海外ロングトレイルに挑戦!「歩くルート」「行程の計画」をどう立てるか?
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    2016.12.16

    海外ロングトレイルに挑戦!「歩くルート」「行程の計画」をどう立てるか?

    【その先のアパラチアン・トレイルへVol.2】

    アパランチアン・トレイルに出発前にすること、予定編&準備編です。

    行きたい場所が決まったら、どんなトレイルなのか?地図は?気候は?など多くの情報が必要になります。
    トレイルには管理団体が運営するホームページがあり、ここでルートの概要や気候などトレイルに関する基本情報が出ています。

    インターナショナル・アパラチアン・トレイルの場合、加盟している国や地域毎に情報が別れていました。
    私が今回歩くのは、カナダ・ケベック州、カナダ・ニューブラウンズウィック州、アメリカ・メイン州の3地区になります。通常のトレイルは、1つの管理団体が網羅しているのですが、珍しい管理体制でした。

    そこで個別に調べます。

    メイン州の分かりにくい地図とガイド

    メイン州の分かりにくい地図とガイド

    カナダ・ケベック州・・・全長約640km、2つの国立公園と1つの自然保護区を通過するため、許可書が必要になります。また、シェルターと呼ばれる避難小屋は、一定間隔であるようですが、全て有料で、テントプラットフォーム・シェルター・ラーントゥと3種類あり、各1泊10ドル前後から30ドルで、予約が必要になる。但し、シーズンパスを購入すると、予約なしで宿泊できる。ガイドブックの販売もホームページから出来て、事前に国立公園の許可書も購入できます。

    カナダ・ニューブラウンズウィック・・・全長約290km。管理団体のホームページはなく、ニューブラウンズウィック州のトレイルページに統合されている。インターネット上オンラインで大まかなルートは確認できるのだが、ガイドブックも地図も販売していない。あるのは、僅か2ページ分のテキストとざっくりした2011年に作られた地図のみです。

    アメリカ・メイン州・・・全長約190km。ガイドブックと地図が一体になった書籍は販売している。シェルターの利用は無料だが、あまり数は多くない。インターネット上でもPDFによる地図はダウンロードできるが、あまり参考になりませんでした。

    もう少し内容を知りたいとメールで問い合わせをしたのでしたが、なんと回答があったのは、ケベック州のみでした。しかも、ケベック州の管理団体からの返答はフランス語という恐ろしい結果になりました。

    ニューブラウンズウィック州資料はたった2枚

    ニューブラウンズウィック州資料はたった2枚

    さて、困りました。こうなると、ネットでインターナショナル・アパラチアン・トレイルを歩いたハイカーの記事を探すしかありませんでした。
    しかし発見できたのは、わずかに1つ。しかも2011年のものだけでした。しかもガスページ国立公園は迂回した記述のみ。さて、あまりに情報がなく、どうしていいやら。

    とりあえず、ケベック州の管理団体にガイドブックを申し込み、ケベック州の国立公園の許可書とシェルター利用のパスを申し込む事にしました。

    ケベック州のガイドブックと地図

    ケベック州のガイドブックと地図

    シェルター

    シェルター

    リフレージ

    リフレージ

    テントプラットフォーム

    テントプラットフォーム

    その後、経験上から1日に歩ける可能な距離を25kmに設定して、補給計画を立てます。ケベック州は大きな町が少なく、現地補給は難しいようなので、メールドロップ(郵便局留めや宿泊所宛てに荷物を送る方法)で計画を立てました。
    フランス語圏なので、なるべくヒッチハイクはしたくありません。結果重い荷物を背負うことになりますが、これは仕方ないのではと悩んだりします。

    ここまで決まってから、実際にスタート地点まで行くには、どのような交通機関があるかを調べます。グーグルマップで交通機関がわかるので、それを利用。スタート地点に一番近い大きな都市がモントリオールです。早速地名を入力すると、モントリオールからスタート地点近くの町、ガスペまでのバスが出ているようでした。南のターミナルのバクスターステイトパークからは、アパラチアン・トレイルと同じなのでとくに問題はありませんでした。

    今回の滞在は、カナダが一か月半、アメリカが3週間程度ですので、長期滞在のビザも取得も必要ありません。航空券も日程+前後3日程で購入します。

    スタート準備は3日間にしました。食材の購入や郵送と現地で購入するギアを準備する日にあてます。インターネットでユースホステルを探し、バス停に近くて、空港からアクセスが簡単なホステルを予約。ゴール地点のミリノケットはハイカー用のホステルがあるので、予約がなくても大丈夫そう。先のことはわからないし、ハイカー用のホステルは予約なしでも宿泊できるケースが多いので、余計な心配はしないことにしました。

    行程表

    行程表

    さて、予定が決まれば道具選びが始まります。

    え?トレイルで使う道具はいつも一緒なのでは? と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?  
    そんな道具の話は、また次回で。

    つづく。

     プロフィール

     

     

     

    Profile
    斉藤正史 山形県在住
    LONG TRAIL HIKER
    NPO法人山形ロングトレイル理事
    トレイルカルチャー普及のため国内外のトレイルを歩き、山形にトレイルを作る活動を行う。

    ブログ http://longtrailhikermasa.blog.fc2.com/
    山形ロングトレイル https://www.facebook.com/yamagatalongtrail

     

    【関連記事】

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