最後の価格は、とても現実的だけど、絶対に譲れない部分ではある。人と被らない個性と機能、そして手の届きやすい価格のクルマを探すなら、フランス車をおすすめしたい。そこで今回はコンパクトSUVのシトロエン「C3」を紹介する。
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ソト遊びにおすすめの注目モデルをレビュー!
シトロエン「C3」ってどんなクルマ?

シトロエンはフランスの老舗で、これまで独創的な技術をフランスらしい洒落たデザインで表現してきた。近年は同じフランスのプジョーやイタリアのアルファロメオ、アメリカのジープと同じ「ステランティス」の1ブランドとして展開している。パーツなどを他ブランドと共有する関係で昔ほどトンがったクルマ作りではないけれど、目を引くデザインは健在。新しくなったコンパクトカー「C3」も、なかなか個性的だ。

「C3」は全長4,015㎜のショートボディ。全幅も1,755㎜に抑えられ、全高は1,590㎜。機械式の立体駐車場にはぎりぎり収まらないことが多いものの、込み入った道やショッピングモールの駐車場で気を使わずに運転できる。
今回試乗したのは、上位グレードの「C3マックス ハイブリッド」。美しい空のようなブルーモンテカルロのボディカラーをまとい、価格は374万円となっている。

荷室はソロ~2人キャンプに対応する広さ

伝統的にフランス車はボディサイズや排気量が小さく、それでいて十分な広さの荷室を備えているクルマが多い。そこにはいいものを長く使う文化があり、そのためには経済性も大事なポイントとなる。そして、夏は長い休暇をとって荷物を満載し、ロングドライブへ。バカンスを過ごすうえでたくさん積めることも重要なポイントなのだ。

その点、「C3」はフランス車の伝統に則している。荷室は深く、天井が高いこともあり、かさばるキャンプ道具も積みやすい。後席の背もたれをたたんだ場合、フラットにはならないが、そもそも人が横になって休める奥行きはないので、不便はないだろう。コンテナやハードクーラーなど角張った道具は深い荷室に積み、椅子やタープなどを後席側に積めば、走行中も荷物が安定する。
快適な乗り心地を高めるシトロエンだけの技術も!

モダンに設計された運転席まわりに目をやりつつエンジンを始動して走りだすと、小柄な車体には十分すぎる力強さを感じる。このクルマは排気量1.2リッターの3気筒エンジンに低出力モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載し、発進時もモーターがアシストしている。決して誰もが実感できるものではないけれど、低燃費にも貢献。メリットは大きい。

そして走るほどに感じるのが乗り心地のよさ。これには“収める”ふたつの機能が大いに関係している。「C3」には「アドバンストコンフォートシート」と「プログレッシブ・ハイドローリック・クッション」という技術が搭載され、前者はシート内部のウレタン層を厚くし、ソファのような座り心地を追求。後者は路面からの衝撃を吸収したときの振動を収束させるダンパー(ショックアブソーバー)のなかに、もうひとつのセカンダリーダンパーを組み込んだものが付いている。このふたつの技術はシトロエンだけに採用されていて、車体の上下動が抑えられ、フラットな姿勢を保ち、座り心地も素晴らしい。カメラやレーダーを使って路面の凹凸を予測するような高度なシステムはなくとも、上質な乗り心地は叶えられるのだ。

駆動方式は前輪駆動のみで悪路に特化したドライブモードも付いていないものの、ロードクリアランスに余裕のあるSUVスタイルの「C3」なら、多少荒れた未舗装路をスマートに走り抜く。車両感覚がつかみやすい箱型のスタイルもソト遊び派には響くはず。というわけで、自動車メーカーやクルマ好きがいう“車格”を超えた魅力が、このクルマにはある。そう考えると、374万円という価格に俄然お買い得感を抱けるし、試乗車のブルー外装も気分がアガって楽しい。その気持ちが長く続くと期待して、買い替えの有力候補におすすめしたい。
【CITROEN C3 MAX HYBRID】
- 全長×全幅×全高:4,015×1,755×1,590ミリ
- 車両重量:1,270kg
- トランスミッション:6DCT(AT)
- エンジン:直列 3気筒ガソリンターボ 1,199cc
- エンジン最高出力:74kW(101PS)/5,500rpm
- エンジン最大トルク:205Nm/1,750rpm
- モーター最高出力:15kW(20PS)/4,264rpm
- モーター最大トルク:51Nm/750~2499rpm
- 燃費:22.3km/L(WLTC モード)
- 車両本体価格:¥3,740,000(税込み)
問い合わせ先
TEL: 0120-55-4106







