南カリフォルニアの港はまるで巨大迷路だった!ファミリーでヨット世界一周の旅 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2022.12.25

    南カリフォルニアの港はまるで巨大迷路だった!ファミリーでヨット世界一周の旅

    みなさん、こんにちは。セーリングヨットSANTANAで世界一周中、前田家の麻裕です。

    サンタカタリナ島を後にした前田家は、南カリフォルニアの超高級住宅地として知られるニューポートビーチへと向かいました。

    庶民派セーラーとは無縁とも思えるこの場所ですが、意外や意外セレブな街の懐の広い一面を知ることができました。

    港の入口。ニューポートビーチハーバーは、全長5キロという巨大港。入口からがとてつもなく長い。

    巨大な港内で迷子に!?

    開港当初は商用を目的として半人工的に作られたニューポートビーチ港ですが、現在ではアメリカ西海岸有数のプレジャーボート係留数数を誇る一大レクリエーショナル港に変貌しています。

    9,000隻近くのヨットやモーターボートで埋め尽くされた港内は、どこもかしこも見渡す限り船、船、船!

    ニュージーランドの地方の小さな港が練習場所だった私達にとっては、巨大迷路の中を進む感覚でした。

    予約しておいた係留場所を見つけるまでに、あちこちさまようこと2時間以上。ようやく係留のための浮きを見つけてからも、すんなりとはいきませんでした。浮きの先についているロープを持ち上げるためにフックのついた長い棒を使うのですが、慌てて海に落として流されてしまったり(それも2本!)と、船を繋ぐだけなのに大騒ぎしながらようやく完了。

    港の入口での余裕とは打って変わり、この頃にはすっかりヘトヘトに……。経験者にとっては何でもないことも、初心者には毎回チャレンジングなことばかりです。

    数をこなして想定外の場面にも落ち着いて対応できるようになりたいものです。

    ようやく停泊することができてほっと一息。 船体の前後にある丸いボールのようなものが、係留用の浮きです。

    眠れない投錨地

    船の停泊方法は主に、マリーナの桟橋に係留するドッキング、固定された浮きに係留するムアリング、錨を使用するアンカリングの3つがあります。

    前者2つは基本的に有料ですが、アンカリングが可能な場所=アンカレッジ(投錨地)は無料、もしくは有料でも1日数百円程度しかかからない場合が多いです(停泊できる期間に制限がある場合もあります)。そのため、アンカレッジを有効に使えるようになると、旅の費用を大幅に抑えることができます。

    また、ヨット旅で訪れてみたい場所の多くは、アンカレッジしかない場合が多いため、アンカリングをマスターすることによって滞在先の幅がぐんとに広がります。マリーナはフルサービスの整ったキャンプ場、ムアリングスポットは区画されたキャンプサイト、アンカレッジは整地だけされたキャンプサイト、または完全に自然の中だけど安全に滞在できる場所、と考えていただくと分かりやすいと思います。

    港内の賑やかな投錨地。

    私達は限られた予算で旅をしているので、初日だけムアリングを利用して、その後は湾内にあるアンカレッジ(投錨地)に移動することにしました。

    実はこのときがアンカリング初体験だったのですが、周りをぐるっと高級クルーザーや大邸宅に囲まれたこの投錨地、初心者にはどう考えてもハードルが高過ぎました。万が一にも錨が外れて周りにダメージを与えるようなことがあっては一大事。何度も錨を上げ下げして慎重に位置を決めました。

    それでもこの日は何度も起きて、錨の状態をチェックしてはまたベットに戻り……と、眠れない夜を過ごすことになりました(主人は神経が太いので爆睡)。

    次の日は安心して眠りたかったので、錨が所定の位置から動くと教えてくれる便利なアプリをセットしておいたのですが、設定の問題で少しの動きにも反応してしまい、逆にアラームで頻繁に起こされることに。アプリの正しい使い方を覚えてからは重宝していますが、このときはまさかの安眠妨害に泣かされました。

    そんなこんなで一人寝不足のアンカリングデビューでしたが、投錨地で安眠するためには多少の鈍感力が必要ということを学び、良い勉強になりました。

    眠れない夜を過ごしても、アンカレッジからの美しい街の眺めは格別。

    非日常があふれる場所

    ニューポートビーチ港は南カリフォルニアで立ち寄った港の中でも特に華やかで、前田家にとっては非日常が溢れる刺激的な場所でした。

    桁違いなセレブのボートライフにはただただ驚くばかりで、星条旗柄のビキニを纏ったお姉サマ達が踊り回るパーティー船を横目に、当初は場違いな場所に来てしまったかな~と感じていましたが、港からアクセスできる美しく整備された街やビーチ周辺はフレンドリーな雰囲気に溢れており、思いのほか楽しい滞在になりました。

    子供達にとっても色々な生活に触れるという意味で、良い経験になったのではないかと思います。

    これも船!? ご機嫌な雰囲気の船上バーでサンセットカクテルタイムを楽しむマダム達。

    小さな子供で賑わう安全な港内のビーチでは、コーストガード船から豪快な放水サービスも。

    ヤシの木が南カリフォルニアらしいビーチ前の公園。この日は砂嵐が吹き荒れていたましたが、子供達はお構いなし。

    ノスタルジックな雰囲気漂うバルボア遊園地は小規模なところが素敵。

    前回の寄港地、サンタカタリナ島行きの高速フェリーの発着地。

    停泊するまでは一苦労でしたが、様々な場所にディンギーで楽々アクセスできることは、街中にあるアンカレッジならではの良さです。

    メキシコを目指して南下は続く

    ニューポートビーチを出発し、ダナポイントを経てオーシャンサイドのマリーナへやってきた前田家。ここでは、まさかのお隣さんが待ち構えていました。それは、アシカ。浮きの上にコロニーができていて、鳴き声が夜通し轟いたのです。寝づらい日々を過ごしながら、旅はまだまだ続きます。

    アシカにぶつからないように停泊させるという、初めての体験。

    なぜこんなことになってしまったのか!? 浮きの上にはアシカのコロニーが。

    オーシャンサイドのマリーナに到着。長閑な雰囲気が漂います。

    メリークリスマス、そして良いお年を!

    私が書きました!
    旅する一家
    前田家

    4歳の娘と6歳の息子を連れて、セーリングヨットSANTANAで放浪中の4人家族。2022年3月、カリフォルニアを出航。寄り道をしながらゆっくりと世界一周を目指します。海の上でサステナブルな暮らしを模索中。Instagram #svsantanajp

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