私たち夫婦は、キャンピングカーで暮らしながらヨーロッパを旅すること3年。これまでに32カ国を巡り、北欧の大自然から地中海の海辺、小さな田舎町まで、さまざまな国を旅してきました。その経験の中で感じたのは、「国によってキャンピングカー旅のしやすさは大きく違う」ということです。
そこで今回は、実際に旅した経験を元に「自然の魅力」「車中泊環境」「物価」「治安」などの視点から、“キャンピングカー旅して本当に最高だった国”をランキング形式でご紹介します。
これからヨーロッパを旅したい方や、車中泊に挑戦してみたい方の参考になれば嬉しいです。
第5位:ルーマニア

東ヨーロッパに位置するルーマニアは、西ヨーロッパとはまったく違う、どこか“ワイルド”を感じる旅ができる国です。
中でも圧倒されるのが、カルパティア山脈の大自然。トランシルヴァニア地方を走っていると、どこまでも続く森や草原、素朴な村の風景が広がり、「本当にヨーロッパ?」と思ってしまうような景色に何度も出会いました。
有名な山岳道路「トランスファガラシャン」は、まさに絶景ドライブの連続。カーブを曲がるたびに表情を変える山々の風景は、今でも強く印象に残っています。

また、町並みや文化も西ヨーロッパとは一味違い、どこか素朴で、昔ながらの暮らしが色濃く残っているのも魅力のひとつ。観光地化されすぎていない分、“旅をしている実感”をより強く感じられる国でもありました。
一方で、キャンピングカー旅という視点では注意点もあります。西ヨーロッパと比べるとRVパークや設備はまだ少なく、車中泊スポット選びには少し気を使う場面もありました。また、場所によっては治安面にも配慮が必要です。
それでも、この国で感じた“冒険している感覚”は、他ではなかなか味わえないもの。整いすぎていないからこそ出会える景色や体験があり、「もう一度、じっくり旅してみたい」と思わせてくれる特別な場所でした。
第4位:フランス

フランスはキャンピングカー専用の設備が充実していて「とにかく旅がしやすい」と感じた国です。
Aire de Camping-Car(エール・ド・キャンピングカー)と呼ばれるキャンピングカー専用の施設がいたるところにあり、車中泊はもちろん、水の補給や排水ができとても便利です。町の中心や観光地の近くに整備されていることも多く、中には無料で利用できる場所もあります。

さらに、道路状況も非常に良く、長距離移動でもストレスを感じにくいのも魅力のひとつ。特に地方に入るほど車中泊しやすくなり、静かな環境でゆったりと過ごせる場所に出会えます。

そしてフランスの良さは、“旅のバリエーションの豊かさ”にもあります。アルプスの山々、地中海や大西洋の海岸線、のどかな田舎の風景、歴史ある古城まで、エリアごとにまったく違う表情を楽しめます。
快適さと安心感があり“初のキャンピングカー旅”で、観光と車中泊旅をバランスよく楽しみたい人におすすめの国がフランスです。
第3位:イタリア

イタリアは見どころがたっぷりで、私たちがこれまで3年以上かけてヨーロッパを旅してきた中で、最も長く滞在した国でもあります。魅力が尽きず、気づけば何度も戻ってしまうような国でした。

イタリアの最大の魅力は、なんといってもその圧倒的な景色の多様性です。北部のアルプスの山岳地帯から、美しい湖、そして南へ下れば地中海の青い海と断崖の街並みへと、一つの国とは思えないほど風景が変わっていきます。

世界遺産の数が最も多い国のひとつと言われるだけあり、街を歩くだけで歴史と美しさに触れられる場所ばかり。そして食文化の豊かさも、旅を特別なものにしてくれました。どの地域に行っても外れがなく、パスタやピザはもちろん、地方ごとの郷土料理まで「何を食べても本当に美味しい」と感じる国は、そう多くありません。

キャンピングカー旅の視点でも、専用施設やキャンプ場は比較的充実しており、車中泊の拠点には困りにくい印象です。一方で、エリアによっては治安に注意が必要な場面もあります。ローマやミラノ、ナポリなどの大都市を訪れる際は、駐車場所や車中泊スポットを慎重に選ぶ必要があります。
見どころが多く、毎日が濃密になる、まさに“旅をしている実感”を強く味わえる国がイタリアです。
第2位:スペイン

これまで旅してきた中で、総合的に見て「ここは本当にキャンピングカー旅がしやすい」と強く感じたのがスペインです。正直に言うと、1位にしてもいいと思えるほど、バランスの取れた国でした。
まず驚いたのが、キャンピングカー向けスポットの多さと整備の良さです。無料または安価で利用できる場所が非常に多く、設備も整っているため、車中泊場所に困ることがほとんどありませんでした。これまで訪れた国の中でも、その充実度は群を抜いていると感じました。

さらに、気候が安定しているのも大きな魅力。冬でも比較的温暖で過ごしやすく、季節を問わず旅がしやすいのは、大きなメリットです。
そしてスペインの魅力は、自然の豊かさにもあります。山岳地帯のダイナミックな景色、どこまでも続く美しい海岸線、さらには乾いた大地が広がる砂漠のようなエリアまで、一つの国の中でここまで多様な自然に出会えるのは驚きでした。

また、人々の温かさや陽気な雰囲気も印象的で、旅人に対してフレンドリーな文化が根付いていると感じます。英語も比較的通じやすく、初めてのヨーロッパ旅でも安心感がありました。
そして何よりありがたかったのが、物価の安さです。ヨーロッパの中でも比較的リーズナブルで、食費や滞在費、燃料を抑えやすいのも嬉しいポイント。無理なく長期滞在できる環境が整っています。
一方で、地域によっては治安に注意が必要な場面もありますが、大都市を離れて地方へ行くほど、落ち着いた環境の中でのびのびと旅を楽しむことができました。
何度訪れても新しい発見があり、また戻ってきたくなる。そんな魅力にあふれたスペインは、まさに“キャンピングカー旅の理想形”ともいえる国です。
第1位:ノルウェー

これまで訪れてきた中で、文句なしのダントツ1位がノルウェーです。
キャンピングカーで旅をするなら、一度は体験してほしい!そう思えるほど、特別な国でした。まず何よりも圧倒されるのが、その唯一無二の大自然です。
切り立った断崖が続くフィヨルド、果てしなく広がる山々や氷河、そして北極圏ならではの静寂な風景。運が良ければ野生動物に出会えることもあり、まるで大自然の中に溶け込むような感覚で旅ができました。

中でも忘れられないのが、北極圏で見たオーロラ。夜空いっぱいに広がる光のカーテンは、言葉では表現しきれないほど幻想的で、まさに別世界のような体験でした。
そしてノルウェーを特別な存在にしているのが、「自然享受権(Allemannsretten)」という考え方です。これは自然の中で自由に過ごす権利のことで、一定のルールを守れば、基本的にどこでも車中泊やワイルドキャンプが可能。しかも無料で利用できる場所がほとんどです。

好きな景色の前で車を停めて、絶景の中で一夜を過ごす。そんな旅が当たり前にできる環境は、他の国ではなかなか味わえませんでした。
さらに印象的だったのが、安心感の高さです。これまで訪れた国の中でも特に治安が良く、どこにいても落ち着いて夜を過ごせる感覚があり、車中泊旅との相性の良さを強く感じました。
一方で、冬は氷点下の厳しい環境となり、運転や車中泊の難易度は一気に上がります。初めて訪れるなら、雪の心配が少なく、日照時間も長い6月〜9月のサマーシーズンがおすすめです。
そしてよく言われるのが、ノルウェーは物価が高いという点。しかし、キャンピングカー旅であればそのハードルはぐっと下がります。宿泊費はかからず、食事もスーパーで食材を購入して自炊すれば費用を抑えることが可能。むしろ“キャンピングカーだからこそ楽しめる国”だと感じました。

圧倒的な自然、自由度の高さ、そして安心感。そのすべてが揃ったノルウェーは、アウトドア好きにはたまらない、まさに“キャンピングカー旅の聖地”ともいえる場所でした。
ヨーロッパはキャンピングカー旅に最適なフィールド
3年のヨーロッパ旅をして改めて感じたのは、ヨーロッパは本当にキャンピングカー旅に最適な環境が揃っているということです。国境を越えて自由に移動できる気軽さに加え、各国ごとに異なる自然や文化、旅のスタイルを楽しめるのが大きな魅力です。
今回ご紹介したように、同じヨーロッパでも国によって旅のしやすさや雰囲気は大きく異なります。自分の旅のスタイルに合った国を選ぶことで、キャンピングカー旅はさらに自由で楽しいものになります。ヨーロッパの魅力を存分に感じながら、自分だけの“最高の旅”に出会えるはずです。





