まだ見ぬ世界に足を踏み入れたいという気持ちは、生涯を通じて消えるものではない。若い時分に行けなかったとしてもあきらめるのは早い。50歳にしてアウトロー体験をしたホーボージュンさんの体験記をご紹介しよう。
『明日に向って撃て!』に憧れて
全天候型フリーライター ホーボージュンさん
少年時代はカウボーイになりたくて、テンガロンハットをかぶって登校していた。この旅では本物のカウボーイと暮らし、牧羊犬を駆って牛追いもした。
アメリカ アウトロー渓谷にて
『明日に向って撃て!』を叶えたホースバック旅
少年時代、アウトローに憧れていた。中でも映画『明日に向って撃て!』に出てくるブッチとサンダンスは僕のヒーローだった。じつはこのふたりは実在の人物。いつかそこを馬で旅するのが少年時代の夢だったのだが、ある日Teton Bros.代表の鈴木ノリもまったく同じ夢を持っていたことを知った。そこから僕らは奮起した。
僕は乗馬を練習し、ノリは僕らに馬を貸してくれるランチ(牧場)を2年かけて探した。そして2014年に出かけたのがこの旅だ。僕はこのときもう50歳になっていたが、気分は完全にアウトローだった。
干し草をベッドに、馬の鞍を枕に眠る"カウボーイキャンプ"に憧れていた。だからティピには入らずに毎日星の下で眠った。
※構成/鍋田吉郎
(BE-PAL 2021年7月号より)