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ポータブル電源とは?

(出典) photo-ac.com
まずはポータブル電源の基礎知識を解説します。ポータブル電源について概要を知り、その重要性を確認しましょう。
ポータブル電源ってなに?
バッテリーに電気を蓄え外部に給電する機器
ポータブル電源とは、大容量の電力を蓄え、さまざまな家電製品に給電できる機器のことです。似たアイテムとして、モバイルバッテリーを思い浮かべる人は多いでしょう。ポータブル電源にはモバイルバッテリーの数倍の容量があり、USBに加えACプラグやシガーソケット、DCプラグなども接続できます。
ポータブル電源があれば、アウトドアでも電気毛布やミニ扇風機を使えるだけでなく、容量の大きい電源なら小型の冷蔵庫にも給電が可能です。電源の確保が難しいキャンプサイトにおいて、キャンプを快適にしてくれるアイテムといえます。
キャンプはもちろん災害時にも活躍
ポータブル電源が活躍するのは、主にキャンプの場面です。扇風機や暖房器具を使いたい夏場や冬場には、特に活躍します。ポータブル電源があれば、暑い季節や寒い季節でも快適にキャンプを楽しめるでしょう。
ポータブル電源は、キャンプだけでなく災害時にも活躍します。災害時には、電気・ガス・水道などのインフラが麻痺する可能性があるでしょう。
ポータブル電源があれば、電気が復旧するまで電力を賄うことが可能です。ラジオをつないで情報収集をしたり、避難所で暖房器具や冷房器具を使ったりするのにも役立ちます。
ポータブル電源の選び方

(出典) photo-ac.com
ポータブル電源を購入する際は、どこをチェックすべきなのでしょうか。ポータブル電源を選ぶ際に比較・確認すべきポイントを3つ解説します。
ポータブル電源を選ぶポイント
バッテリーの容量や出力のスペックで選ぶ
ポータブル電源のバッテリー容量は、1時間あたりの電力消費量を表す『Wh(ワットアワー)』で表されます。Whが大きいほど容量が大きいことを意味しますが、同時に重量も重くなり、価格も高くなる傾向です。
ピクニックなど日帰りで使う場合は200〜300Wh程度あれば十分でしょう。一方、キャンプや連泊をする場合は500Wh以上の容量が欲しいところです。災害時の利用も想定しているなら、1,000Wh以上あると安心でしょう。
容量だけでなく、出力もチェックするとミスを減らせます。バッテリーの出力には、安定的に電力を供給する能力を表す『定格出力』と、瞬間的に出力できる最大数値を示す『最大出力』があります。家電製品の中には起動に大きな電力を要するものもあるので、出力に余裕を持たせておくと良いでしょう。
使用する家電製品に合わせる
使いたい家電にポータブル電源のスペックが合っているかも重要なポイントです。日本では関東と関西で、電力の周波数が50Hzと60Hzで異なります。そのため使用する家電がどの周波数に対応しているか確認し、同じ周波数の電源を選びましょう。
ポータブル電源の電気の波形には『正弦波』と『矩形波』があります。矩形波では正常に動作しない可能性のある家電も存在するので、精密機器を使う予定があるなら正弦波のモデルがおすすめです。
出力ポートの種類が豊富かどうかも確認しましょう。一般的な家電を使うならACプラグは必須です。とはいえ、ほとんどのポータブル電源はACプラグ、USB、DCプラグを備えています。ただし稀にDCプラグがない製品もあるので、使いたい家電に対応したプラグがあるかもチェックしておきましょう。
便利な機能性にも注目
ポータブル電源は機能性に優れたものが多く販売されています。例えばソーラーパネルを搭載したモデルであれば、災害時に停電が起きても安心でしょう。車から充電できる機能があれば、うっかり充電がなくなってしまった場合も対応できます。
ほかにも、LEDライトが付いているものは、懐中電灯やフロアライト代わりに使えるので便利です。モデルによっては携帯アプリから操作できるものや、パススルー充電が可能なものもあります。
パススルー充電とは、ポータブル電源の充電を行なうと同時に家電への給電を行なう機能です。ただしパススルー充電はバッテリーの寿命を縮めるリスクがあるとされているので、いざというときに使うのが良いでしょう。
【200~300Wh】ピクニック・日帰りにちょうど良いポータブル電源
日帰りキャンプにちょうど良い、200~300Whのおすすめモデルをご紹介します。軽量コンパクトなモデルが多く、持ち運びにも適しています。
BLUETTI「AC2A」
小型・超軽量のポータブル電源で、最新版の電力リフト機能を搭載しています。
AC入力270Wの高速モードなら、AC充電ケーブル1本で45分で80%まで充電可能です。UPS機能や静音モードなど、機能も充実しています。
アプリを使えばスマホでAC2Aの状態を監視し、充放電などのを設定も可能です。
BLUETTI(ブルーティ) AC2A
電力リフト機能を搭載し、定格消費電力600Wまでの電気ポットやドライヤーにも対応可能なポータブル電源。3.6㎏と軽量なのも◎。1.4時間でフル充電できるのもうれしい。
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AVIOT「PS-F300」
0%からでも最短1.5時間で充電が完了し、静音充電やパススルー充電にも対応したポータブル電源です。
安全性の高いリン酸鉄リチウムイオン充電池を使用しています。日本メーカーなので、表記が見やすくサポートも安心です。
AVIOT(アビオット) PS-F300
AC充電を搭載し、約1.5時間で完了する急速充電に対応。加えて、静音充電にも対応。夜間でも音を気にせずに充電できる。充放電回数は3600回、出力口数は、AC2口、USB-A2口、USB-C2口、シガーソケット1口の計7口。ランプやSOSフラッシュとして使えるLEDライトも搭載している。
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Anker「521 Portable Power Station」
前面と背面に強化パネルを使用し、バッテリーパックや角の部分の構造を強化することで、高さ50cmからの落下にも耐える耐衝撃性を実現しています。うっかり落としてしまった場合でも、壊れにくいので安心です。
バッテリーの寿命が長いのも特徴のひとつです。1週間に3回のペースで8年使った場合でも、容量の低下は10%未満とされています。容量は256Whと少々控えめなので、日帰りのアウトドアや普段使いに適しています。
Anker(アンカー) 521 Portable Power Station
サイズ:約21.6×14.4×21.1cm 重さ:約3.7kg 容量:256Wh
Jackery「300 Plus」
リュックで持ち運べるコンパクトさがうれしいポータブル電源です。
288Whの容量に加えて、定格出力は300W(瞬間最大600W)。長寿命のリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、約3,000回の充放電サイクルなので、毎日使っても10年以上使えます。AC充電では約2時間の高速充電を実現しています。
Jackery(ジャグリ) 300 Plus
コンパクト設計で、手軽に持ち運べるのが魅力。長寿命のリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、10年以上使える。ソーラーパネルがあれば、太陽光で電気を作ってポータブル電源に蓄電できる。
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【500Wh~】キャンプ・連泊での使用におすすめのポータブル電源
泊まりのキャンプでも安心の500Wh以上のポータブル電源をご紹介します。パワフルな家電を使う場合も安心です。
AVIOT「PS-F500」
安全性が高く、長寿命のリン酸鉄リチウムイオン充電池を採用したポータブル電源です。
持ち運びに便利な6.3kgで、1~2日のキャンプにちょうどいい512Wh。AC充電を搭載し、0%から約2.5時間で満充電することが可能です。
AVIOT(アビオット) PS-F500
コンパクトながら大容量なポータブル電源なので泊まりのキャンプでも心配なし。LEDライトを搭載し、キャンプや防災の非常用の明かりとしても便利。
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ALLPOWERS「S700」
安全性の高いリチウム蓄電池&先端なBMS管理システムを採用した高機能ポータブル電源です。ライフサイクル数はなんと1,000回以上を誇ります。
付属のACアダプター及びUSB-C充電器(別売)を使って同時充電すれば、3.7時間でフル充電が可能。家庭用AC100V電源(700W純正弦波)、USB-C(100W出力)、USB-A(5V 3A)、DC出力ポート、シガーソケット出力を含む9つの出力ポートから同時に充電が行えるのも便利です。
専用アプリを使えば、遠隔からバッテリー残量、充電放電所要時間、入力出力電力の確認、LEDライトの操作などもできます。
ALLPOWERS(オールパワーズ) S700
大容量なのにコンパクト。5.3kgなので持ち運びがラクにできる。最大9台の機器に同時に給電ができる。5つの充電方法で3時間ほどフル充電が可能。2灯のLEDライト付きで停電時や夜間の作業にも便利。
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JVCケンウッド「ポータブル電源 BN-RB62-C」
容量626Whで、スタイリッシュなデザインが魅力のポータブル電源です。AC、USB、シガーソケットの3種類の出力ポートを持ち、定格出力は500W、最大出力は1,000Wあります。スマートフォンなら約35回充電でき、扇風機(35W)なら約15時間、ノートパソコン(50W)なら約10時間使えます。
持ち手は折りたためるので、車に積むときもかさばりにくいでしょう。AC電源は正弦波を用いているので、ほとんどの家電に給電が可能です。
JVCケンウッド ポータブル電源 BN-RB62-C
サイズ:30×19.2×19.3cm 重量:6.5kg 容量:626Wh
EcoFlow「RIVER 2 Pro」
小型ながら、大人数でのキャンプや連泊も支えるポータブル電源です。AC充電、シガーソケット充電、ソーラー充電、USB-C充電の4通りの方法でチャージできます。
最大800WのAC出力ポートを備えているので、X-Boostモードをオンにすれば、ドライヤーや電子レンジ、電気ケトルなどの消費電力の高い家電製品に給電も可能です。5年間の長期保証付きなので安心して使用できます。
Ecoflow(エコフロー) リバー 2 プロ
長寿命で安全なリン酸鉄リチウムイオン電池が搭載したコンパクトなポータブル電源。バッテリー寿命は約3000回を実現。1週間に6回使用した場合、約10年間使用できる。スマホと連携させ、リモートでモニタリングと管理ができる。
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【1,000Wh~】災害の備えにもなる大容量のポータブル電源
連泊のキャンプにも、災害時の備えにもなる大容量のポータブル電源をご紹介します。容量が大きくなる分、重量が重くなりますので持ち運びには注意が必要です。
Ecoflow「DELTA 2」
アウトドア、日常、緊急時など、これ1台で電力がまかなえるパワフルなポータブル電源です。一般的な電化製品の9割以上を動かせる容量と出力を備えています。
X-Stream(TM)により最大1,200W入力を可能にし、最短50分で80%の充電ができる点もポイント。さらに遠隔からも操作できるEcoFlowアプリも便利です。
Ecoflow(エコフロー) デルタ 2
6個のAC出力ポートほか計15口の出力端子を持つ大容量モデル。AC充電、ソーラーパネル充電、シガーソケット充電、EVステーション充電、スマート発電機充電と5つの充電方法が可能。EVに使われている最高品質のリン酸鉄リチウムイオンバッテリー40135を搭載しているので、毎日使用したとしても、3,000回以上充放電ができ約10年使える。
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ALLPOWERS「S2000 PRO」
アウトドアはもちろん、停電や災害時の電源として頼りになるポータブル電源です。定格出力2400W、瞬間最大出力4000Wで消費電力が大きな家電も使用可能です。
−20℃〜45℃くらいの動作温度に設計されているので、夏でも冬でも場所を選ばず使うことができます。独自のデュアル急速充電技術によりたった1.5時間でのフル充電を実現しています。本体を充電しながら、同時に電化製品へ給電できるパススルー充電機能も搭載しています。
ALLPOWERS(オールパワーズ) S2000 プロ
ガソリン発電機並みの大容量(1500Wh)&高出力(2400W)のハイパワーポータブル電源。しかもリーズナブルな価格も魅力。ACコンセント、シガーソケット、USB、Type-AやType-Cなど、計12個の出力対応ポートに対応。
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Anker「767 ポータブル パワーステーション」
Anker史上最大容量&最高出力、そして持ち運びの便利さを両立したポータブル電源の決定版。
リン酸鉄リチウム電池を採用し、約60,000時間、3,000回以上の長寿命かつ安全性を実現しています。5年保証も付いているので安心して使用できます。
Anker(アンカー) 767 ポータブル パワーステーション
2,048Whの大容量ながら、約2時間でフル充電できるパワフルポータブル電源。キャスター付きなので、超大容量ながら持ち運びもラク。拡張バッテリーに対応。最大960W入力のソーラー並列充電もできる。
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Ecoflow「DELTA Pro」
緊急時のバックアップ電源として設計されたポータブル電源です。パワフルな定格出力3,000W/瞬間出力6,000Wで、大容量ながら超高速充電を実現しています。なんと、最大15デバイス同時給電を実現しています。
DELTA Pro専用エクストラバッテリー(別売)で容量を拡張することも可能です。アプリ上で電力使用状況等を確認できるのもポイントです。
Ecoflow(エコフロー) デルタ プロ
防災用として心強い大容量モデル。X-Boost(TM)で最大3,750W出力の電化製品を稼働できるため、99%の家電製品に対応している。超高速充電で約3.1時間でフル充電が可能。毎日使用しても3,000回以上充放電可能で10年使える。EVステーションでも充電できる。
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まとめ
ポータブル電源は、電源の確保が難しいキャンプで活躍するアイテムです。夏や冬には冷房や暖房機器を使えるだけでなく、ホットプレートなどを使えば料理の幅も広がります。
ポータブル電源は容量が大きくなるにつれてサイズや重量も大きくなるので、用途や目的によってバランスを取ることが重要です。容量だけでなく、ソーラーパネルでの充電が可能なことやLEDライトを搭載していることなど、機能面にも注目することでより満足のいく選択ができるでしょう。