四国の海を旅しよう!瀬戸内海と太平洋の生き物たちを巡る | 自然観察・昆虫 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

自然観察・昆虫

2026.09.13

四国の海を旅しよう!瀬戸内海と太平洋の生き物たちを巡る

四国の海を旅しよう!瀬戸内海と太平洋の生き物たちを巡る
残暑続きでも、涼しく自然と触れあえたら――。そんなわがままを叶えてくれるのが水族館&博物館。水族館で心躍る生き物と出会い、博物館で楽しく自然への造詣を深める。
好奇心をかき立てる知的冒険へ出かけよう!
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香川県・四国水族館

行ってきた人 編集 アンナ

3か月前にBE-PAL編集部の仲間入りをした新人編集者。

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案内してくれた人 学芸員 西家 大輔さん

飼育展示部。オープン時は魚類課に所属。現在は海獣課。

四国水族館

住所:香川県綾歌郡宇多津町浜一番丁4  宇多津臨海公園内
電話:0877-49-4590
営業時間:9:00~18:00 最終入館は17:30
定休日:無休 ※冬期にメンテナンス休あり
料金:大人(高校生・16歳以上)2,600円、小中学生1,400円、幼児(3歳以上)700円

施設の見どころ

1 展示テーマは「四国水景」
2 瀬戸内海を背景に見られるイルカたち
3 水槽ひとつひとつに手書きの生物解説黒板

DATA

開業 2020年6月
館内施設 2階建て/約7,277㎡
年間来場者数 60万人程度

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画像提供:四国水族館

“インスタ映え水族館”としてSNSで注目される四国水族館。しかし、館内に一歩足を踏み入れれば“映え”だけではない、奧の深い世界が待っていた。
 
入り口から時計回りに歩くと、まず現われるのは太平洋ゾーン。高知沖を流れる黒潮の影響を受ける海をテーマにしたエリアで、サンゴ礁の世界が広がる。

「ここの魚は平たかったり、尾びれの形が扇形だったりする種類が多いです。複雑に入り組んだサンゴの間を縫うように小回りをきかせて泳ぐためです」と、学芸員の西家さんがいう。
 
太平洋ゾーンを抜けると、薄暗い水槽が並んでいる。深海ゾーンだ。特に、深海魚の体色の鮮やかさが目に焼き付いた。深海のイメージとは裏腹に、赤い色の魚が多い。実は、赤色は深海では“保護色”なのだという。

「深海まで届く光は限られています。太陽光に含まれる赤色の光は途中で失われるため、赤い魚も深海では光を反射せず、まわりの暗闇に溶け込むことができるんですよ」
 
薄暗い空間を進むと、やわらかい光が差し込んできた。水槽のなかを漂うのは無数のクラゲたち。幻想的な癒やし空間。夏の海で出会うと困る存在だが、水槽越しに見ると不思議と時間を忘れてしまう美しさがある。

「わー! サメがいっぱい!」
 
子供の興奮した声に目を向けると、そこには「神無月の景」。ここではゆったりと泳ぐサメたちを下から観察できる。じっくり見られるように、空間に合わせて円状にソファが設置されている。さらにアロマまでたかれている。リラックスできるにおいに包まれながらぼーっとサメを見上げる時間は至福だった。
 
館内最大級の見どころが「綿津見の景」だ。太平洋を流れる雄大な黒潮を表現した大水槽には、大型魚や回遊魚たちが悠然と泳いでいる。

「太平洋を代表する魚を挙げるならスマですかね」と、西家さん。カツオやマグロの仲間で、「全身トロ」と呼ばれるほど脂がのることで知られる。愛媛では養殖も進められ、将来はマグロに代わる魚としても注目されているそうだ。「全身トロ」……美味しそうで、思わず喉が鳴った。
 
大水槽の迫力を堪能したあと、館内は瀬戸内海ゾーンへ。ここで感じるのは太平洋との違いだ。遠浅の瀬戸内海には岩場や海藻帯が広がる。そのため魚たちも広い海を移動するより、1か所に棲み着いて暮らすものが多いという。隠れ場所になり、産卵場所になり、子供たちが育つ場所にもなる。まるで魚たちの保育園や幼稚園みたいだと思った。
 
室内で魚を見ていたはずなのに、四国の海に潜っている気分になった。次、香川に来るときは、実際に海に潜ろう。

四国の海巡り Start!

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見たことない魚だ!

海中をそれぞれのコーナーで表わしている。さっそく海中を旅しに行こう!

カラフルな魚たちがお出迎え!

太平洋ゾーン

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ホンソメワケベラは魚たちの"掃除屋さん"。

黒潮の影響を受ける太平洋の浅瀬ではサンゴが育ち、色鮮やかな魚たちが暮らす。まるで南の島の海のような景色が広がっている。

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ヒメツバメウオ。本来、四国にはいない。黒潮にのってきてしまう。

独自の進化を遂げた不思議な生物たち

深海ゾーン

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植物じゃなくて"動物"なんです

トリノアシはウニやヒトデ、ナマコの仲間。流れてくるプランクトンなどを絡めとって食べる。

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タカアシガニ。オスはハサミ脚を広げると3mを超える。四国水族館の隠れた人気者らしい。

大きすぎて震える……。

美しい幻想的な世界

海月ゾーン

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ゆらゆら漂うクラゲたちにうっとり。傘の線の色が変わっている個体は餌を食べたあとかも…?

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触手が長いほど刺されると痛いです・・・

アカクラゲ。触手が長く、自然界では2メートル以上のものも。強い毒を持つので、うっかり触らないように!

サメの"お腹"を観察できる!

神無月の景

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黒潮に乗ってやってくる回遊魚をサメたちも追ってやってくる。下から見るのは貴重な圧巻体験

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アカシュモクザメ。突き出た眼で獲物の位置を把握する。

うちの水族館の「ヌシ」です。
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コブダイ。性転換をする不思議な魚。黒板もわかりやすくてかわいい!

太平洋の海中を表わした巨大水槽

綿津見の景

四国最大規模の水槽です!

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すごい魚の量……!

スマやサバなど常に泳ぎ続けている魚は、よく見てみると速く泳ぐためにラグビーボールのような形に。

浅瀬や岩場に定住する魚をゆったり観察

瀬戸内ゾーン

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遠浅の瀬戸内海には岩場や海藻帯が広がる。魚たちも回遊するより、その場に棲み着くものが多い。

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マアナゴ。その名のとおりみんな筒の中に入って、穴からこちらをじっと見ている……。

普段入れない裏側をのぞけちゃう……!? わくわくのバックヤードツアー!

大水槽に泳ぐ太平洋の魚たちを上から観察!

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正面から見ていた魚たちの背中を見られる貴重な体験! よく見ると、魚の背中がみんな黒っぽいのは、上から鳥などに狙われないよう海に溶け込むためだそう。

「綿津見の景」の大水槽!

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650㎥の水槽の水質を維持する巨大なろ過設備!

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中には大量の砂が詰まっている。砂に棲むバクテリアが魚のフンやエサの食べ残しから出る有害物質を分解。きれいになった水を再び水槽へ。

魚に合わせた餌を保管する大きな冷蔵庫・冷凍庫!

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アジ、イカ、エビなどがずらり。小さな魚にはアミを細かくした特製フードを使用。栄養バランスばっちり。

特別展示 ニホンカワウソを探そう!

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まだ絶滅してない!?

ニホンカワウソは、1979年に高知県で目撃されたのを最後に、2012年に環境省から絶滅種に指定された。が、なんと「ニホンカワウソを見た」という情報も出てきているという……!

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ここにいるよ!

大きなニホンカワウソのオブジェ! 一見かわいいけど、よく見ると歯などがリアル……。

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画像提供:四国水族館

ニホンカワウソの足跡などを追いかけよう!

かわいい! 美味しい! 水族館フードもモリモリ!

お腹空いた〜

ドルフィンカレー(中辛)
¥990

水族館の人気者、イルカをかたどったカレー。イルカが向かい合うキュートなカレーです。

カワウソワッフル
¥980

見た瞬間に歓声が上がりそう。ちょこんと並んだカワウソがかわいい! 甘酸っぱいベリーソースも相性抜群。

しゅこくんトレー シャークフィッシュバーガーセット 
¥1680

僕のおすすめです

水族館の珍メニュー。本物のサメ肉を使用! クセが少なくて食べやすい人気のバーガーセットだ。

※構成/荻野あんな 撮影/作田祥一

(BE-PAL 2026年9月号より)

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