食器などのキッチン道具や、ナイフの柄などで使われている木製品は、木の温もりを感じられるなどの魅力があります。また、キャンプに木製品を取り入れると、サイトが一気におしゃれになります。
その一方で、木製品はデリケートな道具です。特に無垢仕上げの木製品は、ケアを怠るとすぐに使い物にならなくなってしまいます。
今回は無垢仕上げの木製品の扱いかたと、油を使ったメンテナンスの方法を解説いたします。
木製品の扱いかた
無垢仕上げの木製品は、呼吸をするように湿気を吸ったり吐いたりしています。水分を含みすぎるとカビが生え、乾燥しすぎるとひび割れることがあるため、注意が必要です。以下は木製品を扱う際の注意点になります。
1.木製品の洗いかた
木製の食器は普通に水洗いすることができます。洗剤は木製品に優しい中性洗剤を使用し、やわらかいスポンジで優しく洗いましょう。
水洗いする際には、水につけっぱなしにしないように注意してください。木製品は水をどんどん吸いこみ、それが原因でカビが生えたり腐ったりするからです。洗った後は乾燥した布で水気を拭き取り、風通しの良い場所でよく乾燥させるようにしましょう。
2.食洗器や電子レンジの使用はNG
木製の食器は、基本的に食洗器や電子レンジの使用はNGです。木製品は急激な温度変化に弱く、ひび割れの原因になるからです。
3.直射日光は避ける
直射日光に当てると、木製品が反ってしまい、破損の原因になります。数分ほどの短時間ならば問題はありませんが、直射日光の下に放置しないように注意しましょう。
4.保管場所に注意
木製品は湿気に弱いので、密閉された場所は避け、風通しの良い場所で保管しましょう。湿気の多くなる春から夏にかけては、カビが生えないように特に注意が必要になります。
木製品のメンテナンスにおすすめの油
表面がコーティングされていない無垢仕上げの木製品は、定期的なメンテナンスが欠かせません。ツヤが無くなってきたら、油を塗って、メンテナンスを行なう必要があります。油をしみ込ませることで、木材の乾燥を防ぎ、しみや汚れを防止することができます。
メンテナンスに使用する油には、乾性油をおすすめします。乾性油とは、空気中にさらしておくと自然乾燥する油のことです。種類としてはえごま油、クルミ油、ひまわり油などがあります。
食卓ではおなじみのオリーブオイルや、菜種を原料としたサラダ油は不乾性油と呼ばれるものです。不乾性油は空気中にさらしても乾燥しない油なので、木製品に塗ると表面がいつまでもべたついたままになってしまいます。木材のメンテナンスには向いていませんのでご注意ください。
油を使用した木製品のメンテナンスの方法
乾性油を使用したメンテナンスの方法の手順をお伝えいたします。必要な道具は乾性油(今回はアマニ油を使用しました)と雑巾だけです。
1.表面の汚れやホコリを落とす。
雑巾で木製品の表面を拭いて、汚れやホコリを落としましょう。
2.油を塗りこむ
雑巾に少量のえごま油をしみ込ませます。
木材の木目に沿って薄く油をのばし、色むらができないように、均一に油を塗りこみましょう。
3.油を拭き取る
油を塗った木製品を、直射日光を避けた日陰で10分ほど放置します。10分後、雑巾の油がついていない部分で、木製品の表面についた余分な油をしっかりと拭き取りましょう。
4.よく乾燥させる
直射日光を避けた風通しの良い場所に木製品を置いて、よく乾燥させてメンテナンス終了です。
さいごに
木製品を長く使用するには扱いに気を使い、表面が乾いたら、すぐに油でメンテナンスすることを心がけると良いでしょう。無垢の木製品は、長い間使用すると、風合いの経年変化を楽しむことができます。お気に入りの木製品を見つけたらケアを怠らずに、長く使ってみてくださいね。