
山ごはん用にスープと味噌汁、2種類の干し野菜ミックスを作りました。彩りも鮮やかなラディッシュや人参、大根の塩漬けを添えて。
切って干すだけ!余り野菜や皮を使ってフードロス削減にも
干し野菜は、野菜をカットして天日に干して乾燥させたもの。干す野菜は、余り野菜や普段は捨ててしまう野菜の皮など、どんなものでもOKです。皮や芯など素材をまるごと使うのが干し野菜の基本。生ゴミも減らせてフードロス削減にもつながります。空気が乾燥している寒い日は、干し野菜づくりにぴったりです。
山歩きやキャンプに最適な食材「干し野菜ミックス」
アウトドアとの親和性も高い干し野菜。とくにおすすめしたいのが山ごはんの食材として。山歩きで重要なポイントとなる荷物の軽量化。飲食物を軽くできるとと、ても助かりますね。干し野菜なら超軽量で、さらに野菜を皮ごと使うことで旨みがぎゅっと閉じ込められているので、野菜の栄養も逃さず食べることができます。干し野菜は、アウトドアの食事に一石二鳥の食材なのです。
干し野菜のつくり方
天気のよい朝に、きれいに洗った野菜を好みの形状にカットして、ざるなど風通しのよいものに載せて野菜を干しましょう。
干す時間は?
朝干して、夕方に取り込みます。

太陽が出ている間が干す時間。日が暮れる前に室内へ取り込みましょう。夜つゆはカビの原因になります。
干す場所は?
日当たりがよく、風通しのいい場所であれば、室内でもOKです。

そのときの気候や野菜の種類によって水分量、糖度によってできあがりの日数は変わります。その都度確認しましょう。
【干し野菜に必要な道具】
- ざる
- 干しかご、など

野菜を干すための道具は、通気性のよいものであればOKです。
干し野菜の旨みを味わうなら汁ものがいちばん!
干し野菜の旨みが最も感じられるのが汁もの。旨みがぎっしり詰まった干し野菜で作ったあたたかなスープは、山での小休止の飲み物としてもおすすめです。ここでは、味噌汁用とスープ用の野菜ミックスを紹介します。
【味噌汁用の野菜ミックス】

今回使用した味噌汁用の材料です。
【材料】
- 大根 適量
- 人参 適量
- 長ねぎ 適量
- ほうれん草 適量

お味噌汁用には、大根、長ねぎ、人参、ほうれん草を使用しました。そのほか、高野豆腐やワカメなど好みのものを入れてください。

湯に適量の干し野菜とだし、味噌を溶かせばできあがりです。味噌玉にしてもいいですね。
【スープ用の野菜ミックス】

今回使用したスープ用の材料です。ニンニクを入れるのもおすすめです。
【材料】
- キャベツ 適量
- 玉ねぎ 適量
- 人参 適量
- セロリ 適量
- ほうれん草(好みで) 適量

スープ用には、玉ねぎ、キャベツ、人参、セロリを使用しました。

あたためた好みのだしに、スープ用の干し野菜を入れて塩、こしょうで味をととのえます。
干し野菜にはメリットがいっぱい
野菜は干すことで、いろいろな効果が期待できます。例えば…
- 食材を無駄なく使える
- 野菜を天日に干すことで栄養価がアップする
- 干すことで生の野菜では味わえない旨みや食感、歯ごたえが生まれる
- しっかりと干すことで長期保存ができる、など

カラカラに乾燥した野菜は、密閉容器に乾燥材を入れ、高温多湿の場所は避け、常温で保存します。
切り方を変えてアレンジ
いちょう切り、千切り、拍子切り、さいの目、みじん切りなど、さまざまな切り方で食感が変わり楽しめます。きれいな色の野菜は、シリシリ器を使ったり、みじん切りにしておくと、彩りが欲しいときに、とても便利に使えます。
干し野菜に向いている野菜
基本的にどんな野菜でも干し野菜にできますが、水分が少ない野菜の方が干し野菜づくりには向いています。
できる限り無農薬の野菜で
野菜は、きれいに洗い、皮はむかずに干します。そのためできる限り無農薬の野菜を選ぶといいですね。味噌汁用は和風のものに、スープ用は洋風の料理に使えますし、好みでミックスする野菜をアレンジしたり、好きな素材をプラスしてオリジナルの野菜ミックスづくりを楽しんでみてください。ニンニクやショウガ、ゆずなどの薬味をアクセント加えるとミックス野菜のバリエーションも増え、レシピの幅も広がります。

普段の調理の彩りとしても、さっと使えて便利です。塩水で戻れば即席のお漬物に、甘酢に漬ければピクルスに。
干し野菜づくりを楽しむコツ
干し野菜づくりは、わざわざ干し野菜用に食材を揃えるというよりも、ちょっと残ってしまった野菜や、ふだんは捨ててしまう野菜の皮などをちょこちょこ集めて干す、といったイメージが丁度いいかもしれません。旬の野菜をちょこちょこと。そこにオレンジや黄色、赤などの彩りが加われば、干し野菜づくりも一気に華やぎ、楽しくなります。まずは気軽に干し野菜づくり始めてみませんか。
