- Text
韓国からやってきたEVバンが日本初上陸

韓国の自動車メーカーである「Kia(キア)」が日本市場へと参入しました。その最初となるのが昨年開催された「ジャパンモビリティーショー」や今年の「ジャパンキャビングカーショー」にも展示されたBEV(バッテリー電気自動車)の「PV5パッセンジャー」と「PV5カーゴ」の2モデル。
5月には直営ディーラー第1号店となる「東京西」をオープンし、「倉敷」「東名横浜」「厚木」「名古屋東」「鈴鹿」「福岡東」など、7月末までに正規販売店も拡大しており、現在準備中のところも数多く今後もその数を増やしていく予定です。

日本で販売されるPV5は、同社が推し進めているPBV「プラットフォーム・ビヨンド・ビークル」と呼ばれる用途特定型車両。分かりやすくいうと、以前までの「車両」という概念を超えた次世代モビリティのプラットフォームのことで、PBV専用プラットフォームを基盤とした車両の基本部分はKiaが製造し、主要コンバージョン企業がユーザーの目的に合わせ福祉車両やキャンピングカー、タクシー、冷蔵車といった特装車、トラックなどにコンバージョンしていくという考えの基に設計されています。
PV5はミニバンであるパッセンジャーと商用バンのカーゴというラインナップ。価格はパッセンジャーが679万円〜、カーゴのほうは619万円〜。自家用であればCEV補助金26万円が適用されるほか、全国地方自治体独自のEV補助制度と併用することでさらにお得に購入することが可能となっています。
キャンピングカービルダーが正規代理店として後押し
そんなPV5ですが、先述した正規ディーラーである「倉敷」はLACモービル、「東名横浜」はトイファクトリー、「名古屋東」はホワイトハウス、「厚木」「鈴鹿」「福岡東」はダイレクトカーズと、有名な国内キャンピングカービルダーが行っている点も見逃せません。
そこで、今回は先日開催された東京キャピングカーショーに出展された各社のPV5をベースにした車中泊モデルを中心に紹介していこうと思います。
トイファクトリー「PV5パッセンジャー専用ベッドキット」

ハイエースやデュカトをベースにしたバンコンのスペシャリストである同社からは、気軽に車中泊が楽しめるライトユーザー向けにパッセンジャー用のベッドキットを発売。6:4分割のセカンドシートに合わせ、片側のみのベッド展開も可能。生地はファブリック(3色)とプレミアムスエード(1色)を用意。フロアのベッド下のウッド調収納家具やサイドボード、カップテーブルなどをそろえているのもポイント。
ベッドキットは33万円〜で、家具などコンプリートしたパッケージは55万1430円〜。


LACモービル「LAC EVキャンパーP」

今年のジャパンキャンピングカーショーでいち早くお披露目された、パッセンジャーベースの「EVキャンパーP」。荷室はウッド調のフロアに左右にベンチ兼収納ボックスを配置し、前倒ししたセカンドシートと合わせてコの字のリビングに展開できるのが特徴。セカンドシートは純正のままのため、普段使いもしやすい仕様。バックドアやサイドのスライドドア用網戸やリアクオーターウインドウに取り付けられる収納バックやシェードもパーツ販売の予定。価格は879万円〜。


ホワイトハウスキャンパー 「Kia PV5カーゴ/パッセンジャー コンセプトモデル」

ポップアップルーフ製造・車種数で国内1位を誇るホワイトハウスは、韓国のメーカーと協力し電動ポップアップルーフモデル搭載モデルをコンセプトカーとして展示。パッセンジャー・カーゴともにポップアップルーフを装備し、4人までの就寝にも対応。展示車はパッセンジャーのほうがポップアップルーフのみの架装でしたが、カーゴのほうは跳ね上げ式のサイドベンチや脱着式上部収納ケースなどを装備。具体的な仕様や積載重量など、市販モデルの登場が待ち遠しいモデルでした。



ダイレクトカーズ「DC EV LIFE」

軽からキャブコンまで多彩なラインナップを誇るダイレクトカーズ。「DC EV LIFE」はパッセンジャーをベースにしており、荷室右側にキャビネットを搭載しているのがポイント。IHコンロやインバーターを搭載し、車内で簡単調理やAC100Vを気軽に使えるようになっています。また、キャビネット内にはTVモニターも装備。リビングは荷室左側のベンチと前倒したセカンドシートを用いたL字タイプで、足をフロアに下ろしてゆったりくつろげるようになっています。価格は869万円〜で、来年のジャパンキャピングカーショーではカーゴをベースにしたモデルも出展予定。


PV5をベースにしたこれらのモデルはBEVらしいスムーズかつ力強い走りに加え、車内で駆動用バッテリーの電気を気軽に取り出せるV2Lや、外部給電が行えるV2Hなど、電気自動車ならではの魅力が満載。PV5は昨年より韓国や欧州などで販売が開始されており、商用車業界で世界最高権威と言われている「2026年インターナショナル・バン・オブ・ザ・イヤー」の受賞をはじめ、欧州の安全性能評価「ユーロNCAP」の商用バン評価で最高ランクを獲得するなど、世界各国の名だたるアワードで様々な賞を受賞しています。

現状、8ナンバー(キャンピングカー登録)車や自家用でのカーゴ(1ナンバー登録)は補助金の対象外となっていますが、評価項目の見直しや制度見直しなど今後は変更する可能性もあるので、気になる方は最新情報をチェックするのがおすすめ。2027年にはパッセンジャーの3列シートモデル、2028年にハイルーフモデルもスタンバイ中とのこと。これからPV5が日本で電気商用車として普及していくのか? 興味津々です。




