私、アメリカの色々なところでキャンプをしました。砂漠、海、森….。その中で堂々のランキング第1位に輝くのは、なんといっても「グランドキャニオン・マーサーキャンプグラウンド」。この話をすると、「グランドキャニオンって泊まれるんですか!?」という質問を良く頂きます。
はい!グランドキャニオン国立公園内には高級ホテルもありますし、ロッジも数ヶ所あります。ついでに言うと、スーパーも郵便局も銀行もあります。そんな中でも、夏の期間だけのスペシャルイベントがこのキャンプ!アメリカ大冒険という名にぴったりの最強のイベントに、皆さんもワクワクせずにはいられませんよね!
グランドキャニオンでおもいっきりキャンプが楽しめるのは6月〜9月2週目ぐらいまで。この期間であればテントと寝袋で気軽にキャンプが楽しめます。最低気温は15℃といったところです。キャンプ場は、1年中オープンしているので、キャンピングカーや冬用キャンプの装備があれば、いつでもキャンプはできます。
マーサー・キャンプグラウンドは、グランドキャニオン国立公園内の観光エリアのど真ん中!渓谷を眺めることができるビューポイントまでは車で10分。
ここは初心者にも優しいキャンプ施設で、シャワー、トイレ、コインランドリーが完備。Wi-Fiスポットもあります。また、すぐ近くにはスーパーマーケット、カフェテリア、郵便局、銀行、小さな病院などもあり、長期滞在も可能です。
キャンプ場は事前の予約が必要です。特にハイシーズンの夏季はすぐにいっぱいになってしまうので、早めの予約を。6ヶ月前から、オンラインで簡単に予約ができ、なんとキャンプ場のどのテントサイトが良いかまで細かく選ぶことができます。例えば、トイレが近くて、でもちょっと孤立していてプライベート感があるスポットなどを、キャンプ場のマップからピンポイントで選べます。
キャンプ場に到着したら、まずは入り口のチェックインカウンターでチェックインを行います。そこでは、キャンプ場内の地図を受け取り、自分のキャンプサイトを探します。サイトは300以上あり、とても広く地図がないと迷子になってしまいます。
さて地図を受け取ったら、キャンプサイトへ。各スポットに車2~3台分のパーキングスペースがあります。もちろん大型キャンピングカーも十分に停めることができます。テントスポットは特に隣との仕切りはありませんが、隣とも随分離れているので、なんとなく見渡す限り20m四方ぐらいが自分達の土地です!真ん中にはキャンプファイヤー用のファイヤーピットとピクニックテーブル、ベンチが完備されています。それを囲むようにテントを張ります。
ここで、キャンプ場の細かいルールをご紹介します。トイレと洗面所、水場は24時間オープンです。シャワーとランドリーの施設は、夜、閉まりますが、朝はとても早くからオープンしています(時期により時間は異なる)。施設はとても綺麗です。それから大事なルールですが、アメリカのキャンプ場にはどこでも、クワイエットタイムというものがあります。これは夜間静かにしてねという時間。大体、夜の10時〜朝の6時がこの時間です。といってもアメリカのキャンプサイトでは、焚き火を囲んで大騒ぎをするという場面は少なく、大体夜9時台には、みんなおやすみタイムに入ります。その代わり朝は早い!みんな、日の出前や、日の出直後からごそごそとブレックファストの準備をしたり、どこかに遊びに出かけたりします。アメリカ人はみんな、早寝早起き。
さてさて、グランドキャニオンのキャンプ場でテントの準備が整ったら、あとは自由時間です。せっかくグランドキャニオンに泊まっているのだから、夕日と朝日そして、夜の星空は絶対に見逃さないように!特にキャンプ場から見る星空は格別です。テントから寝袋を持ちだして、星を浴びながら寝るのもいいですね!
■Grand Canyon National Park
住所:オフィシャルサイトに掲載なし
TEL:1-877-444-6777(キャンプサイト予約番号)
https://www.nps.gov/grca/index.htm
文:芦刈いづみ/ 写真:Tak S. Itomi
プロフィール:
芦刈いづみ / Izumi Ashikari
ロサンゼルス在住。アメリカを中心に海外の情報を、日本のメディアに執筆。 情報サイトAll Aboutのアメリカ、ラスベガス、ロサンゼルスのオフィシャルガイド。著書は、「ラスベガス&グランドキャニオンに行きたい!」「時計じかけのハリウッド映画」など。http://7seas-discovery.com http://la-pan.com/
Tak S. Itomi / 飯富崇生(いいとみたかゆき)
ロサンゼルス在住の写真家。オリジナルの写真現像技術「ネイチャーアートフィルムフォトグラフィー」で、総合写真展大賞、朝日新聞賞をはじめ数々の賞を受賞。アメリカを初めとする世界の大自然、人間文化の写真を通して、生きることの楽しさをメッセージとして発信し続けている。 http://taksitomi.com