝が現われました。

    那智滝を望む御滝拝所舞台

    ●12:15● 滝が真正面に見られる「御滝拝所舞台」に上がりました。入場料は、大人300円、子ども200円、未就学児無料。

    全体的に「ドッグフレンドリー」な熊野那智大社。私たちのほかにも何人ものイヌ連れが楽しんでいました。だけど「御滝拝所舞台」はペットNG。夫と交代で参拝しました。

    滝壺までの落差は133m。「一段の滝」としては日本一だそうです。力強く荒々しい自然は、人間が決して太刀打ちできない凄味がありました。しばし滝に圧倒されていると、私たちの隣で粘っこい関西弁で説明していたガイドさんは、「このところの雨続きでいつもの倍の水量があります。ラッキーですよ!」みたいなことを言っていました。そうなんですねー。ちなみに自然豊かな那智山には、この那智大滝をはじめ48もの滝があるそうです。滝のハシゴをしつつ山道を歩いても気持ちよさそうですね。

    那智勝浦の町へ降りてマグロを食す

    那智滝から、ふたたび大門坂を下り、キャンピングカーを停めている無料駐車場へ。6kmくらい歩いたでしょうか。お腹ぺこぺこです!  那智勝浦の町に急行しました。目指すはマグロが食べられるお蕎麦屋さん、「十割そば森本屋」。勝浦港から1本入った場所にあります。

    十割そば森本屋のランチ

    もり蕎麦、ミニまぐろ丼、味噌汁、漬け物が付いた「ミニセット」で1,500円でした。これを2セットと天ぷら(800円)をオーダーして家族でシェア。

    私がよく知っている千葉県勝浦市はカツオの町ですが、和歌山県の那智勝浦町はマグロ漁業が盛んな場所。

    ミニマグロ丼

    ●14:18● お蕎麦にねっとりとしたマグロ丼のおもしろい組み合わせ! 家族みんな無言で平らげました。

    熊野那智大社のトレッキング疲れにしっかりタンパク質補充したのでした。お蕎麦もキュッと締まってコシがあり、おいしかったです。

    十割そば森本屋

    • 所在地:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町勝浦451
    • 電話番号:0735-52-4578
    • 営業時間:11:00~14:00
    • 定休日:火曜
    ビン玉

    お店の軒にぶら下がっている「ビン玉」。

    那智勝浦の町でよく見かけるこのガラス玉は、かつてマグロ漁で使われていた「ウキ」です。土曜の夜やイベントの日にはライトアップされます。前の晩、土曜日だったこともありちらっと通りかかってみました。

    ライトアップされたビン玉

    ライトアップされたビン玉。なかには、ろうそくが入っていました。

    「マグロ欲」爆発

    お蕎麦屋さんでいただいたおいしいマグロに目がハートになりました。もう少し食べたいなー。那智勝浦にはなんとマグロの「無人販売所」がいくつかあると聞いて、買い付けに行ってきました。「十割そば森本屋」から600mくらいの距離の「片原魚店」へ。

    マグロ無人販売所

    本当に無人なんですけどー(笑)。この光景、素直にビックリしました。

    この日はガラスケースに「キハダマグロ」が並んでいました。夕飯はキャンピングカーのなかで「葱鮪鍋」と「ポキ」を作りましょう。

    キハダマグロ2パック購入

    キハダマグロ2パック購入

    片原魚店は基本的に業者向け(県内外の鮮魚店や飲食店)の「卸売り」をメインとしている魚店だそうです。大々的にまぐろを並べてはいないとか。とはいえ店頭で解体作業などもして冷蔵庫に保管しています。対応できるスタッフさんがいれば、「量り売り」にも応じてくださるそう。不定期での休業もあるようなので、行かれる方はあらかじめ電話で確認したほうがよさそうですね。

    片原魚店

    那智勝浦のキハダマグロでポキ作成

    那智勝浦のキハダマグロでポキ作成。移動した山中でいただきました。

    熊野古道に熊野那智大社。滝もよかったですね。ド迫力の水量は、眺めているだけで私の奥底にあるドロドロした部分が洗い流されるようでした(笑)。那智勝浦。遠いだけあって、とてもおもしろく魅力的な場所でした。行ってよかったー。

    私が書きました!
    旅のエッセイスト
    国井律子
    1975年東京生まれ。大学卒業後ラジオレポーターなどを経て二輪雑誌でエッセイスト・デビュー。現在は、オートバイのほか、旅、クルマ、自転車、サーフィン、スノーボード、アウトドアなど多趣味をいかしたエッセイを執筆中。ハーレーダビッドソン/スポーツスター1200xl、HONDA XR230、キャンピングカー所有。自転車はデローザ、寺田商会/minidisk、電動アシスト付きママチャリ。旅が好きなのと同時に、おうちも大好き。家での一番の趣味は収納。いかにラクするか考えること、「時短」という言葉も大好き。嫌いな言葉は「二度手間」。インテリア、ネットショッピング、お取り寄せグルメ・酒、手抜きおつまみ作りに熱心。「痩せたい」というのが口癖。飼い犬はボストンテリア。ふたりの男児の母でもある。https://ameblo.jp/kuniritsu/

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