テント設営に必要なペグは「鍛造」がおおすすめ!快適、安全、長く使える | キャンプのコツ 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

キャンプのコツ

2026.07.12

テント設営に必要なペグは「鍛造」がおおすすめ!快適、安全、長く使える

テント設営に必要なペグは「鍛造」がおおすすめ!快適、安全、長く使える
テント付属のペグが硬い地面でなかなか刺さらないという経験は、キャンプを始めたばかりの頃によくある悩みです。鍛造ペグに変えるだけで、打ち込みやすさ・耐久性・抜きやすさが同時に改善されます。実際に使って感じた変化を、選び方のポイントとともに紹介します。
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テント設営の快適さと安定性はペグで変わる

付属のアルミペグと鍛造ペグ2本を並べて比較した写真
上がテント属のアルミペグ、下2本が鍛造ペグ。太さと素材の違いが一目瞭然。

キャンプを始めたばかりのころ、テントに付属していたペグをそのまま使っていました。芝生サイトでは問題なく使えていたものの、砂利混じりの硬い地面だと、ハンマーで何度叩いても入っていかず、無理に打ち込もうとするとペグが曲がってしまう。そんな経験が重なってペグを見直すことにしました。

ペグはテントやタープを設営した後、風が吹いても安定して自立させるための要となるギアです。見た目は似ていても素材によって性能や耐久性に大きな差があります。付属ペグから鍛造ペグに変えただけで、打ち込みも抜き取りもスムーズになり、設営・撤収の時間そのものが短くなりました。

鍛造ペグとは何か

芝生に打ち込まれた鍛造ペグのアップ写真
芝生にしっかりと打ち込まれた鍛造ペグ。グラつかずしっかりと刺さっている。

「鍛造」と「鋳造」との違い

鍛造(たんぞう)とは、金属を高温に熱して叩き、圧力をかけながら成形する製法のことです。鋳造(ちゅうぞう)が溶かした金属を型に流し込んで成形するのに対し、鍛造は叩いて成形するため金属内部の粒子が整列し、強度と粘り強さが高くなります。

キャンプ用の鍛造ペグは主にスチール(炭素鋼)を素材としています。叩いて鍛えられた構造が地面への打ち込みに耐える強度を生み出しています。

なぜ硬い地面でも曲がらないのか

付属ペグの多くはアルミ製で軽量である反面、硬い地面や石に当たるとそれ以上地面を進まず、打ち込む時のハンマーの衝撃で曲がってしまいます。一方で鍛造ペグはスチール製で、硬度と粘り強さを兼ね備えています。

小石が混じった地面でも、ペグ先端が小石は割りながら進んでいくため、曲がらずに打ち込めます。一度変形したアルミペグは再使用が難しいですが、鍛造ペグは変形しないため長期間使い続けられます。

芝生でも砂利でも少ない打数でしっかり入る

ハンマーで鍛造ペグを芝生に打ち込んでいる様子
ハンマーで叩くと、しっかりとした打撃が地面に伝わっていく感覚がある。

鍛造ペグはハンマーで叩いたときの打撃が地面にしっかり伝わります。芝生サイトでは比較的少ない打数でスムーズに入り、砂利や硬い地面では打数こそ増えますが、それでも確実に打ち込めます。付属ペグのように「叩いても叩いてもペグが入らない」という感覚にはならず設営がスムーズに進みます

曲がらない、消耗しないから長持ち

アルミ製の付属ペグは硬い地面で曲がってしまうと再使用が難しくなります。鍛造ペグは多少の衝撃では変形しません。私は同じペグを5年以上使い続けていますが、目立った変形や劣化はなく、初期の打ち込みやすさが維持されています。消耗品として買い替えるコストが発生しないので、長い目で見たときにコストパフォーマンスも高いと思います。

太い分だけ地面の抵抗が増し、あおりにも耐える

ガイロープが張られた状態の鍛造ペグ
ガイロープをしっかりと受け止め、強風時でも安定感がある。

鍛造ペグは付属ペグと比べて地面に差し込むシャフト部分が太く、地面との接触面積が大きくなります。これにより抵抗力が増し、強風でテントやタープがあおられたときでも抜けにくくなります。特にタープはテントよりも風の影響を受けやすいため、鍛造ペグへの変更が設営の安心感に直結します。

抜くときはフックで一回転させてから引く

ペグフックを使って鍛造ペグを回転させて抜いている様子
ペグフックを引っかけて回転させると、楕円形のシャフトが地面の穴を広げてくれる。
円形シャフトと楕円形シャフトの先端を持って比較している写真
左が円形、右が楕円形のシャフト先端。形の違いが抜きやすさに直結。

鍛造ペグにはシャフトが円形のものと楕円形のものがあります。円形シャフトはどの向きでも安定して打ち込める扱いやすさがあり、楕円形シャフトは抜くときの動作に違いが出ます。ペグフックを引っかけて一回転させると、楕円形の断面が地面の穴をわずかに広げ、そのまま引き抜くと比較的スムーズに抜けます。特に固く締まった地面では、この一回転がペグ抜きの負担を大きく軽減してくれます。

鍛造ペグの選び方と本数の目安

長さは30cmを基準に考える

メジャーの上にエリッゼステーク28cmとソリッドステーク30cmを並べて長さを比較した写真
メジャーで測ると、エリッゼステーク28cm(上)とソリッドステーク30cm(下)、どちらも30cm前後というのがよくわかる。

鍛造ペグは長さによって適した地面や用途が変わります。テント設営のメインペグとして使うなら、30cm前後を基準に選ぶのがおすすめです。芝生・砂利・土など、国内の一般的なキャンプ場の地面に幅広く対応できます。今回紹介するのはスノーピークの「ソリッドステーク30」(全長300mm・重量180g・1本495円)と、村の鍛冶屋の「エリッゼステーク28cm」(全長28cm・重量約192g・8本セット3,520円)の2モデルです。ソリッドステークはシャフトが円形のスタンダードな鍛造ペグ。エリッゼステークは楕円形で、回転させて抜く動作がしやすい設計になっています。どちらも鍛造製で、硬い地面でも変形しない耐久性を持っています。より深く刺したい場合や風が強い環境では、ソリッドステーク40・50、エリッゼステーク38・48cmといった長いサイズも展開されています。

何本そろえればいい?

テントひと張りに必要なペグ本数は、一般的なファミリーテントで10〜16本程度です。タープを追加するなら、さらに8〜10本必要になります。最初からすべてをそろえる必要はなく、まず8本購入して風が吹いた際に抵抗が大きいところに鍛造ペグを使い、徐々に増やしていく方法が現実的です。

鍛造ペグに変えて初めてわかった設営の楽しさ

付属ペグを使っていたころ、設営は「頑張ってこなすもの」という感覚がありました。鍛造ペグに変えてから、ハンマーで叩くたびにペグが確実に入っていく感触が気持ちよくなり、設営自体が楽になりました。撤収時もフックで回して引き抜くだけなので、力まずにスムーズに終わります。

ペグはテントを買えば付いてくるため、後回しにされがちなギアです。しかし設営のしやすさやテントの安定に直結する道具です。まず数本から鍛造ペグに変えてみるだけで、打ち込みやすさと設営後の安定感の違いをすぐに実感できるはずです。

著者画像

ユウキャンさん

北海道在住。登山歴10年、キャンプ歴8年の経験を生かしてアウトドアライターとして活動しています。
登山は北海道の百名山を中心に、キャンプは年間20泊程度しています。夢は知床岬までトレッキングで行くこと!

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